“ところどころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
処々61.9%
所々22.6%
諸所4.8%
所所3.6%
処〻1.2%
処処1.2%
往往1.2%
所〻1.2%
處々1.2%
處處1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……この森には昔、とりでか、お寺か、何かがあったらしく、処々ところどころに四角い、大きな切石が横たわっていること。
死後の恋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
草花に処々ところどころ釣り下げたる短冊たんざく既に面白からぬにその裏を見れば鬼ころしの広告ずり嘔吐を催すばかりなり。
半日ある記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そうしてイバニエス氏は詩の所々ところどころを、いつもこんなように……にして、ぼかしてしまう癖を持っているのです。
わたくしはすぐその帽子を取り上げた。所々ところどころに着いている赤土をつめはじきながら先生を呼んだ。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
碑は、歳月と風雨とに損われて、諸所ところどころ欠けている高さ六尺ぐらいの物で、色はくろかったが、陽に照らされ、薄光って見えた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
町付まちつき村から、山道はようやく深くなり、初めは諸所ところどころに風流な水車小屋なども見えたが、八溝川やみぞがわの草茂き岸に沿うてさかのぼ
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
黒ずんだマロニエの木立こだちに白樺がまじつて居て落葉おちばの中に所所ところどころ水溜みづたまりが木の影を映して居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
爪先つまさき上りの所所ところどころには、赤錆あかさびの線路も見えない程、落葉のたまっている場所もあった。
トロッコ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
するとこれは古くなって処〻ところどころ汚れたり損じたりしてはいるが、なかなか叮嚀ていねいかれたもので、巧拙は分らぬけれども、かつて仇十州きゅうじっしゅうの画だとか教えられて看たことのあるものにた画風で、何だか知らぬが大層な骨折から出来ているものであることは一目ひとめに明らかであった。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかし馬車は随分質素な一頭だてで、張つた羅紗の処処ところどころ擦れ切れたのが目に附く。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
また問ひたまはく、「何とかも」と問ひたまへば、答へたまはく「時時よりより往往ところどころにして、取らむとすれども得ず。ここを以ちて得たまはじと白すなり」といひき。
後には狐王廟こおうびょうなども所〻ところどころにあり
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かれはひあつめて處々ところどころ圓錘形ゑんすゐけい小山こやまつくつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そのそらあかるみをうつみづや、處處ところどころ雜木林ざふきばやしかげ蒼黒あをぐろよるやみなかあがつてした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
おも背嚢はいなうけられるかたじうささへた右手みぎてゆびあしかかと——その處處ところどころにヅキヅキするやうないたみをかんじながら、それを自分じぶんからだいたみとはつきり意識いしきするちからさへもなかつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)