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ふりがな文庫
“
見返
(
みかえ
)” の例文
叔父
(
おじ
)
さんは、
博物館
(
はくぶつかん
)
の
方
(
ほう
)
を
名残惜
(
なごりお
)
しそうに、もう一
度
(
ど
)
見返
(
みかえ
)
ったが、つい
甥
(
おい
)
の
後
(
あと
)
からついて
美術館
(
びじゅつかん
)
の
入
(
い
)
り
口
(
ぐち
)
をはいってゆきました。
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いいえ、これでも一本立ち、お前さんも
稼業人
(
かぎょうにん
)
になるなら覚えておおき、女
掏摸
(
すり
)
の
見返
(
みかえ
)
りお
綱
(
つな
)
というものさ」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
岡焼半分
(
おかやきはんぶん
)
の
悪刷
(
わるずり
)
にしても、あんまり
話
(
はなし
)
が
食
(
く
)
い
違
(
ちが
)
い
過
(
す
)
ぎると、千
吉
(
きち
)
は
思
(
おも
)
わず
鬼
(
おに
)
七の
顔
(
かお
)
を
見返
(
みかえ
)
した。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ただそういう中で一つ目の方は行われている区域が広く、
見返
(
みかえ
)
り
婆
(
ばば
)
の方は大分狭いらしいので、後者が後に起りかつ一方の暗示によって、誘致せられたかと思われるだけである。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その上、「もしか
若者
(
わかもの
)
の
気
(
き
)
がかわって、
馬
(
うま
)
の
死骸
(
しがい
)
なんぞと
取
(
と
)
りかえては
損
(
そん
)
だと
考
(
かんが
)
えて、
布
(
ぬの
)
を
取
(
と
)
り
返
(
かえ
)
しにでも
来
(
く
)
ると
大
(
たい
)
へんだ。」と
思
(
おも
)
って、
後
(
あと
)
をも
見返
(
みかえ
)
らずに、さっさと
駆
(
か
)
けて行ってしまいました。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
「おい、
君
(
きみ
)
。」と、おまわりさんは、
後
(
うし
)
ろから、
二人
(
ふたり
)
を
呼
(
よ
)
び
止
(
と
)
めました。
新吉
(
しんきち
)
も
正二
(
しょうじ
)
も、びっくりして、おまわりさんの
方
(
ほう
)
を
見返
(
みかえ
)
りました。
はととりんご
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
姿
(
すがた
)
を
一目
(
ひとめ
)
見
(
み
)
ただけで、だれだっておどろいて
気
(
き
)
を
失
(
うしな
)
わずにはいられません。けれども
頼光
(
らいこう
)
はじめ六
人
(
にん
)
の
武士
(
ぶし
)
はびくともしないで、
酒呑童子
(
しゅてんどうじ
)
の
顔
(
かお
)
をじっと
見返
(
みかえ
)
して、ていねいにあいさつをしました。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
見返
(
みかえ
)
り
柳
(
やなぎ
)
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
宮田
(
みやた
)
くん。」と、
彼
(
かれ
)
は、
前
(
まえ
)
へいく
少年
(
しょうねん
)
に
声
(
こえ
)
をかけました。
少年
(
しょうねん
)
は、
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まって、
哲夫
(
てつお
)
を
見返
(
みかえ
)
ると、にっこり
笑
(
わら
)
いました。
中学へ上がった日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして
店
(
みせ
)
を
出
(
で
)
てから、もう一
度
(
ど
)
自分
(
じぶん
)
の
描
(
か
)
いた
看板
(
かんばん
)
を
見返
(
みかえ
)
していたが、いつしか
考
(
かんが
)
え
込
(
こ
)
んで、
地面
(
じめん
)
へ
釘
(
くぎ
)
づけにされたように、じっとして
動
(
うご
)
かなかった。
生きている看板
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いや、おれたちの
体
(
からだ
)
が
弾丸
(
だんがん
)
になるのだ。みんな
捨
(
す
)
ててしまえ!」と、
老兵士
(
ろうへいし
)
は、
口
(
くち
)
まで
出
(
で
)
たが、
無理
(
むり
)
に、だまって、じっと
若
(
わか
)
い
兵士
(
へいし
)
の
顔
(
かお
)
を
見返
(
みかえ
)
しました。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
くにを
出
(
で
)
てから
幾月
(
いくつき
)
ぞ、ともに
死
(
し
)
ぬ
気
(
き
)
でこの
馬
(
うま
)
と、
攻
(
せ
)
めて
進
(
すす
)
んだ
山
(
やま
)
や
河
(
かわ
)
……。ほんとうに、そうだった。みんなが
馬
(
うま
)
を
見返
(
みかえ
)
り、
見返
(
みかえ
)
り、
泣
(
な
)
きながらいったよ。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このボタンを
見
(
み
)
た
人
(
ひと
)
は、だれでもちょっと
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まって、じっと
目
(
め
)
をその
上
(
うえ
)
に
落
(
お
)
とさないものはありませんでした。
知
(
し
)
らない
人
(
ひと
)
は、
黙
(
だま
)
って
見返
(
みかえ
)
ってゆきました。
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「みつ
子
(
こ
)
さん、もう
僕
(
ぼく
)
、
晩
(
ばん
)
にいないかもしれない。」と、
幸吉
(
こうきち
)
は、じっとみつ
子
(
こ
)
の
顔
(
かお
)
を
見返
(
みかえ
)
すと、みつ
子
(
こ
)
も、ちょっと
驚
(
おどろ
)
いた
顔
(
かお
)
つきをしたが、すぐにいきいきと
笑
(
わら
)
って
花の咲く前
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、三
人
(
にん
)
は
口々
(
くちぐち
)
に
光治
(
こうじ
)
をののしりながら、
木
(
き
)
の
下
(
した
)
を
見返
(
みかえ
)
ってあっちへいってしまいました。
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
南
(
みなみ
)
の
空
(
そら
)
を
見返
(
みかえ
)
りながら、
太陽
(
たいよう
)
に
向
(
む
)
かって
威嚇
(
いかく
)
しました。すると
無数
(
むすう
)
のおおかみは、
等
(
ひと
)
しく
太陽
(
たいよう
)
に
向
(
む
)
かって、
遠
(
とお
)
ぼえをしたのであります。その
声
(
こえ
)
は、じつにものすごかった。
角笛吹く子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こうして、
未熟
(
みじゅく
)
な
三味線
(
しゃみせん
)
を
弾
(
ひ
)
いて、
人
(
ひと
)
さまに
聞
(
き
)
かして、いくらかなりとお
金
(
かね
)
をもらおうと
思
(
おも
)
うのでありますが、だれも、
見返
(
みかえ
)
るものがない。
考
(
かんが
)
えれば、それがほんとうなのかもしれません。
ある冬の晩のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
返
常用漢字
小3
部首:⾡
7画
“見返”で始まる語句
見返柳
見返勝
見返茶屋