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十歳
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とを
ふりがな文庫
“
十歳
(
とを
)” の例文
けれども、天魔に魅入られたものと親父も
愛相
(
あいそ
)
を
尽
(
つか
)
して、
唯
(
ただ
)
一人の娘を阿父さん彼自身より
十歳
(
とを
)
ばかりも
老漢
(
おやぢ
)
の高利貸にくれて了つたのだ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
先々代の
姪
(
めひ
)
の子で、
十歳
(
とを
)
で
孤兒
(
みなしご
)
になつたお夏に、佐渡屋の女主人や娘達、奉公人達まで殺す動機があらうとも思はれません。
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
十歳
(
とを
)
位の小供から、酔の紛れの腰の曲つた
老婆様
(
おばあさん
)
に至るまで、夜の更け手足の疲れるも知らで踊る。人垣を作つた見物は何時しか少くなつた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
そんなことは、お光が
十歳
(
とを
)
で小池が十九の時から、お光が十三で小池が二十二になつた時まで、三年の間續いてゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「伯母さん、
兼
(
かね
)
てお話した通り、偉い
女性
(
ひと
)
に相違ありませぬがネ、——伯母さんより
十歳
(
とを
)
も上のお姿さんですよ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
その博士や土方に
交
(
まじ
)
つて毎朝大学の構内を通る
十歳
(
とを
)
許
(
ばか
)
りの子供がある。子供に
似気
(
にげ
)
なくいつも歩きながらも
書物
(
ほん
)
を読んでゐるので、よくそれを
見掛
(
みかけ
)
る男が
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
十歳
(
とを
)
ばかりの私よりは余程大きい誰かの口から、こんなことが云はれました。そのうち一人降り二人降りして、火の見台には私と弟の二人だけが残されました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
民也
(
たみや
)
は
九
(
こゝの
)
ツ……
十歳
(
とを
)
ばかりの
時
(
とき
)
に、はじめて
知
(
し
)
つて、三十を
越
(
こ
)
すまでに、
四度
(
よたび
)
か
五度
(
いつたび
)
は
確
(
たしか
)
に
逢
(
あ
)
つた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
折から子供を背負つた
十歳
(
とを
)
ばかりの
洟垂
(
はなたら
)
しの
頑童
(
わんぱく
)
が
傍
(
そば
)
に来たので、怪んで自分は尋ねた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
坊
(
ぼつ
)
ちやんが
歳
(
とし
)
もことしは
十歳
(
とを
)
か十一には
成
(
なら
)
う、
都合
(
つがう
)
の
惡
(
わ
)
るいは
此處
(
こゝ
)
の
家
(
うち
)
には
一人
(
ひとり
)
も
子寳
(
こだから
)
が
無
(
な
)
うて、
彼方
(
あちら
)
に
立派
(
りつぱ
)
の
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
といふ
物
(
もの
)
だから、
行々
(
ゆく/\
)
を
考
(
かんが
)
へるとお
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なは
此處
(
こゝ
)
の
奧
(
おく
)
さま
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『フン、
孰
(
どつち
)
が外聞が惡いんだらう。私や
十歳
(
とを
)
の時から
姉
(
ねえ
)
さんの御奉公してゐたんだよ。其で姉さんの手から、
半襟
(
はんゑり
)
一
懸
(
かけ
)
くれたこともありやしないで。チヨツ利いた
風
(
ふう
)
な事を言つてるよ。』
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
私が始めて煙草の味を覚えたのは
十歳
(
とを
)
位の時であつた。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
オランダ服の
十歳
(
とを
)
ばかりの子が
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
「
十歳
(
とを
)
です。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
同情
(
おもひやり
)
の深い智恵子は、宿の子供——
十歳
(
とを
)
になる梅ちやんと
五歳
(
いつつ
)
の新坊——が、モウ七月になつたのに垢
染
(
じ
)
みた袷を着て暑がつてるのを、
例
(
いつも
)
の事ながら見るに見兼ねた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「當り前だ、
十歳
(
とを
)
や八つの子が大ダン平で
葛籠
(
つゞら
)
越しに人を殺せるわけは無いぢやないか」
銭形平次捕物控:285 隠れん坊
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もとより義理一遍ではあらうが、道臣は京子をも連れて行かうと言つた。京子は一寸考へて、それでは一所に行かうと言つて、一行は其の頃
十歳
(
とを
)
の竹丸をも加へて四人になつた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
十歳
(
とを
)
ばかりの頃までは相應に惡戲もつよく、女にしてはと亡き母親に眉根を寄せさして、ほころびの小言も十分に聞きし物なり、今の母は父親が上役なりし人の隱し妻とやらお妾とやら
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母はからだが弱くつて……大層若くつて
亡
(
なく
)
なりましたが……亡なつた時分に、私は
十歳
(
とを
)
だつたと思ひます。其の前から小学校へ行くやうになつて、本当の字を少し
許
(
ばか
)
り覚えたりなにかした。
いろ扱ひ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
藤間のお師匠さんの所へ通つて居た頃から云へば、五年も
後
(
のち
)
の
十歳
(
とを
)
か十一の時の夏の日に、父が突然私のために
西瓜燈籠
(
すいくわどうろう
)
を
拵
(
こしら
)
へてやらうと云ひ出しました。どんなに嬉しかつたか知れません。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
自分が
九歳
(
こゝのつ
)
か
十歳
(
とを
)
で、小池が十五六で、あの南の村から自分の村に通ずる細路をば、笹に五色の紙片の附いたのを一本づゝ持つて、二人で走り歩いたことなぞも思ひ出されて來た。
兵隊の宿
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「
十歳
(
とを
)
の時
孤兒
(
みなしご
)
になつて引取られ、掛り人とも、奉公人ともなく育てられて居ります」
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
十歳
(
とを
)
ばかりの
頃
(
ころ
)
までは
相應
(
さうおう
)
に
惡戯
(
いたづら
)
もつよく、
女
(
をんな
)
にしてはと
亡
(
な
)
き
母親
(
はゝおや
)
に
眉根
(
まゆね
)
を
寄
(
よ
)
せさして、ほころびの
小言
(
こごと
)
も十
分
(
ぶん
)
に
聞
(
き
)
きし
物
(
もの
)
なり、
今
(
いま
)
の
母
(
はゝ
)
は
父親
(
てゝおや
)
が
上役
(
うわやく
)
なりし
人
(
ひと
)
の
隱
(
かく
)
し
妻
(
づま
)
とやらお
妾
(
めかけ
)
とやら
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
九歳
(
こゝのつ
)
十歳
(
とを
)
ばかりの
其
(
そ
)
の
小兒
(
こども
)
は、
雪下駄
(
ゆきげた
)
、
竹草履
(
たけざうり
)
、それは
雪
(
ゆき
)
の
凍
(
い
)
てた
時
(
とき
)
、こんな
晩
(
ばん
)
には、
柄
(
がら
)
にもない
高足駄
(
たかあしだ
)
さへ
穿
(
は
)
いて
居
(
ゐ
)
たのに、
轉
(
ころ
)
びもしないで、
然
(
しか
)
も
遊
(
あそ
)
びに
更
(
ふ
)
けた
正月
(
しやうぐわつ
)
の
夜
(
よ
)
の十二
時過
(
じす
)
ぎなど
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『今年は來ない? 何だ、それぢや其兒は
九歳
(
こゝのつ
)
か、
十歳
(
とを
)
かだな?』
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お歌ちやんは、
十歳
(
とを
)
だつたと云ふことです。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
十歳
(
とを
)
ばかりの頃までは相応に
悪戯
(
いたづら
)
もつよく、女にしてはと
亡
(
な
)
き母親に
眉根
(
まゆね
)
を寄せさして、ほころびの小言も十分に聞きし物なり、今の母は
父親
(
てておや
)
が上役なりし人の隠し妻とやらお
妾
(
めかけ
)
とやら
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今年
十歳
(
とを
)
になるお信は隱れん坊のことなんか忘れてしまつたやうに、納屋の前の、母屋に續いた粗末な渡り廊下に立つて、隣の子の常吉と、
雨垂
(
あまだれ
)
の落ちるのを、面白さうに眺めて居ります。
銭形平次捕物控:285 隠れん坊
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『今年は来ない? 何だ、それぢや其児は
九歳
(
ここのつ
)
か、
十歳
(
とを
)
かだな?』
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
十歳
(
とを
)
の時、別れた姉のやうな
口振
(
くちぶり
)
は
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「お信はまだ
十歳
(
とを
)
ですから彌太郎の側へはやらないやうにして居ります」
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
姉の次に二度許り流産が続いたので、姉と私は
十歳
(
とを
)
違ひ。
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
疑ひはお内儀の玉江樣に掛りました。お百合さんとはたつた
十歳
(
とを
)
しか違はない繼母ですから、佐吉親分が一應さう思ふのも無理のないことです。が、お内儀は心掛の立派な方で、そんな淺ましい事を
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お信さんといつて
十歳
(
とを
)
になる方があります」
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“十歳”の意味
《名詞》
十歳(とお、ジ(ュ)ッサイ)
生後10年目又は10年を経過した年齢の称。
(出典:Wiktionary)
十
常用漢字
小1
部首:⼗
2画
歳
常用漢字
中学
部首:⽌
13画
“十歳”で始まる語句
十歳下
十歳位