突込つツこ)” の例文
しま羽織はおり筒袖つゝそでほそた、わきあけのくちへ、かひなげて、ちつさむいとつたていに、兩手りやうて突込つツこみ、ふりのいたところから、あか前垂まへだれひもえる。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
見てるとも知らず源八げんぱちもち取上とりあげ二ツにわつなかあん繰出くりだし、あんあんもちもち両方りやうはう積上つみあげまして、突然とつぜん懐中ふところ突込つツこしばらくムグ/\やつてたが
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
賽銭箱さいせんばこ。梅「成程なるほどみんながお賽銭さいせんげるんで手を突込つツこんでも取れないやうに…うま出来できますなア…あのむかうに二つ吊下ぶらさがつてますのは…。近江屋「あれは提灯ちやうちんよ。 ...
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
椽側えんがはつてて、お嬢様ぢやうさま面白おもしろいことをしておけませう、無躾ぶしつけでござりますが、わたしにぎつてくださりますと、はちなか突込つツこんで、はちつかんでせましやう。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしなどの夜具やぐは、むやみと引張ひつぱつたり、かぶつたりだから、胴中どうなか綿わた透切すきぎれがしてさむい、すそひざ引包ひつくるめて、そであたま突込つツこむで、こと/\むしかたちるのに、この女中ぢよちうは、まためう道樂だうらく
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なさけないこゑして、わざとほくから恐々こは/″\らしく、突込つツこんで、さつ
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
両方りやうはうくさむらあたまとを突込つツこんで、のたりとはしわたしてるではあるまいか。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
およしなさればいのに、りもののかごに、つてたしぼりの山茶花さゞんくわしろ小菊こぎく突込つツこんで、をかしくつまんだり、えだいたり、飴細工あめざいくではあるまいし……つゐをなすもののひとがらもちやうい。
鳥影 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
で、ふたさげ煙管きせる突込つツこ
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)