“たいこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タイコウ
語句割合
太閤36.3%
大江12.5%
太公6.3%
大功6.3%
大綱3.8%
大行3.8%
体腔2.5%
大高2.5%
対抗2.5%
帯甲2.5%
褪紅2.5%
太行1.3%
大侯1.3%
大寇1.3%
大巧1.3%
大甲1.3%
大鴻1.3%
太后1.3%
太昊1.3%
太甲1.3%
対溝1.3%
帯鉤1.3%
戴皐1.3%
泰興1.3%
躰腔1.3%
退校1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はやい。時勢は急流のように早い。太閤たいこう秀吉の出世が、津々浦々の青年の血へ響いて来た時には、もう太閤秀吉の踏襲とうしゅうではいけないのである。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひょっとするとこの洲は大江たいこうの中に孤立している島ではなくてここで桂川かつらがわが淀の本流に合している剣先なのではないか。
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
湯浴ゆあみ、食事なども、終ってから、王進は、荘主あるじ太公たいこうに会った。頭巾ずきんをかぶり、白髯はくぜんは膝にたれ、道服に似たものを着、柔かそうな革靴かわぐつをはいている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
燈火ともしびもと書物しよもつらき、ひざいだきてせ、これは何時何時いつ/\むか何處どこくにに、甚樣じんさまのやうなつよひとありて、其時代そのときみかどそむきしぞくち、大功たいこうをなして此畫このゑ引上ひきあげところ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これこそは臣道の大綱たいこうでござって、上は将軍家より下は庶民にまで、一様に行ない違うべからざる、一大事の道でござりますぞ! 三代相伝というごときは、将軍と旗本、大名と侍
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
大行たいこう天皇の御はふりの御わざはてにけるまたの日、泉涌寺せんにゅうじもうでたりけるに、きのふの御わざのなごりなべて仏さまに物したまへる御ありさまにうち見奉られけるをかしこけれどうれはしく思ひまつりて
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
胃袋の一部が赤くただれた様になって、三尺程の穴があき、そこから体腔たいこうの中へ出られる様になっていた。木島刑事はその穴から、胃袋を這い出して行った。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
尊氏につづいて、大高たいこう伊予、桃井修理、佐竹義敦よしあつ、また近侍の石堂十馬、畠山五郎、仁木於義丸おぎまるなども、床几の左右にずらりと居ならぶ。——あたりはもうほの青い夕だった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
延元元年から元中九年までが五十七年、それから長禄元年までが六十五年、実に百二十二年ものあいだ、ともかくも南朝の流れをみ給うお方が吉野におわして、京方きょうがた対抗たいこうされたのである。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
盛り上りり下ぐる岩蔭の波のしたに咲く海アネモネの褪紅たいこう緋天鵞絨ひびろうどを欺く緋薔薇ひばら緋芥子ひげしの緋紅、北風吹きまくる霜枯の野の狐色きつねいろ、春の伶人れいじんの鶯が着る鶯茶、平和な家庭の鳥に属する鳩羽鼠はとはねずみ
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
とうの世代から、すでにそんな言葉があるとおり、西に太行たいこう山脈、東に遠く渤海ぼっかいをひかえ、北方に負う万里ノ長城は、北夷ほくいの襲攻にそなえ、不落の名がある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「されば、はや太行たいこう山脈の一れいにかかってきておる。ここさえ越えれば」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貴下を、大将軍太尉にすすめ、併せて冀、青、幽、并の四州の大侯たいこうに封ずとのお旨であります。ご領受あらんことを。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
国内四人の大寇たいこう(むほんにん)として、天子直筆で、四名の名がしるされていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
随園ずいえん詩を論じて大巧たいこうぼく濃後のうごたんとを以ってよしとなす。真に金言なり。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
松明たいまつは月の所に枯野かな 大甲たいこう
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
大鴻たいこうよく大鴻の志を知り、名手よく名剣の切れ味を知るとはまさにこれです。
母を持たない我子は孤児になるはうがましなのではなからうかと思ひます。先刻さつき御一緒に飲んだココアのせいなのでせうか。私には隣国の某太后たいこうが養子の帝王に下した最後の手段を幻影に見て居ます。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
太昊たいこう景竜の瑞あり、故に竜を以て官に紀す〉、また〈女媧じょか黒竜を殺し以て冀州きしゅうすくう〉、また〈黄帝は土徳にして黄竜あらわる〉、また〈夏は木徳にして、青竜郊に生ず〉など
昔、いん太甲たいこう無道むどうでありしため、伊尹いいんこれを桐宮とうきゅうに放ち、漢の昌邑しょうゆうが王位に登って——
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの先に、小指の頭のような小さい白いものが見えるでしょう、あすこからこっちの方へ向いて対溝たいこうを掘出したのですとA君が遠くの方を指さしながら云った。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
のち金兵来寇するに及び、所部四百騎もて十余戦せるも、大将王権はまずのがれ、武将戴皐たいこうは来りすくわず、興ついに馬とともに討死うちじにせるを朝廷憫んで廟を建てた。
そのうち泰興たいこう季因是きいんぜという、相当の位地のある者が廷珸にひっかかった。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
こういう書きだしで、見廻りにいってみると、五十四人が死んでおり、それがみな焦げた木の枝で躰腔たいこうを突き刺されているのを発見した。口、肛門こうもん鼻腔びこう
ちくしょう谷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
きのうは校長まででてきて、いま一芳輔の両親にも話し、本人にもさとしてくれ。こんど不都合ふつごうがあればすぐ退校たいこうめいずるからという話であったそうな。どんな不都合ふつごうを働いた。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)