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訴
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うつたへ
ふりがな文庫
“
訴
(
うつたへ
)” の例文
をとつひの夜平山が来て、
用人
(
ようにん
)
野々村次平に取り次いで
貰
(
もら
)
つて、
所謂
(
いはゆる
)
一大事の
訴
(
うつたへ
)
をした時、跡部は急に思案して、
突飛
(
とつぴ
)
な手段を取つた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
糺
(
たゞ
)
しあらためあしき
御政事
(
おんせいじ
)
當時は何時にても
此皷
(
このつゞみ
)
を
打
(
うち
)
て
奏聞
(
そうもん
)
するに
帝
(
てい
)
たとへば
御食事
(
おんしよくじ
)
の時にても
皷
(
つゞみ
)
の
音
(
おと
)
を聞給ひたちまち出させ給ひ
萬民
(
ばんみん
)
の
訴
(
うつたへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
時々
(
とき/″\
)
遠
(
とほ
)
くから
不意
(
ふい
)
に
現
(
あらは
)
れる
訴
(
うつたへ
)
も、
苦
(
くる
)
しみとか
恐
(
おそ
)
れとかいふ
殘酷
(
ざんこく
)
の
名
(
な
)
を
付
(
つ
)
けるには、あまり
微
(
かす
)
かに、あまり
薄
(
うす
)
く、あまりに
肉體
(
にくたい
)
と
慾得
(
よくとく
)
を
離
(
はな
)
れ
過
(
す
)
ぎる
樣
(
やう
)
になつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
次第に通る
訴
(
うつたへ
)
の筋を、三つ股の源吉も、見廻り同心も、無視するわけには行きません。其場で繩を打たれて、お菊殺しの下手人は、これで三人になつたのです。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平貞盛等の
訴
(
うつたへ
)
によりて、かねて知れて居るところへ、経基が此言によつて、今までのさま/″\の事は濃い陰影をなして、新らしい非常事態をクッキリと浮みあらはした。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
其方共儀
聟
(
むこ
)
夫等
(
をつとら
)
の
災難
(
さいなん
)
を歎き
艱難辛苦
(
かんなんしんく
)
の上公儀
巡見使
(
じゆんけんし
)
へ
訴
(
うつたへ
)
出申立
明了
(
あきらか
)
なるにより善惡判然と相
顯
(
あらは
)
れ九助の
寃罪
(
ゑんざい
)
を
雪
(
そゝ
)
ぎし
信義
(
しんぎ
)
貞操
(
ていさう
)
の段厚く
譽
(
ほめ
)
置
(
お
)
く
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
恐ろしい勢ひで八丁堀の組屋敷へ駈込み
訴
(
うつたへ
)
をしたのは、目のさめるやうな美女——それは一しきり江戸中を騷がせた
兇賊
(
きようぞく
)
黒雲の彌十郎の娘。お
幾
(
いく
)
といふ二十四五の凄い女でした。
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御互
(
おたがひ
)
が
御互
(
おたがひ
)
に
飽
(
あ
)
きるの、
物足
(
ものた
)
りなくなるのといふ
心
(
こゝろ
)
は
微塵
(
みぢん
)
も
起
(
おこ
)
らなかつたけれども、
御互
(
おたがひ
)
の
頭
(
あたま
)
に
受
(
う
)
け
入
(
い
)
れる
生活
(
せいくわつ
)
の
内容
(
ないよう
)
には、
刺戟
(
しげき
)
に
乏
(
とぼ
)
しい
或物
(
あるもの
)
が
潛
(
ひそ
)
んでゐる
樣
(
やう
)
な
鈍
(
にぶ
)
い
訴
(
うつたへ
)
があつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうして見れば、堀の手紙によつて得た所は、今まで平山一人の
訴
(
うつたへ
)
で聞いてゐた事が、更に吉見と云ふものの訴で繰り返されたと云ふに過ぎない。これには決心を
促
(
うなが
)
す動機としての価値は
殆
(
ほとんど
)
無い。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
ね親分、相手がいやな事をしあがると、此處から眼と鼻の間の龍の口御評定所へ驅け込み
訴
(
うつたへ
)
をするからさう思へ——と言つて下さい。源太郎は取つて七十一、もう惜しい命ぢやねえ
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
自分
(
じぶん
)
は
今
(
いま
)
腹痛
(
ふくつう
)
で
惱
(
なや
)
んでゐる。
其
(
その
)
腹痛
(
ふくつう
)
と
言
(
い
)
ふ
訴
(
うつたへ
)
を
抱
(
いだ
)
いて
來
(
き
)
て
見
(
み
)
ると、
豈計
(
あにはか
)
らんや、
其
(
その
)
對症
(
たいしやう
)
療法
(
れうはふ
)
として、
六
(
む
)
づかしい
數學
(
すうがく
)
の
問題
(
もんだい
)
を
出
(
だ
)
して、まあ
是
(
これ
)
でも
考
(
かんが
)
へたら
可
(
よ
)
からうと
云
(
い
)
はれたと
一般
(
いつぱん
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さて
捕方
(
とりかた
)
の事を言ひ付けると、三人共思ひも掛けぬ様子で、
良
(
やゝ
)
久しく顔を見合せて考へた上で云つた。平山が
訴
(
うつたへ
)
はいかにも
実事
(
じつじ
)
とは信ぜられない。例の
肝積持
(
かんしやくもち
)
の放言を
真
(
ま
)
に受けたのではあるまいか。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
小間物屋與兵衞
(
こまものやよへゑ
)
に
賣
(
うり
)
たる
由
(
よし
)
渠
(
かれ
)
金屋
(
かなや
)
へ持行しより此事顯れ則ち利兵衞與兵衞兩人
訴
(
うつたへ
)
たり
斯
(
かゝ
)
る
確
(
たしか
)
なる
證據
(
しようこ
)
有
(
ある
)
上
(
うへ
)
は少しも包む事なく
白状
(
はくじやう
)
致
(
いた
)
せと
申
(
まをさ
)
れければ吉三郎思ひも
寄
(
よら
)
ぬ事の
糺問
(
たゞし
)
に
惘
(
あき
)
れ
果
(
はて
)
けるが
屹度
(
きつと
)
思案
(
しあん
)
するに
是
(
これ
)
必
(
かなら
)
ずものゝ
間違
(
まちが
)
ひならんと
謹
(
つゝし
)
んで
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「縛らなくつてさ。これから南の御奉行所へ驅け込み
訴
(
うつたへ
)
だ」
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
訴
常用漢字
中学
部首:⾔
12画
“訴”を含む語句
訴訟
強訴
愁訴
告訴
訴訟沙汰
讒訴
訴人
哀訴
直訴
泣訴
嗷訴
公事訴訟
密訴
駈込訴訟
出訴
越訴
訴訟所
駈込訴
自訴
駕籠訴
...