“三文”の読み方と例文
読み方割合
さんもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自殺などというものは悔恨の手段としてはナンセンスで、三文さんもんの値打もないものだ。
デカダン文学論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
ある時はわが大学に在りしことを聞知ききしりてか、学士がくし博士はかせなどいう人々三文さんもんあたいなしということしたりがおべんじぬ。さすがにことわりなきにもあらねど、これにてわれをきづつけんとおもうはそもまよいならずや。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
同盟だの神明しんめいに誓った血判などと紙の上の約束が三文さんもんの値打もなく踏みにじられ、昨日の味方は今日の敵、そうかと思うと昨日の敵は今日の味方で、共通する利害をめぐってただ無限の如く離合する。
家康 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)