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細々
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こま/″\
ふりがな文庫
“
細々
(
こま/″\
)” の例文
細々
(
こま/″\
)
しい
臺所
(
だいどころ
)
道具
(
だうぐ
)
の
樣
(
やう
)
なものは
買
(
か
)
ふ
迄
(
まで
)
もあるまい、
古
(
ふる
)
いので
可
(
よ
)
ければと
云
(
い
)
ふので、
小人數
(
こにんず
)
に
必要
(
ひつえう
)
な
丈
(
だけ
)
一通
(
ひととほ
)
り
取
(
と
)
り
揃
(
そろ
)
えて
送
(
おく
)
つて
來
(
き
)
た。
其上
(
そのうへ
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
店の方に出て來ると、八五郎を物蔭に呼び出して、何やら
細々
(
こま/″\
)
と言ひ
含
(
ふく
)
め、そのまゝ明神下の家へ引揚げてしまつたのです。
銭形平次捕物控:201 凉み船
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この上願書は半紙に凡そ二十二枚、いと
細々
(
こま/″\
)
と認めたもので、彼の精力と記憶力の旺盛な事と、底の知れない執拗さとを歴然として示している。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
土耳其
(
トルコ
)
であつた話である。あすこの或る信心深い
富豪
(
かねもち
)
が大病にかゝつて死にかけたので、一人息子を枕もとに呼んで、遺産の始末を
細々
(
こま/″\
)
と話した。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
文面を読むたびに
恟
(
びっく
)
りばかりいたしましたが、親切に
細々
(
こま/″\
)
書いてあるから伊之吉もその通りにいたし、身請の当夜を待ち、指図のごとく一艘の小舟を借りまして
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
付ず取調て
御見分
(
ごけんぶん
)
の御役人へ御
渡
(
わた
)
し申すべしと
細々
(
こま/″\
)
御遺言
(
ごゆゐごん
)
有て終に
亡
(
むなし
)
く成給ひし然ば泣々
仰
(
おほ
)
せの如く取計ひ御
石碑
(
せきひ
)
をも
建立
(
こんりふ
)
して御後の取
賄
(
まかな
)
ひ萬事
濟
(
すま
)
せ後下人共へは御
紀念
(
かたみ
)
金を分與へて暇を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『委細承知した。お前の信ずる女とお前が結婚することに己は少しも異論は無い。若しそれが爲めに金が入用なら少々は送る。心配せずに言つてよこせ』と
細々
(
こま/″\
)
と親切に書いてあつて、終りの方に
続俳諧師:――文太郎の死――
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
五
日
(
か
)
以上
(
いじやう
)
……
滋養
(
じやう
)
灌腸
(
くわんちやう
)
なぞは、
絶対
(
ぜつたい
)
に
嫌
(
きら
)
ひますから、
湯水
(
ゆみづ
)
も
通
(
とほ
)
らないくらゐですのに、
意識
(
いしき
)
は
明瞭
(
めいれう
)
で、
今朝
(
こんてう
)
午前
(
ごぜん
)
三
時
(
じ
)
に
息
(
いき
)
を
引取
(
ひきと
)
りました
一寸前
(
ちよつとぜん
)
にも、
種々
(
しゆ/″\
)
、
細々
(
こま/″\
)
と、
私
(
わたし
)
の
膝
(
ひざ
)
に
顔
(
かほ
)
をのせて
話
(
はなし
)
をしまして。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その鈴を二つに割ると中には
細々
(
こま/″\
)
と何やら書いてありましたが、平次は素よりそんなものを讀まうともしなかつたのです。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼女は通りから横丁に這入り、左に折れ、右に曲って
細々
(
こま/″\
)
した家が立並んで、時に埃の一杯散かっている空地のある新開地らしい路を縫って行く。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
後
(
あと
)
にお村は
硯箱
(
すゞりばこ
)
を引寄せまして、筆を取り上げ、
細々
(
こま/″\
)
と文を
認
(
したゝ
)
め、旦那を取らなければ母が私を
女郎
(
じょろう
)
にしてしまうと云うから、仕方なしに私は吾妻橋から身を投げて死にますから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
公園は奈良式が一番
善
(
よ
)
いやうだ。近頃ちよい/\公園に銅像などを建てるが、あんな人工的なものを
細々
(
こま/″\
)
建
(
た
)
て
列
(
なら
)
べるよりも、いろんな樹木を植ゑて森林の感じでも出すやうに心掛けたいものだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
細々
(
こま/″\
)
とからくりがなく
洒張
(
さつぱ
)
りして
一層
(
いつそう
)
好
(
い
)
い。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
預
(
あづか
)
る
渡世
(
とせい
)
寸暇
(
すんか
)
の
無
(
なけ
)
れば中々
田舍
(
ゐなか
)
へ尋ね行事などは思ひも
寄
(
よら
)
ず心に
掛
(
かゝ
)
る計りにて今迄
疎遠
(
そゑん
)
に
打過
(
うちすご
)
したり夫に付ても此間の手紙に
細々
(
こま/″\
)
と言越たるには
追々
(
おひ/\
)
不時
(
ふじ
)
の災難や水難
旱損
(
かんそん
)
の打續きて思はぬ
入費
(
ものいり
)
の有しゆゑ親の
讓
(
ゆづ
)
りの身上も
都合
(
つがふ
)
惡
敷
(
しく
)
成
(
なり
)
し由
實
(
じつ
)
に當時の世の中は田舍も江戸も
詰
(
つま
)
り
勝
(
がち
)
併
(
しか
)
し
呉々
(
くれ/″\
)
返事
(
へんじ
)
に
言遣
(
いひつか
)
はしたる通り親は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
なまけ者で小ばくちうちで、お園もお組も相手にしないのを怨み、お園を殺して、その疑ひをお組に着せるつもりで、
細々
(
こま/″\
)
と仕組んだに違ひあるまい
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は早くも古我判事の狼狽の色を見て取ったと見えて、機乗ずべしとなし、獄中より上願書と題して半紙二枚に
細々
(
こま/″\
)
と認めたものを差出して古我判事を動かそうとした。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
母や妹を寝かした
後
(
あと
)
で、
細々
(
こま/″\
)
と
認
(
したゝ
)
めました
遺書
(
かきおき
)
二通、一本はお蘭の
許
(
もと
)
へ、一本は母へ宛て、
封目
(
ふうじめ
)
を固く致した山三郎、其の翌晩小原山と申す山の原中に出まして粥河圖書と
決闘
(
はたしあい
)
を致しまするお話
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「知らない人。——手紙で
細々
(
こま/″\
)
と指圖をして來ました。そつと兵三郎さんに相談すると、仕方があるまいと言ふし」
銭形平次捕物控:146 秤座政談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お照は懐妊と気が付きましたから何うしたら
宜
(
よ
)
かろう、何うかお目にかゝり相談を
為
(
し
)
たいと、山平へ
細々
(
こま/″\
)
と手紙を
認
(
したゝ
)
め、今日あたりきんが来たらきんに持たせてやろうと帯の間へ
挿
(
はさ
)
んで居りましたが
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一方は五尺ばかりの
生垣
(
いけがき
)
、一方は黒板塀を前にした下水で、ドブ板の上は、血汐を洗つて、
一昨夜
(
そのよ
)
の跡もありませんが、源吉に死骸の位置を、
細々
(
こま/″\
)
と説明させた上
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は八五郎に
細々
(
こま/″\
)
と言ひ付けて、それから今朝死骸を見付けたといふ、番頭の有八を呼びました。
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから朝田屋の困るのにつけ込んで、うんと恩をきせたが、母親が頑張つてお縫と一緒にしてくれさうもないので、
豫々
(
かね/″\
)
細々
(
こま/″\
)
と
企
(
たく
)
らんだ筋書き通り殺したのだらう。
銭形平次捕物控:178 水垢離
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四疊半は窓際半分ほど凄まじく血に
汚
(
よご
)
れてをりますが、それを除けば、若い娘の部屋らしく、小綺麗に整頓されて、
箪笥
(
たんす
)
も鏡臺も、その側に据ゑた小机も、
細々
(
こま/″\
)
した身の廻りの品にも
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
慇懃
(
いんぎん
)
に迎へ入れた平次に、吉住求馬は、事件の
顛末
(
てんまつ
)
を
細々
(
こま/″\
)
と物語りました。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
娘らしく
小布
(
こぎれ
)
の箱と物の本二三册と、手習ひ草紙と、古い
歌留多
(
かるた
)
と、それに可愛らしいもの
細々
(
こま/″\
)
したものが少しばかりあるだけ、貧しさに
徹
(
てつ
)
してろくな紅白粉も、髮の飾りもない痛々しい有樣です。
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして、その上には、一つの手箱が添へてあり、その中には、殺された内儀お駒の筆跡で、松前屋三郎兵衞を殺した下手人——平松源左衞門の罪状を
細々
(
こま/″\
)
と認めてあつたのは何んといふ皮肉でせう。
銭形平次捕物控:282 密室
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
孫三郎はこんな事を
細々
(
こま/″\
)
と説明し乍ら、平次を母屋に
導
(
みちび
)
くのです。
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は今までの
經緯
(
いきさつ
)
を
細々
(
こま/″\
)
と説明したのです。
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
番太の吉六は
細々
(
こま/″\
)
と説明するのでした。
銭形平次捕物控:188 お長屋碁会
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
吉三郎毒死の
顛末
(
てんまつ
)
を
細々
(
こま/″\
)
と訊くと
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
々
3画
“細”で始まる語句
細
細君
細工
細面
細作
細引
細流
細紐
細道
細長