電氣でんき)” の例文
新字:電気
電氣でんきの一きよく活字くわつじむすけていて、の一きよくかみつうじて、其紙そのかみ活字くわつじうへけさへすれば、すぐ出來できるのだと小六ころくつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
行火あんかかはりにまでももちひられるようになり、今日こんにちでは人間にんげん生活上せいかつじよう電氣でんき寸時すんじくことの出來できない必要ひつようなものとなりました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
君子きみこのびをしてむすばれた電氣でんきつなをほどいてゐた。とそのときはゝあたかもそのひかりにはじかれたやうにぱつとあがつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
わたくし何氣なにげなく倚子ゐすよりはなれて、檣樓しやうらうに、露砲塔ろほうたふに、戰鬪樓せんとうらうに、士官しくわん水兵すいへい活動はたらき目醒めざましき甲板かんぱんながめたが、たちま電氣でんきたれしごと躍上をどりあがつたよ。
そのほか貝殼かひがらばかりをならべた貝類博物館かひるいはくぶつかん電氣でんきかんするものをならべた電氣博物館でんきはくぶつかんといふように、陳列品ちんれつひん種類しゆるいおほわけにもわけにも隨意ずいい區別くべつすることが出來できます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それがすなはけむりばれる以所ゆえんである。かういふふうに噴出ふんしゆつはげしいとき電氣でんき火花ひばなあらはれる。性空上人しようくうしようにん霧島火山きりしまかざん神體しんたいみとめたものは以上いじよう現象げんしよう相違そういなからう。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
これは球突たまつきすこしやつた人のたれしも經驗けいけんする事で、よる電氣でんきして床にはひるとくら闇の中に赤白の四つのたまをのせた青い球台たまたいかんで來て、り方を中で空想くうそうしたりする。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
をしへをうけようと、電氣でんきけて、火鉢ひばちうへへ、ありあはせた白紙はくしをかざして、そのあかいインキで、ヴヱスビヤス、ブエスビイヤス、ヴエスヴイヤス、ヴエスビイヤス、どれがたゞしいのでせう
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたくしあまりのうれしさにげんもなく、其人そのひとかほながめたが、たちま電氣でんきたれたかのごとおどろさけんだよ。
この印刷術いんさつじゆつ近來きんらい英國えいこく發明はつめいになつたもので、根本的こんぽんてきにいふと矢張やは電氣でんき利用りようぎなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ヴェスヴィオの千九百六年せんくひやくろくねん大噴火だいふんかおいて、非常ひじようつよ電氣でんきびた噴煙ふんえんみとめたこともあり、そのなびいたけむりちかづいたとき服裝ふくそうにつけてゐた金屬きんぞく各尖端かくせんたんから電光でんこうはつしたことも經驗けいけんせられてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)