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不徳
おまえの
心配は、もっとものことじゃ、
偽物を
神聖な
体につけて、
知らんでいるとは、すなわち
私の
不徳にもなることじゃ
谷中に
知人の
家を
買ひて、
調度萬端おさめさせ、
此處へと
思ふに
町子が
生涯あはれなる
事いふはかりなく、
暗涙にくれては
我が
身が
不徳を
思しゝる
筋なきにあらねど
何卒御救ひ成れて下されよと
只管に頼みけれども可睡齋は
首を
振汝よく
聞よ佛法と言共今は末法なり
釋迦の時代とは事
異り
愚僧が如き
不徳にては
勿々有罪の者を
現世にて救う事は成
難し因て國法を