同様どうよう)” の例文
旧字:同樣
しもあの懐剣かいけんが、わたくしはかおさめてあるものなら、どうぞこちらに取寄とりよせていただきたい。生前せいぜん同様どうようあれを守刀まもりがたないたうございます……。
こうした大不公平だいふこうへいは、ここにくされないほどある。これにたいして、あなたがた同様どうようわたしたちが、だまっているものですか。
あらしの前の木と鳥の会話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ペテルブルグにってからもドクトルはやはり同様どうよう宿やどにのみ引籠ひきこもってそとへはず、一にち長椅子ながいすうえよこになり、麦酒ビールときにだけおきる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
夜討ようちなどということは、おまえなどの仲間なかまの二十か三十でやるけんか同様どうようぜりあいならばらぬこと、おそおおくも天皇てんのう上皇じょうこうのおあらそいから
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
耶蘇を信ずる為に、父から勘当かんどう同様どうようの身となった。学校でも迫害を受けた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
けだし当時南北戦争ようやみ、その戦争せんそうに従事したる壮年そうねん血気けっきはい無聊ぶりょうに苦しみたる折柄おりからなれば、米人にはおのずからこのしゅはいおおかりしといえども、あるいはその他の外国人にも同様どうようの者ありしならん。
家康公いえやすこうのご命令をないがしろにいたすも同様どうようだぞッ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしは一しょう懸命けんめいるべくなみだせぬようにつとめましたが、それはははほうでも同様どうようで、そっとなみだいては笑顔えがおでかれこれと談話はなしをつづけるのでした。
けれども義家よしいえほうはいっこう平気へいきで、むかしから使つかいなれた家来けらい同様どうよう宗任むねとうをかわいがって、どこへくにも、「宗任むねとう宗任むねとう。」とおともにつれてあるいていました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
左様さよう。いや探偵たんていにしろ、またわたくしひそか警察けいさつからわされた医者いしゃにしろ、どちらだって同様どうようです。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
然し与右衛門さんは強慾ごうよくであるかわり、彼はうそを云わぬ。詐は貨幣かね同様どうよう天下のとおり物である。都でも、田舎でも、皆それ/″\に詐をつく。多くの商売は詐にかれた蜃気楼しんきろうと云ってもよい。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
そのほかには事業じぎょう成功せいこう祈願きがん災難さいなんけの祈願等きがんとういろいろございます。これはいずれの神社じんじゃでもおそらく同様どうようかとぞんじます。
こういって為朝ためともはさっそくいまたのしい身分みぶんをぽんとてて、まえくだってとき同様どうよう家来けらいれずたった一人ひとりでひょっこりみやこかえって行こうとしました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あるい公書こうしょごときものに詐欺さぎ同様どうよう間違まちがいでもしはせぬか、他人たにんぜにでもくしたりしはせぬか。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いずれにしてもてきふくろの中のねずみ同様どうよう手も足もせるものではございません。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)