處置しよち)” の例文
新字:処置
もしみぎのような性質せいしつ心得こゝろえてゐると、こゝろ落着おちつき出來できるため、危急ききゆう場合ばあひ機宜きゞてきする處置しよち出來できるようにもなるものである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
自分じぶん學力がくりよく優等いうとうといふので自分じぶんくらす志村しむらくらすとを同時どうじにやるべく校長かうちやうから特別とくべつ處置しよちをせられるので自然しぜん志村しむら自分じぶん競爭者きやうさうしやとなつてた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
はゝ大方おほかたかゝること今朝けさよりの懸念けねんうたがひなく、幾金いくらとねだるか、ぬるき旦那だんなどのゝ處置しよちはがゆしとおもへど、れもくちにてはかちがたき石之助いしのすけべん
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「川柳にありますね、『そでなくてあの、處置しよち振りがなるものか——』つてね、喧嘩もせず目くばせもせず、甘つたれもせず、あんな夫婦があるものですか」
御米およねつたなり、叔父をぢ叔母をば處置しよちいては、一言ひとこと批評ひひやうくはへなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それからまた彼女かのぢよは、自分自身じぶんじしんのことよりも、子供こども行末ゆくすゑはかつたのだつたといふ犧牲的ぎせいてきな(みづかおもふ)こゝろのために、みづか亡夫ばうふ立場たちばになつて自分じぶん處置しよちゆるした。結極けつきよくをとこ不徳ふとく行爲かうゐめられた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
手紙てがみ處置しよちするための魔性ましやう變化へんげかもれないとおもふんです。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さいはひ最初さいしよ一瞬間いつしゆんかんおいて、非常ひじよう地震ぢしんなるかいなかの判斷はんだんがついたならば、其判斷そのはんだん結果けつかによつて臨機りんき處置しよちをなすべきである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
れも縁切ゑんきりとおつしやつてからう五ねん旦那樣だんなさまばかりわるいのではうて、暑寒しよかんのおつかいものなど、くらしい處置しよちをしてせるに、おこゝろがつひかれて、おのづとあしをもたま
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さうはれると、宗助そうすけ叔父をぢ處置しよち一理いちりあるやうにもおもはれて、くちでは
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
個人消防上こじんしようぼうじよう最大要件さいだいようけん時機じきうしなふことなく、もつと敏速びんそく處置しよちすることにある。これはちひさいほどやすいといふ原則げんそくもとづいてゐる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
まへ此樣このやう本心ほんしん取亂とりみだして御兩親ごりやうしんなげきをかけるとふはわからぬではないか、れにたいしておまへ處置しよち無情むじやうであつたもれはけつしてうらんではなかつた、れは道理だうりつてをとこであらう、な
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)