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神明
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しんめい
ふりがな文庫
“
神明
(
しんめい
)” の例文
「
明日
(
あした
)
、旦那が、私と浜中屋のお菊ちゃんを、
神明
(
しんめい
)
の
生姜祭
(
しょうがまつり
)
につれて行って下さるというのだけれど、露八さんも、行かない?」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
坂本は敵が見えぬので、「待て/\」と制しながら、
神明
(
しんめい
)
の
社
(
やしろ
)
の角に立つて見てゐると、やう/\烟の中に
木筒
(
きづゝ
)
の口が現れた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
宗教と花街はふしぎに付いてまわる、浅草寺、
根津権現
(
ねづごんげん
)
、赤坂の氷川神社、芝の
神明
(
しんめい
)
、ちょっと数えただけでも、これらの周辺には花街がある。
赤ひげ診療譚:07 おくめ殺し
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
闇とは言いながら、もう夜明けに間もない時ですから東の空は
白
(
しら
)
み渡っていました。
神明
(
しんめい
)
から浜松町へかけての通り、お浜の駈けて行く後ろ影。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
故に古来最寄りの地点に
神明
(
しんめい
)
を
勧請
(
かんじょう
)
し、社を建て、
産土神
(
うぶすながみ
)
として朝夕参り、
朔望
(
さくぼう
)
には、必ず村中ことごとく参り、もって神恩を謝し、聖徳を仰ぐ。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
これから
神明
(
しんめい
)
の
市
(
いち
)
の売物になろうという
生姜
(
しょうが
)
の青い葉や紅い根には、白い露と柔かい泥とが一緒にぬれてこぼれていた。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
俊寛
(
しゅんかん
)
云いけるは……
神明
(
しんめい
)
外
(
ほか
)
になし。
唯
(
ただ
)
我等が一念なり。……唯仏法を
修行
(
しゅぎょう
)
して、
今度
(
こんど
)
生死
(
しょうし
)
を出で給うべし。
源平盛衰記
(
げんぺいせいすいき
)
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
神明
(
しんめい
)
の
社
(
やしろ
)
に
来
(
きた
)
れば(下巻第七図)
烏帽子
(
えぼし
)
の神主三人早くも紅梅の
咲匂
(
さきにお
)
へる鳥居に
梯子
(
はしご
)
をかけ
注連飾
(
しめかざり
)
にいそがはし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
昭和十年九月二十八日の夜の八時
比
(
ごろ
)
、駒込
神明
(
しんめい
)
町行の市電が、
下谷池
(
したやいけ
)
の端の弁天前を進行中、女の乗客の一人が、何かに驚いたように不意に悲鳴をあげて
魔の電柱
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「巡査をどうしてやめたんです。」「あんな巡査じゃだめでさあ、あのお
神明
(
しんめい
)
さんの池ね、あすこに
鯉
(
こい
)
が
居
(
い
)
るでしょう、県の
規則
(
きそく
)
で
誰
(
だれ
)
にもとらせないんです。 ...
バキチの仕事
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
磐城
(
いわき
)
の
上遠野
(
かとおの
)
附近に住む人から、一友人への通信の中に、あの地方のワカが
神明
(
しんめい
)
の祭をする時に、雀の孝行、燕の不孝の童話と、同じ内容の歌詞を唱えるといって
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
芝の
神明
(
しんめい
)
に育った彼女は、桃割時代から先生の手におえない茶目公であったが、そのころその
界隈
(
かいわい
)
の不良少女団長として、神明や
金刀毘羅
(
こんぴら
)
の縁日などを押し歩いて
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
然し翁は
自
(
みずか
)
ら信ずること
篤
(
あつ
)
く、子を愛すること深く、
神明
(
しんめい
)
に祈り、死を決して其子を
度
(
ど
)
す可く努めた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「
取舵
(
とりかじ
)
!」と
雷
(
らい
)
のごとき声はさらに
一喝
(
いっかつ
)
せり。半死の
船子
(
ふなこ
)
は
最早
(
もはや
)
神明
(
しんめい
)
の
威令
(
いれい
)
をも
奉
(
ほう
)
ずる
能
(
あた
)
わざりき。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今日義卿
奸権
(
かんけん
)
のために死す、天地
神明
(
しんめい
)
照鑑上にあり、何の惜しむことかあらん〔松陰十五、六の少年を提げて、堂々たる諸侯の儀衛を
衝
(
つ
)
かんとす。人みなその大胆に驚く。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
夫の頼むに足らざるところをば
神明
(
しんめい
)
の
冥護
(
みようご
)
に
拠
(
よ
)
らんと、
八百万
(
やほよろづ
)
の神といふ神は
差別無
(
しやべつな
)
く敬神せるが中にも、ここに数年
前
(
ぜん
)
より新に神道の一派を開きて、天尊教と称ふるあり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
めっかち
生薑
(
しょうが
)
と
千木箱
(
ちぎばこ
)
で名代の芝
神明
(
しんめい
)
、山の手唯一の湯島天神など、ちょっと息つぎの形。
明治世相百話
(新字新仮名)
/
山本笑月
(著)
賤ヶ岳には桑山
修理亮
(
しゅりのすけ
)
(兵一千)、東野山には堀久太郎秀政(兵五千)、大岩山には中川瀬兵衛清秀(兵一千)、
神明
(
しんめい
)
山には大鐘藤八(兵五百)、
堂木
(
どうぎ
)
山には山路将監(兵五百)
賤ヶ岳合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
序幕芝
神明
(
しんめい
)
桜茶屋の場は磯部家用人
岩上典蔵
(
いわかみてんぞう
)
が主家を乱さんと
謀
(
はか
)
る筋を利かす。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
そうした円満な家庭にも、吹きすさぶ荒い世風は用捨もなく吹込んで、十二人目にお貞と呼ぶ美しい娘が生れたころは、芝
神明
(
しんめい
)
のほとりに居を移して、書籍、薬、質屋などを営んでいた。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
煉香、
匂袋
(
においぶくろ
)
と試した。すると最後に取りあげたのは、つい、この四五日前、芝
神明
(
しんめい
)
のセムシ喜左衛門の店で売りだした
法朗西
(
ふらんす
)
渡りのオーデコロンをもとにして作った『菊香水』という匂水。
顎十郎捕物帳:16 菊香水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その
方
(
かた
)
は上野
東叡山
(
とうえいざん
)
派の坊様で、六十位の老僧、
駒込
(
こまごめ
)
世尊院
(
せそんいん
)
の住職で、また芝の
神明
(
しんめい
)
さまの別当を兼ねておられ、なかなか地位もある方であったが、この方が毎度師匠の
許
(
もと
)
へ物を頼みに見えられます。
幕末維新懐古談:17 猫と鼠のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
同盟だの
神明
(
しんめい
)
に誓った血判などと紙の上の約束が
三文
(
さんもん
)
の値打もなく踏みにじられ、昨日の味方は今日の敵、そうかと思うと昨日の敵は今日の味方で、共通する利害をめぐってただ無限の如く離合する。
家康
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
天界の、それがなにかはしらないが或る
神明
(
しんめい
)
が
ランボオ詩集≪学校時代の詩≫
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
取りあげ如何にも
痩衰
(
やせおとろ
)
へたる
其體
(
そのてい
)
千辛萬苦の
容子
(
ようす
)
自然と面に顯はれたり
正直
(
しやうぢき
)
の
頭
(
かうべ
)
に
舍
(
やど
)
り給ふ天神地祇云ず
語
(
かたら
)
ず
神明
(
しんめい
)
の
加護
(
かご
)
にや大岡殿夫婦の
體
(
てい
)
最
(
いと
)
憐然
(
あはれ
)
に思されコリヤ九助其の方は如何なる
意趣
(
いしゆ
)
有て親類
縁者
(
えんじや
)
たる惣内夫婦を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さうすると
内骨屋町筋
(
うちほねやまちすぢ
)
から、
神明
(
しんめい
)
の
社
(
やしろ
)
の角をこつちへ曲がつて来る
跡部
(
あとべ
)
の
纏
(
まとひ
)
が見えた。二町足らず隔たつた
纏
(
まとひ
)
を
目当
(
めあて
)
に、格之助は
木筒
(
きづゝ
)
を打たせた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
その時、
外濠線
(
そとぼりせん
)
の電車が、駿河台の方から、坂を下りて来て、けたたましい音を立てながら、私の目の前をふさいだのは、全く
神明
(
しんめい
)
の
冥助
(
めいじょ
)
とでも云うものでございましょう。
二つの手紙
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
目と鼻のあいだには
神明
(
しんめい
)
の
矢場
(
やば
)
がある。権七はそこの若い矢取り女になじみが出来て、毎晩そこへ入りびたっているので、おいねの方でも嫉妬に堪えかねて、夫婦喧嘩の絶え間はなかった。
穴
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
一、
神明
(
しんめい
)
を崇め尊ぶべし。大日本国と申す国は神国と申し奉りて、神々様の開き玉える御国なり。
然
(
しか
)
ればこの尊き御国に生れたるものは、貴となく賤となく神々様をおろそかにしてはすまぬ事なり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
しかし犬は目の下に温泉宿の屋根が見えると、
一声
(
ひとこえ
)
嬉しそうに
吠
(
ほ
)
えたきり、もう一度もと来た
熊笹
(
くまざさ
)
の中へ姿を隠してしまったと云う。一行は皆この犬が来たのは
神明
(
しんめい
)
の加護だと信じている。
白
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“神明”の意味
《名詞》
神明(しんめい)
神。神祇。
天照大神。
精神。
(出典:Wiktionary)
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“神明”で始まる語句
神明前
神明様
神明町
神明樣
神明社
神明造
神明仏陀
神明憑談
神明社内
神明恵和合取組