汝等なんぢら)” の例文
爾後じごふたゝ公安こうあんみだるにおいては汝等なんぢらいのちいぞよ。今日こんにち者共ものどもみな立退たちされ、カピューレットはしたがまゐれ。
致せしやと申故兩人は途方とはうに暮てこたへも出來ざれば三吉小猿は汝等なんぢら役所へ來れとお時文藏並にともの吉平三人へ繩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
汝等なんぢらつまびらかに諸の悪業あくごふを作る。あるいは夜陰を以て小禽せうきんの家に至る。時に小禽すでに終日日光に浴し、歌唄かばい跳躍して疲労をなし、唯唯ただただ甘美の睡眠中にあり。汝等飛躍して之をつかむ。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
えい、ものものしや、神聖しんせいなる甲板かんぱんは、如何いかでか汝等なんぢらごとけがれたる海賊かいぞく血汐ちしほむべきぞ。とかんます/\ふるふ。硝煙せうゑんくらうみおほひ、萬雷ばんらい一時いちじつるにことならず。
老公らうこうかさねて、「これよりのち汝等なんぢら一同いちどうもくしたがかれげんそむくことなかれ、此儀このぎしかと心得こゝろえよ」とおもひもらぬめいなれば、いづれも心中しんちうには不平ふへいながら、異議いぎとなふる次第しだいにあらねば
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
汝等なんぢら一二九不思議の御目見えつかまつりたるは。さきのことばいそぎ申し上げよといふ。
名誉とは何事です、誰の名誉に関はるのです、殺人と掠奪りやくだつ稼業かげふにする汝等なんぢらに、何で人間の名誉がありませうか、——女性によせい全体の権利と安寧との為めに、必ず之を公にして、社会の制裁力を
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
こゝろより兄弟きやうだいゆるさずはてんちゝまた汝等なんぢらにこのごとくしたまふべし。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
まことにわれ汝等なんぢらに告ぐ——嗚滸をこなりや、忘れやしつる——
(旧字旧仮名) / アダ・ネグリ(著)
汝等なんぢらこそは知れ、まばゆくも入組みたる谷窪たにくぼの奧に
汝等なんぢらのめつき、わがめつき
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ふるびついたる戟共ほこどもおなじく年老としおいたる手々てんでり、汝等なんぢらこゝろびつきし意趣いしゅ中裁ちゅうさいちからつひやす。
汝等なんぢらつまびらかに諸の悪業を作る。あるいは夜陰を以て小禽せうきんの家に至る。時に小禽すでに終日日光に浴し、歌唄かばい跳躍して疲労をなし、唯唯甘美の睡眠中にあり。汝等飛躍して之をつかむ。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
拷問せよ一たい汝等なんぢら手弱てよわい故なり今日は我が見る前なれば責殺しても苦ふないヤイ九助覺悟を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
汝等なんぢらつまびらかに諸の悪業あくごふを作る。あるいは夜陰を以て、小禽せうきんの家に至る。時に小禽、すでに終日日光に浴し、歌唄かばい跳躍して疲労をなし、唯唯甘美の睡眠中にあり。汝等飛躍して之をつかむ。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
つとむるやとたづねられ喜兵衞は組頭くみかしら勘右衞門は百姓總代そうだいの趣き申立つる越前守殿汝等なんぢら知らざれば今憑司の申立はいつはりと相見える傳吉は廿年來行衞ゆくゑ知れざる叔母を連歸つれかへ飢渇きかつを救ひ從弟梅を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
領主 その曲事きょくじゆゑに、即刻そっこく追放つゐはう申附まうしつくる。汝等なんぢら偏執へんしふ予等われらまでも卷込まきこまれ、その粗暴そばう鬪諍とうじゃうによってわが血族けつぞく血汐ちしほながした。わがこの不幸ふかう汝等なんぢらにもくやますため、きびしい科料くわれうくわさうずるわ。