“きげん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
機嫌88.1%
気嫌3.5%
期限2.4%
起原1.0%
紀元1.0%
杞玄0.7%
気慊0.3%
其諺0.3%
危言0.3%
期間0.3%
気眩0.3%
氣嫌0.3%
詭言0.3%
譏嫌0.3%
起源0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今は誰一人源を振返って見るものがないのです。殿下は御機嫌きげん麗しく、人々に丁寧な御言葉を賜りまして、御車に召させられました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
母に話すと母は大変気嫌きげんを悪くしますから、成るべく知らん顔して居たほうがいんですよ。御覧なさい全然まるで狂気きちがいでしょう。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
しやにお約束やくそく期限きげんはせまるし、……じつ十五夜めいげつまへばんあたり、仕事しごとにかゝらうとおもつたのである。ところが、あさからのりで、れると警報けいはう暴風雨ばうふううである。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
後者こうしやまへにもしるしたとほり、火山かざんなる外國語がいこくご起原きげんとなつたくらゐである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かくして西暦せいれき紀元きげん千七百五十五年せんしちひやくごじゆうごねんのリスボン地震ぢしん記事きじがよく了解りようかいせられる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
僕の叔父の知人に溝口杞玄きげんという医師がある。その医師がこの新聞をみると、すぐに京橋の警察署へ出頭して、秘密に某事件の捜査を依頼したのであった。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
帰つて見ると元子もとこ帰宅かへつて居ない。ふさ気慊きげんを取る言葉がないので沈黙だまつて横を向いてると、銀之助は自分でウヰスキーのびんとコツプをもつて二階へけ上がつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
旦那様だんなさま何か召上めしあがりませんか、』と如何どうかして気慊きげんを取るつもりで優しく言つた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かつて其諺きげん翁の『滑稽雑談こっけいぞうだん』三に猿の口開き、こは安芸あき宮島にある祭なり。
のあるいは世をなげき、時をののしり、危言きげん激語げきごして死にく者の如き、壮は則ち壮なりといえども、なおこれ一点狂激の行あるを免れず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「……有り難う。だが、その話は今此処で決めなければならないほど、その期間きげんとかゞ……?」
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
かぶと岩、駱駝らくだ岩、眼鏡岩、ライオン岩、亀岩などの名はあらずもがなである。色を観、形を観、しかして奇に驚き、神悸しんおののき、気眩きげんすべきである。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
婆樣ばあさん上方者かみがたものですよ、ツルリンとしたかほ何處どつかに「間拔まぬけ狡猾かうくわつ」とでもつたやうなところがあつて、ペチヤクリ/\老爺ぢいさん氣嫌きげんとつましたね。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
一時の豪気ごうきは以て懦夫だふたんおどろかすに足り、一場の詭言きげんは以て少年輩の心を籠絡ろうらくするに足るといえども、具眼卓識ぐがんたくしき君子くんしついあざむくべからずうべからざるなり。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
歌の師範家は、其最初から、公家武家の譏嫌きげんを見るのに敏かつた。定家になると一の檀那を失ふと同時に、第二の擁護者の軒に其影を現してゐた。
日本海軍の起源きげんは、安政初年のころより長崎にて阿蘭人オランダじんつたうるところにして、伝習でんしゅうおよそ六七年、学生の伎倆ぎりょうほぼじゅくしたるにき、幕議ばくぎ遠洋えんようの渡航をこころみんとて軍艦ぐんかん咸臨丸かんりんまる艤装ぎそう