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こびと
ふりがな文庫
“
小人
(
こびと
)” の例文
それから、
小人
(
こびと
)
はカラスたちの食べものを七つの小さなおさらにのせ、
飲
(
の
)
みものを七つの小さなさかずきにいれて、もってきました。
七羽のカラス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
いたずら
小僧
(
こぞう
)
のニールスは、おとうさんやおかあさんの
留守
(
るす
)
のまに、
小人
(
こびと
)
をからかったため、小人の
姿
(
すがた
)
に変えられてしまいました。
「ニールスのふしぎな旅 下」まえがき
(新字新仮名)
/
矢崎源九郎
(著)
「ぼくは、いまでこそ
小人
(
こびと
)
にされてしまっていますが、ニールス・ホルゲルッソンといって、西ヴェンメンヘーイうまれのものです。」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
不図
(
ふと
)
気
(
き
)
がついて
見
(
み
)
ると、その
小人
(
こびと
)
の
躰中
(
からだじゅう
)
から
発散
(
はっさん
)
する、
何
(
なん
)
ともいえぬ
高尚
(
こうしょう
)
な
香気
(
におい
)
!
私
(
わたくし
)
はいつしかうっとりとして
了
(
しま
)
いました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
見れば、
小人
(
こびと
)
たちは、ふたりずつに別れて、木の葉や、高い草の上にたまっている、大きな露のしずくの上で、玉乗りあそびをしていました。
旅の仲間
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
只内の裏に、藩の時に
小人
(
こびと
)
と云ったものが住んでいて、その娘に同年位なのがいた。名は
勝
(
かつ
)
と云った。小さい
蝶々髷
(
ちょうちょうまげ
)
を結っておりおり内へ遊びに来る。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それから後の神尾主膳の挙動は気忙しいもので、
面
(
かお
)
を洗う、着物を着替える、家来を呼ぶ、配下の同心と
小人
(
こびと
)
とを呼びにやる、女中を叱る、
小者
(
こもの
)
を罵る。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
机の下には、つねに、ぼくをからかふために、とんでもない惡戯をやつては、ひとりでよろこんでゐる魔法使ひの
小人
(
こびと
)
でも住んでゐるのかもしれないと思ふ。
折々の記
(旧字旧仮名)
/
吉川英治
(著)
安宅
(
あたか
)
の辨吉、
小人
(
こびと
)
三次郎などはどうでせう。辨吉は小太刀をよく使ふさうで、仲間では評判の腕きゝですよ。小人三次郎は橋場の家に弟子を取つて、
柔術
(
やはら
)
の稽古を
銭形平次捕物控:174 髷切り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それらの
群
(
む
)
れの
中
(
うち
)
に、
見
(
み
)
なれない、
小人
(
こびと
)
のように
脊
(
せ
)
の
低
(
ひく
)
い、
黒
(
くろ
)
んぼが
一人
(
ひとり
)
混
(
ま
)
じっていました。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
食べものを運ぶホークに、二本の筋のある斷片的な鼻と口とがうつり、齒が光ることがある。それより面白いのは小さな匙に、透明な液體とともに
掬
(
しやく
)
ひあげた
小人
(
こびと
)
の自分の顏。
鏡二題
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
小人
(
こびと
)
の智慧と巨人の性癖とを彼女は持つてゐたことか! その性癖が私の上にかけた呪ひは何といふ恐ろしいものだつたか!
破廉恥
(
はれんち
)
の母親の本當の娘、バァサ・メイスンは
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その庭に向っている縁側を男や女の
小人
(
こびと
)
が考えたり、話したりして、彼らの人生をまじめにいそしんでいる姿が、宇野浩二一流の描写力で哀れにもユーモアにみちて描かれていた。
五〇年代の文学とそこにある問題
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
土人は、——あの
黄面
(
こうめん
)
の
小人
(
こびと
)
よりも、まだしも黒ん坊がましかも知れない。しかしこれも大体の気質は、親しみ易いところがある。のみならず信徒も近頃では、何万かを数えるほどになった。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
まるで背むしか
小人
(
こびと
)
のように、猜疑心が強くて、怒りっぽい。
地下生活者の手記
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
面白
(
おもしろ
)
い
小人
(
こびと
)
がふざけているような気がする
貧しき信徒
(新字新仮名)
/
八木重吉
(著)
「ざまを見ろ。黄色い
小人
(
こびと
)
ども!」
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
小人
(
こびと
)
が
住
(
す
)
んで
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鼠
(
ねずみ
)
が
小人
(
こびと
)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「おまえさんたちのうちのひとりは、たしか
小人
(
こびと
)
だと言いましたね? もし、ほんとうにそうなら、牛のせわができるでしょう?」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
弟がしばらく歩いていきますと、むこうからひとりの
小人
(
こびと
)
がやってきました。小人は手に一本の黒い
槍
(
やり
)
をもっていましたが、弟にむかって
歌をうたう骨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
南の方の真中に両支配の
桟敷
(
さじき
)
があり、その左は組頭、御武具奉行、御破損奉行、
御仮目附
(
おかりめつけ
)
、それから同心、
小人
(
こびと
)
などの士分の者の桟敷であり、右の方は
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その日の
酉
(
とり
)
の
下刻
(
げこく
)
に、
上邸
(
かみやしき
)
から
見分
(
けんぶん
)
に来た。徒目附、
小人
(
こびと
)
目附等に、
手附
(
てつけ
)
が附いて来たのである。見分の役人は三右衛門の女房、伜宇平、娘りよの
口書
(
くちがき
)
を取った。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そう
注意
(
ちゅうい
)
されている
中
(
うち
)
に、もう
私
(
わたくし
)
の
眼
(
め
)
には
蝶々
(
ちょうちょう
)
のような
羽翼
(
はね
)
をつけた、
大
(
おおき
)
さはやっと二三
寸
(
ずん
)
から三四
寸位
(
すんくらい
)
の、
可愛
(
かわい
)
らしい
小人
(
こびと
)
の
群
(
むれ
)
がちらちら
映
(
うつ
)
って
来
(
き
)
たのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
安宅
(
あたか
)
の弁吉、
小人
(
こびと
)
三次郎などはどうでしょう。弁吉は小太刀をよく使うそうで、仲間では評判の腕ききですよ。小人三次郎は橋場の家に弟子を取って、
柔術
(
やわら
)
の稽古を
銭形平次捕物控:174 髷切り
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼女の細くて白い指のふしが、一つ一つ、生きている
小人
(
こびと
)
のように、七ツの孔を踏んで踊る。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは地の下の
小人
(
こびと
)
の
金
(
きん
)
のようなものだ。それを受けとったときには、たくさんできれいな金にみえるが、あかるい所でみると、石ころか枯ッ葉になってしまう。やれ、やれ。
幸福のうわおいぐつ
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
昔、宇野浩二が書いた小説に、菊富士ホテルの内庭で、わからない言葉で互によんだり、喋ったりしながら右往左往しているロシアの
小人
(
こびと
)
たちの旅芸人の一座を描いたものがあった。
五〇年代の文学とそこにある問題
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
私自身の目でガリヴァの行つた國の小さい畑、小さい家や、木や、
小人
(
こびと
)
を、また小つぽけな牛、羊、鳥などを、それから、も一つの國の、森のやうな高い麥畑、巨大な猛犬、怪物のやうな猫
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
しかもまあ、なんということでしょう、それは、
小人
(
こびと
)
ではありませんか。その小人がいま、長持のふちにまたがっているのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
そのとき、とつぜん、空のほうからバタ、バタいう
羽
(
はね
)
の音と、カア、カアというなき声が、きこえてきました。すると、
小人
(
こびと
)
がいいました。
七羽のカラス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
秀吉がまだ日吉の頃、信長の馬前に身をひれ伏して、お
小人
(
こびと
)
の端でも馬の口取りにでもお召仕ひ下さいといつたあの叫びは、正味正直、それを最大の希望として訴へたものに違ひない。
折々の記
(旧字旧仮名)
/
吉川英治
(著)
六七人集めて、
安宅
(
あたか
)
の弁吉と
小人
(
こびと
)
の三次郎と、俵右門とを見張らせてくれ。昼は要らない。夜だけだ。三人は何処へも出ないのに、髷切りがまだ続くようなら、考え直さなきゃならない
銭形平次捕物控:174 髷切り
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから
私
(
わたくし
)
はよきほどに
梅
(
うめ
)
の
精
(
せい
)
との
対話
(
はなし
)
を
切
(
き
)
り
上
(
あ
)
げ、
他
(
ほか
)
の
妖精達
(
ようせいたち
)
の
査
(
しら
)
べにかかりましたが、
人間
(
にんげん
)
から
観
(
み
)
れば
何
(
いず
)
れも
大同小異
(
だいどうしょうい
)
の
妖
(
あや
)
しい
小人
(
こびと
)
というのみで、一々
細
(
こま
)
かいことは
判
(
わか
)
りかねました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
御駕籠脇は
黒蝋
(
くろろう
)
の大小さした揃いの侍が
高端折
(
たかはしおり
)
に
福草履
(
ふくぞうり
)
と、九尺おきに
提
(
さ
)
げたお
小人
(
こびと
)
の箱提灯が両側五六十、
鬼灯
(
ほおずき
)
を棒へさしたように、一寸一分の
上
(
あが
)
り
下
(
さが
)
りもなく、粛々として練って来ました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「雪のように白く、
血
(
ち
)
のように赤く、こくたんのように黒いやつ、こんどこそは、
小人
(
こびと
)
たちだって、助けることはできまい。」
白雪姫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
六七人集めて、
安宅
(
あたか
)
の辨吉と
小人
(
こびと
)
の三次郎と、俵右門とを見張らせてくれ。晝は要らない、夜だけだ。三人は何處へも出ないのに、髷切りがまだ續くやうなら、考へ直さなきやならない
銭形平次捕物控:174 髷切り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『とうとう来たっ。お
目附
(
めつけ
)
、荒木十左衛門殿、お
使番
(
つかいばん
)
久永内記、御両所の検死。ほかお
徒士
(
かち
)
目附七人、お
小人
(
こびと
)
目附六人を従えて、たった今、
未上刻
(
ひつじのじょうこく
)
(午後二時)御来邸、役者の間へ通った!』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さて、リンゴが、すっかりできあがりますと、顔を黒くぬって、百
姓
(
しょう
)
のおかみさんのふうをして、七つの山をこして、七人の
小人
(
こびと
)
の家へいきました。
白雪姫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
やがて、お
城
(
しろ
)
につきますと、
小人
(
こびと
)
たちがこのむすめにおくりものとしてきめてくれたように、ご
婚礼
(
こんれい
)
の式が、それはそれはりっぱにおこなわれました。
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
小人
(
こびと
)
はじぶんたちの七つのランプに火をつけました。すると、家の中がパッとあかるくなりますと、だれかが、その中にいるということがわかりました。
白雪姫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
あくる
朝
(
あさ
)
、
灰
(
はい
)
いろの
小人
(
こびと
)
が、いちばん上の
王子
(
おうじ
)
のところへ やってきました。
小人
(
こびと
)
は
手
(
て
)
まねきして、
王子
(
おうじ
)
を、石の
板
(
いた
)
のあるところへ つれていきました。
みつばちの 女王
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
こんどもまた、三人の
小人
(
こびと
)
たちがなかからのぞいていましたが、むすめはあいさつひとつしませんでした。
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
弟は
小人
(
こびと
)
にお
礼
(
れい
)
をいいました。そして、その
槍
(
やり
)
を
肩
(
かた
)
にかついで、なにものもおそれずに、ずんずん森のおくへはいっていきました。まもなく、弟はそのけものを見つけました。
歌をうたう骨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
むすめは、
小人
(
こびと
)
たちにいわれたとおり、ほうきで小さな家のうしろの雪をはきのけました。
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
すると
小人
(
こびと
)
は、こんどは、ひとりずつ、べつべつのしんしつに つれていきました。
みつばちの 女王
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
三人は、
小人
(
こびと
)
をよんでみました。一ど、二ど。でも、
小人
(
こびと
)
にはきこえません。もう一ぺん、よんでみました。すると ようやく、
小人
(
こびと
)
はたちあがって、じょうをあけて でてきました。
みつばちの 女王
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
弟は、わるだくみがあろうとは、
夢
(
ゆめ
)
にも知りません。それで、うちのなかにはいっていって、しんせつな
小人
(
こびと
)
が
槍
(
やり
)
をくれて、その槍でイノシシを
退治
(
たいじ
)
したことを、すっかりにいさんに話しました。
歌をうたう骨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
門のなかにはいりますと、ひとりの
小人
(
こびと
)
がでてきて、いいました。
七羽のカラス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
小人
(
こびと
)
さん 小人さん きておくれ
漁師とそのおかみさんの話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
“小人”の意味
《名詞》
(ショウジン、こびと)体格が小さい人。
(こびと)童話などに登場する、体が極めて小さい妖精。
(ショウジン)徳が劣る人。
(ショウジン、こびと)身分の低いもの、小者。
(ショウジン、ショウニン)小児。こども。
(出典:Wiktionary)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“小人”で始まる語句
小人数
小人島
小人衆
小人目付
小人形
小人數
小人頭
小人国
小人輩
小人奸者