高慢かうまん)” の例文
ればさはれば高慢かうまんしたたゞらしてヤレ沙翁シヱークスピーヤ造化ざうくわ一人子ひとりごであると胴羅魔声どらまごゑ振染ふりしぼ西鶴さいくわく九皐きうかうとんびトロヽをふとンだつうかし
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
「俺は——死んだ人の事を惡く言つちや濟まんが、あの、福島嘉平太といふのが大嫌ひでな。高慢かうまん頑固ぐわんこで、けちで」
駄々だゞぬて、泣癖なきくせいたらしい。へのなり曲形口いがみぐちりやう頬邊ほゝべた高慢かうまんすぢれて、しぶいたやうな顏色がんしよく
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
すくひの爲なれば惡病人あくびやうにんは勿論五十二類の者迄にも御教化けうげ遊ばされしと承りしと云に役僧は益々ます/\いかり其方は高慢かうまんの儀を云やつかな釋迦しやかの時は釋迦の時今の時代ときよは又今の時代なりと申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しか諸名家しよめいか菊塢きくう無祝儀むしゆうぎ取巻とりまき同様どうやうにするあひだに、菊塢きくうはまた諸名家しよめいか無謝儀むしやぎにて使役しえきせしなり、聞人もんじんといふものはいつの世にても我儘わがまゝ高慢かうまんぜにつかはぬくせに、大面おほづらで悪く依怙地えこぢ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
パリス ありゃ追放つゐはうされた高慢かうまんなモンタギューめぢゃ。彼奴あいつ從兄いとこころしたゆゑ、うつくしい戀人こひゞとが、愁歎しうたんあまりにおにゃったといふこと。こゝへをったは、死骸しがい侮辱はづかしめくはへようためでがな。
張箍はりわ女袴をんなばかま穿いた女、高慢かうまん上衣うはぎを着た女、わたしの悲しい心のよろこび
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
喧嘩好けんくわずきの少年せうねん、おまけに何時いつくらすの一ばんめてて、試驗しけんときかならず最優等さいゝうとう成績せいせきところから教員けうゐん自分じぶん高慢かうまんしやくさはり、生徒せいと自分じぶん壓制あつせいしやくさはり、自分じぶんにはどうしても人氣にんきうすい。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
萬之助は負け惜しみが強くて皮肉ひにくで、お銀の樣子がしやくに觸つてたまらなかつたんだらう。——美い女は大抵高慢かうまんで人を人とも思はない。お銀もさうだつた。
「へゝゝ、だれにおあそばしたやら、大分だいぶ高慢かうまんくちをおきになります、お廿六で、」
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
にくさげな、高慢かうまんな、ひと馬鹿ばかにしたかたちうだい、總別そうべつはない畜生ちくしやうだ、とこゝろから、石段いしだんれたかけらひろつて、ぞくにねことふ、川楊かはやぎがくれに、ぢつねらつて、ひしりとげる
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)