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威嚴
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ゐげん
ふりがな文庫
“
威嚴
(
ゐげん
)” の例文
新字:
威厳
テムプル先生は、いつも彼女の容子に何か靜かな
朗
(
ほが
)
らかなものを、態度にどことない
威嚴
(
ゐげん
)
を、言葉には
品
(
ひん
)
よく穩かなものを持つてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
……
現
(
げん
)
に、
廣島師範
(
ひろしましはん
)
の
閣下穗科信良
(
かくかほしなしんりやう
)
は——こゝに
校長
(
かうちやう
)
たる
其
(
そ
)
の
威嚴
(
ゐげん
)
を
傷
(
きず
)
つけず
禮
(
れい
)
を
失
(
しつ
)
しない
程度
(
ていど
)
で、
祝意
(
しゆくい
)
に
少
(
すこ
)
し
揶揄
(
やゆ
)
を
含
(
ふく
)
めた
一句
(
いつく
)
がある。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
背
(
せ
)
は
左
(
さ
)
まで
高
(
たか
)
くはないが、
骨太
(
ほねぶと
)
の
肉附
(
にくづき
)
の
良
(
い
)
い、
丸顏
(
まるがほ
)
の
頭
(
あたま
)
の
大
(
おほ
)
きな
人
(
ひと
)
で
眦
(
まなじり
)
が
長
(
なが
)
く
切
(
き
)
れ、
鼻
(
はな
)
高
(
たか
)
く
口
(
くち
)
緘
(
しま
)
り、
柔和
(
にうわ
)
の
中
(
なか
)
に
威嚴
(
ゐげん
)
のある
容貌
(
かほつき
)
で、
生徒
(
せいと
)
は
皆
(
み
)
な
能
(
よ
)
く
馴
(
な
)
れ
親
(
した
)
しんで
居
(
ゐ
)
ました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それと
同時
(
どうじ
)
に
若者
(
わかもの
)
の
爲
(
ため
)
には
彼
(
かれ
)
は
蝮蛇
(
まむし
)
の
毒牙
(
どくが
)
の
如
(
ごと
)
きものでなければ
成
(
な
)
らぬ。
其
(
そ
)
れでありながら
些
(
さ
)
の
威嚴
(
ゐげん
)
も
勢力
(
せいりよく
)
もない
彼
(
かれ
)
は
凡
(
すべ
)
ての
若者
(
わかもの
)
から
彼
(
かれ
)
を
苛立
(
いらだ
)
たしめる
惡戯
(
いたづら
)
を
以
(
もつ
)
て
報
(
むく
)
いられた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其
(
そ
)
の
教頭
(
けうとう
)
は
隨分頑固
(
ずゐぶんぐわんこ
)
な
男
(
をとこ
)
で、こんな
不都合
(
ふつがふ
)
な
示威運動
(
じゐうんどう
)
に
讓歩
(
ぢやうほ
)
しては
學校
(
がくかう
)
の
威嚴
(
ゐげん
)
が
保
(
たも
)
たれないと
云
(
い
)
つて、
葉書
(
はがき
)
が
何
(
なん
)
百
枚
(
まい
)
來
(
き
)
ようと
見向
(
みむ
)
きもしなかつたが、
其
(
そ
)
の
状態
(
じやうたい
)
が
一月
(
ひとつき
)
ばかりも
續
(
つゞ
)
いて
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
▼ もっと見る
美徳
(
びとく
)
も
法
(
はふ
)
を
誤
(
あやま
)
れば
惡徳
(
あくとく
)
と
化
(
くわ
)
し、
惡徳
(
あくとく
)
も
用處
(
ようしょ
)
を
得
(
え
)
て
威嚴
(
ゐげん
)
を
生
(
しゃう
)
ず。
此
(
この
)
孱弱
(
かよわ
)
い、
幼稚
(
いとけな
)
い
蕚
(
はなぶさ
)
の
裡
(
うち
)
に
毒
(
どく
)
も
宿
(
よど
)
れば
藥力
(
やくりき
)
もある、
嗅
(
か
)
いでは
身體中
(
からだぢゅう
)
を
慰
(
なぐさ
)
むれども、
嘗
(
な
)
むるときは
心臟
(
しんざう
)
と
共
(
とも
)
に五
官
(
くわん
)
を
殺
(
ころ
)
す。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
日頃苦蟲を噛みつぶしたやうな顏を、
威嚴
(
ゐげん
)
そのものゝやうに心得て居る孫右衞門長者は、土地の小百姓や町人の前で、地藏の肌に手を觸れて見るやうな、不見識なことは出來なかつたのです。
銭形平次捕物控:009 人肌地藏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
こんな事情では私は大して威張れない、いつも私は
威嚴
(
ゐげん
)
を保つよりも快活になりたかつたから。で、私は彼の後を追つた——彼は階段の下に立つてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
店
(
みせ
)
の
竈
(
かまど
)
の
上
(
うへ
)
で、
笊
(
ざる
)
の
目
(
め
)
を
透
(
すか
)
すまで、あか/\と
日
(
ひ
)
のさした
處
(
ところ
)
は、
燒芋屋
(
やきいもや
)
としては
威嚴
(
ゐげん
)
に
乏
(
とぼ
)
しい。あれは
破
(
わ
)
れるほどな
寒
(
さむ
)
い
晩
(
ばん
)
に、ぱつといきれが
立
(
た
)
つに
限
(
かぎ
)
る。で、
白晝
(
はくちう
)
の
燒芋屋
(
やきいもや
)
は、
呉竹
(
くれたけ
)
の
里
(
さと
)
に
物寂
(
ものさび
)
しい。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
皆次は精一杯亭主の
威嚴
(
ゐげん
)
を示すのでした。
銭形平次捕物控:104 活き仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
泰道は
漸
(
やうや
)
く
威嚴
(
ゐげん
)
を取戻して立止ります。
銭形平次捕物控:144 茶碗割り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
威
常用漢字
中学
部首:⼥
9画
嚴
部首:⼝
20画
“威”で始まる語句
威
威嚇
威張
威勢
威猛高
威丈高
威厳
威力
威儀
威圧