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蜆
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しゞみ
ふりがな文庫
“
蜆
(
しゞみ
)” の例文
と
是
(
これ
)
から
釣堀
(
つりぼり
)
へまゐりますと、
男女
(
なんによ
)
の
二人連
(
ふたりづれ
)
ゆゑ
先方
(
せんぱう
)
でも
気
(
き
)
を
利
(
き
)
かして
小間
(
こま
)
へ
通
(
とほ
)
して、
蜆
(
しゞみ
)
のお
汁
(
つけ
)
、お
芋
(
いも
)
の
煑転
(
につころ
)
がしで
一猪口
(
いつちよこ
)
出ました。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大
(
おほき
)
な
蛤
(
はまぐり
)
、
十
(
と
)
ウばかり。(
註
(
ちう
)
、ほんたうは
三個
(
さんこ
)
)として、
蜆
(
しゞみ
)
も
見事
(
みごと
)
だ、
碗
(
わん
)
も
皿
(
さら
)
もうまい/\、と
慌
(
あわ
)
てて
瀬戸
(
せと
)
ものを
噛
(
かじ
)
つたやうに、
覺
(
おぼ
)
えがきに
記
(
しる
)
してある。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一體
(
いつたい
)
貝類
(
かひるい
)
は
動物中
(
どうぶつちゆう
)
で
比較的
(
ひかくてき
)
早
(
はや
)
く
形
(
かたち
)
を
變
(
か
)
へやすいものでして、
蜆
(
しゞみ
)
でも
昔
(
むかし
)
のものは
今日
(
こんにち
)
よりは
形
(
かたち
)
も
大
(
おほ
)
きかつたのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
貧乏
(
びんぼう
)
なればこそ
蜆
(
しゞみ
)
を
擔
(
かつ
)
がせて、
此寒空
(
このさむそら
)
に
小
(
ちい
)
さな
足
(
あし
)
に
草鞋
(
わらじ
)
をはかせる
親心
(
おやこゝろ
)
、
察
(
さつ
)
して
下
(
くだ
)
されとて
伯母
(
おば
)
も
涙
(
なみだ
)
なり。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
小僧は笊に殘つてゐたすこしばかりの
蜆
(
しゞみ
)
を、河の中へ底を叩いてあけてしまつた。お爺さんは掌に河水をすくつて、笊の底に乾ききつてゐる貝へかけてゐる。
傍
(
はた
)
の若い者が
調戲
(
からか
)
つて
佃のわたし
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
値
(
ね
)
の高い水に砂吐く
蜆
(
しゞみ
)
かな
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
蜆
(
しゞみ
)
の汁で、そそくさと
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ホヽいやだよ
此人
(
このひと
)
は、
蜆
(
しゞみ
)
の
貝
(
かひ
)
ごと
食
(
た
)
べてさ……あれさお
刺身
(
さしみ
)
をおかつこみでないよ。梅「へえ……あゝ
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
になつた。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わたし
)
は
怯懦
(
けふだ
)
だ。
衞生
(
ゑいせい
)
に
威
(
おど
)
かされて
魚軒
(
さしみ
)
を
食
(
く
)
はない。が、
魚軒
(
さしみ
)
は
推重
(
すゐちよう
)
する。その
嫌
(
きら
)
ひなのは
先生
(
せんせい
)
の
所謂
(
いはゆる
)
蜆
(
しゞみ
)
が
嫌
(
きら
)
ひなのではなくて、
蜆
(
しゞみ
)
に
嫌
(
きら
)
はれたものでなければならない。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
表の鹽物やが野郎と一處に、
蜆
(
しゞみ
)
を買ひ出しては足の及ぶだけ擔ぎ廻り、野郎が八錢うれば十錢の商ひは必らずある、一つは天道さまが奴の孝行を見徹してか、兎なり角なり藥代は三が働き
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そしてまた
海岸
(
かいがん
)
ばかりでなく、
湖水
(
こすい
)
の
傍
(
そば
)
などにも
淡水産
(
たんすいさん
)
の
貝殼
(
かひがら
)
で
出來
(
でき
)
てゐる
貝塚
(
かひづか
)
があるのであります。
遠江
(
とほたふみ
)
の
蜆塚
(
しゞみづか
)
などはその
一例
(
いちれい
)
で、
蜆
(
しゞみ
)
の
貝殼
(
かひがら
)
などがあるので、こんな
名
(
な
)
がつけられたのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
参州
(
さんしう
)
味噌の
蜆
(
しゞみ
)
汁
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
蜆
(
しゞみ
)
、
白味噌汁
(
しろみそしる
)
。
大蛤
(
おほはまぐり
)
、
味醂蒸
(
みりんむし
)
。
並
(
ならび
)
に
茶碗蒸
(
ちやわんむし
)
。
蕗
(
ふき
)
、
椎茸
(
しひたけ
)
つけあはせ、
蒲鉾
(
かまぼこ
)
、
鉢
(
はち
)
。
淺草海苔
(
あさくさのり
)
。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
表
(
おもて
)
の
鹽物
(
しほもの
)
やが
野郎
(
やらう
)
と一
處
(
しよ
)
に、
蜆
(
しゞみ
)
を
買
(
か
)
ひ
出
(
だ
)
しては
足
(
あし
)
の
及
(
およ
)
ぶだけ
擔
(
かつ
)
ぎ
廻
(
まわ
)
り、
野郎
(
やらう
)
が八
錢
(
せん
)
うれば十
錢
(
せん
)
の
商
(
あきなひ
)
ひは
必
(
かな
)
らずある、一つは
天道
(
てんたう
)
さまが
奴
(
やつこ
)
の
孝行
(
かう/\
)
を
見徹
(
みとほ
)
してか、
兎
(
と
)
なり
角
(
かく
)
なり
藥代
(
くすりだい
)
は三が
働
(
はたら
)
き
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今日
(
けふ
)
よりは
私
(
わたし
)
も
家
(
うち
)
に
歸
(
かへ
)
りて
伯父樣
(
おぢさま
)
の
介抱
(
かいほう
)
活計
(
くらし
)
の
助
(
たす
)
けもしまする、
知
(
し
)
らぬ
事
(
こと
)
とて
今朝
(
けさ
)
までも
釣瓶
(
つるべ
)
の
繩
(
なわ
)
の
氷
(
こほり
)
を
愁
(
つ
)
らがつたは
勿躰
(
もつたい
)
ない、
學校
(
がくかう
)
ざかりの
年
(
とし
)
に
蜆
(
しゞみ
)
を
擔
(
かつ
)
がせて
姉
(
あね
)
が
長
(
なが
)
い
着物
(
きもの
)
きて
居
(
ゐ
)
らりようか
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……
蜆
(
しゞみ
)
御前
(
ごぜん
)
にて
候
(
さふらふ
)
。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“蜆(シジミ)”の解説
シジミ(蜆)は、二枚貝綱異歯亜綱シジミ科 (Cyrenidae) に分類される二枚貝の総称。淡水域や汽水域に生息する小型の二枚貝である。通常目にする二枚貝のうちでは小型なので「縮み」が転じて名づけられたとする説がある。
従来使用されてきた学名CorbiculidaeはCyrenidae Gray, 1847のシノニムとされる。
(出典:Wikipedia)
蜆
漢検1級
部首:⾍
13画
“蜆”を含む語句
蜆汁
蜆貝
蜆花
緑蜆蝶
蜆売
蜆川
蜆河岸
寒蜆
業平蜆
蜆塚
蜆子和尚
蜆屋
蜆蝶
蜆谷
蜆賣