“矢場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やば83.3%
やにわ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは近ごろ矢場やばというものがすっかり廃れて、それが銘酒屋や新聞縦覧所に変ってしまったという噂が出たときのことである。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
浅草あさくさ公園の矢場やば銘酒屋めいしゅやのたぐひ近頃に至りて大方取払はれしよし聞きつたへてたれなりしか好事こうずの人の仔細らしく言ひけるは
葡萄棚 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
生温なまあたたかい感触が、私の身内まで伝わっているのを感じると、アア、私はとうとう、矢場やにわに彼女を抱き寄せ、八重歯やえばのふくれ上った、あのモナ・リザの唇を盗んでしまったのである。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)