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諸所
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ところどころ
ふりがな文庫
“
諸所
(
ところどころ
)” の例文
頭はおおかた禿げているが
諸所
(
ところどころ
)
に
白髪
(
しらが
)
がある。河原に残った枯れ
芒
(
すすき
)
と形容したいような白髪である。黄色い色の
萎
(
しな
)
びた顔。蛇のように
蜒
(
うね
)
っている無数の皺。
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
道は少しも険阻ではないが、ただ連日の
大雨
(
たいう
)
のため
諸所
(
ところどころ
)
山崩れがあって、時々頭上の断崖からは、土石がバラバラと一行の前後に落ちてくるには閉口閉口。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
時々思い出したように、オイチニ、オイチニなどと
付景気
(
つけげいき
)
をして進んで行くと、この山中
諸所
(
ところどころ
)
の孤村では、今宵の月景色を背景に、三々五々男女
相集
(
あいあつま
)
って盛んに盆踊りをやっているが
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
和蘭陀
(
オテンダ
)
風に
装飾
(
よそお
)
われている。壁に懸けられたは壁掛けである。昆虫の刺繍が施されてある。
諸所
(
ところどころ
)
に額がある。昆虫の絵が描かれている。天井にも模様が描かれてある。その模様も昆虫である。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
町付
(
まちつき
)
村から、山道は
漸
(
ようや
)
く深くなり、初めは
諸所
(
ところどころ
)
に風流な水車小屋なども見えたが、
八溝川
(
やみぞがわ
)
の草茂き岸に沿うて
遡
(
さかのぼ
)
り、急流に懸けたる
独木
(
まるき
)
橋を渡ること五、六回、だんだん山深く
入込
(
いりこ
)
めば
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
それは、諸法具足を
象徴
(
あらわ
)
した曼陀羅の模様であった。血で描かれた曼陀羅紙帳は、
諸所
(
ところどころ
)
切り裂かれ、いまだに血をしたたらせ、ノロノロとしたたる血の筋で、尚、如来の姿や伽藍の形を描いていた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
塚の頂きに立っている
碑
(
いしぶみ
)
には、南無妙法蓮華経と、
髭
(
ひげ
)
題目が刻まれていた。碑は、歳月と風雨とに損われて、
諸所
(
ところどころ
)
欠けている高さ六尺ぐらいの物で、色は
黝
(
くろ
)
かったが、陽に照らされ、薄光って見えた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
諸
常用漢字
小6
部首:⾔
15画
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
“諸”で始まる語句
諸
諸共
諸手
諸声
諸君
諸人
諸方
諸々
諸国
諸肌