日目かめ)” の例文
其時分そのじぶんはまだ一ヶのさういへ二十けんあつたのが、むすめて一にち、つひほだされて逗留たうりうした五日目かめから大雨おほあめ降出ふりだした。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ふものアンドレイ、エヒミチはこらこらへて、我慢がまんをしてゐたのであるが、三日目かめにはもう如何どうにもこられず。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わら粟幹あはがら近所きんじよからあたへられた。かれ住居すまゐうしなつただい日目かめはじめて近隣きんりん交誼かうぎつた。みなみ女房にようばうふる藥鑵やくわん茶碗ちやわんとをつててくれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
歸營きえいしてから三日目かめあさだつた。中隊教練ちうたいけうれんんで一先ひとま解散かいさんすると、分隊長ぶんたいちやう高岡軍曹たかをかぐんそう我々われわれ銃器庫裏ぢうきこうらさくら樹蔭こかげれてつて、「やすめつ‥‥」と、命令めいれいした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
無論むろん躊躇ちうちよする必要ひつえうはない、海底戰鬪艇かいていせんとうていも、今日けふから十日目かめ紀元節きげんせつ當日たうじつには、試運轉式しうんてんしきおこなひ、其後そのゝち一週間いつしゆうかん以内いないには、すべての凖備じゆんびをはつて、本島ほんとう出發しゆつぱつする豫定よていだから
さてりよ台州たいしう著任ちやくにんしてから三日目かめになつた。長安ちやうあん北支那きたしな土埃つちほこりかぶつて、にごつたみづんでゐたをとこ台州たいしう中央支那ちゆうあうしなえたつちみ、んだみづむことになつたので、上機嫌じやうきげんである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
んなことだい日目かめ失敗しつぱい
うものアンドレイ、エヒミチはこらこらえて、我慢がまんをしていたのであるが、三日目かめにはもうどうにもこられず。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それからまた日目かめほとけおくつて村落むらもの黄昏たそがれ墓地ぼちうた。へび猶且やつぱり棺臺くわんだいかげらなかつた。へび自由じいう匍匐はらばふにはあまりに瘡痍きずおほきかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それから八日目かめ村落むらものほとけむかへに提灯ちやうちんつてつたときはらはれたくさあついといつてもあきらしくなつた生殖作用せいしよくさよういそがうとして聳然すつくりくびもたげてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)