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なげいだ
ふりがな文庫
“
投出
(
なげいだ
)” の例文
歯を
折
(
くじ
)
きぬ。されども苦痛を感ずる
体
(
てい
)
なく、玉の
腕
(
かいな
)
を
投出
(
なげいだ
)
して、
空
(
くう
)
を
抱
(
いだ
)
きて胸に
緊
(
し
)
め附け、ニタリと笑いて、「時
様
(
さん
)
、おお、可愛いねえ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
上
(
あ
)
げ是々皆なの
衆
(
しう
)
先々
(
まあ/\
)
靜
(
しづか
)
にせられよ此れ處か
未々
(
まだ/\
)
お
負
(
まけ
)
がある是を惣内殿
貴方
(
あなた
)
覺えが有うなと
投出
(
なげいだ
)
す
姫路
(
ひめぢ
)
革の三徳を見て惣内はヤア是はと云を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
幽霊のやうに細く白き手を二つ重ねて枕のもとに
投出
(
なげいだ
)
し、
浴衣
(
ゆかた
)
の胸少しあらはに成りて締めたる緋ぢりめんの帯あげの解けて帯より落かかるも
婀
(
なまめ
)
かしからで
惨
(
いた
)
ましのさまなり。
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
淫婦
(
いんぷ
)
の
如
(
ごと
)
く脚
空
(
そら
)
ざまに
投出
(
なげいだ
)
し
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
しても此方には
聢
(
しか
)
とした證據があるぞ是其方
所持
(
しよぢ
)
の
煙草入
(
たばこいれ
)
が其場に落して有しなり夫を見よと
投出
(
なげいだ
)
されしに富右衞門は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
幽靈
(
いうれい
)
のやうに
細
(
ほそ
)
く
白
(
しろ
)
き
手
(
て
)
を
二
(
ふた
)
つ
重
(
かさ
)
ねて
枕
(
まくら
)
のもとに
投出
(
なげいだ
)
し、
浴衣
(
ゆかた
)
の
胸
(
むね
)
少
(
すこ
)
しあらはに
成
(
な
)
りて、
締
(
し
)
めたる
緋
(
ひ
)
ぢりめんの
帶
(
おび
)
あげの
解
(
と
)
けて
帶
(
おび
)
より
落
(
おち
)
かゝるも
艶
(
なまめ
)
かしからで
慘
(
いた
)
ましのさまなり。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
納め
彌々
(
いよ/\
)
其方
(
そのはう
)
取持呉
(
とりもちくれ
)
んとならば任する程に
能々
(
よく/\
)
仕課
(
しおほ
)
せ手に入れよ是は當座の
褒美
(
はうび
)
なりと金三兩
投出
(
なげいだ
)
せしかば七助有難しと
押戴
(
おしいたゞ
)
くを又不承知なれば其金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私
(
わたし
)
が
戻
(
もど
)
りましたからは
御心配
(
ごしんぱい
)
なくお
就蓐
(
やすみ
)
下
(
くだ
)
されと
洒然
(
さつぱり
)
といひて
隣
(
となり
)
の
妻
(
つま
)
を
歸
(
かへ
)
しやり、
一人
(
ひとり
)
淋
(
さび
)
しく
洋燈
(
らんぷ
)
の
光
(
あか
)
りに
烟草
(
たばこ
)
を
吸
(
す
)
ひて、
忌々
(
いま/\
)
しき
土産
(
みやげ
)
の
折
(
をり
)
は
鼠
(
ねづみ
)
も
喰
(
く
)
べよとこぐ
繩
(
なは
)
のまゝ
勝手元
(
かつてもと
)
に
投出
(
なげいだ
)
し
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
馬鹿野郎
(
ばかやらう
)
めと
罵
(
のゝし
)
りながら
袋
(
ふくろ
)
をつかんで
裏
(
うら
)
の
空地
(
あきち
)
へ
投出
(
なげいだ
)
せば、
紙
(
かみ
)
は
破
(
やぶ
)
れて
轉
(
まろ
)
び
出
(
で
)
る
菓子
(
くわし
)
の、
竹
(
たけ
)
のあら
垣
(
がき
)
打
(
うち
)
こえて
溝
(
どぶ
)
の
中
(
なか
)
に
落込
(
おちこ
)
むめり、
源
(
げん
)
七はむくりと
起
(
お
)
きてお
初
(
はつ
)
と一
聲
(
こゑ
)
大
(
おほ
)
きくいふに
何
(
なに
)
か
御用
(
ごよう
)
かよ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
手桶
(
てをけ
)
をも
其處
(
そこ
)
に
投出
(
なげいだ
)
して一つは
滿足
(
まんぞく
)
成
(
なり
)
しが一つは
底
(
そこ
)
ぬけに
成
(
な
)
りけり、
此桶
(
これ
)
の
價
(
あたゑ
)
なにほどか
知
(
し
)
らねど、
身代
(
しんだい
)
これが
爲
(
ため
)
につぶれるかの
樣
(
やう
)
に
御新造
(
ごしんぞ
)
の
額際
(
ひたへぎは
)
に
青筋
(
あをすぢ
)
おそろしく、
朝飯
(
あさはん
)
のお
給仕
(
きうじ
)
より
睨
(
にら
)
まれて
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
手桶をも
其処
(
そこ
)
に
投出
(
なげいだ
)
して一つは満足成しが一つは底ぬけに成りけり、
此桶
(
これ
)
の
価
(
あたゑ
)
なにほどか知らねど、身代これが
為
(
ため
)
につぶれるかの様に御新造の
額際
(
ひたへぎは
)
に青筋おそろしく、
朝飯
(
あさはん
)
のお給仕より
睨
(
にら
)
まれて
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
馬鹿野郎めと
罵
(
ののし
)
りながら袋をつかんで裏の空地へ
投出
(
なげいだ
)
せば、紙は破れて
転
(
まろ
)
び出る菓子の、竹のあら垣打こえて
溝
(
どぶ
)
の中にも落込むめり、源七はむくりと起きてお初と一声大きくいふに何か御用かよ
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
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部首:⼿
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