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ひざう
ふりがな文庫
“
祕藏
(
ひざう
)” の例文
新字:
秘蔵
出して渡せば
確
(
しか
)
と懷中して則ち頭に
指
(
させ
)
し
櫛
(
くし
)
を出し是はお前樣も知る通り我が爲に千金にも
替
(
かへ
)
がたき母の
紀念
(
かたみ
)
にして片時も
離
(
はな
)
さず
祕藏
(
ひざう
)
の品
此櫛
(
このくし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
寧
(
むし
)
ろ
死
(
し
)
せざるを
怪
(
あやし
)
むのみと。
令史
(
れいし
)
驚
(
おどろ
)
いて
言
(
い
)
ふやう、
我
(
わ
)
が
此
(
こ
)
の
馬
(
うま
)
はじめより
厩
(
うまや
)
を
出
(
いだ
)
さず
祕藏
(
ひざう
)
せり。
又
(
また
)
家
(
いへ
)
に
騎
(
の
)
るべきものなし。
何
(
なん
)
ぞ
千里
(
せんり
)
を
行
(
ゆ
)
くと
云
(
い
)
ふや。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
雲飛
(
うんぴ
)
は
驚
(
おどろ
)
いて『
飛
(
と
)
んだことを言はるゝ、これは
拙者
(
せつしや
)
永年
(
ながねん
)
祕藏
(
ひざう
)
して居るので、
生命
(
いのち
)
にかけて
大事
(
だいじ
)
にして居るのです』
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
義兄が
祕藏
(
ひざう
)
の赤酒は、こんな時でもなければ口に入りさうもありません。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
よもやと
思
(
おも
)
へど
正
(
まさ
)
しくならば
何
(
なん
)
とせん
實否
(
じつぴ
)
くはしく
聞
(
き
)
きたしと
思
(
おも
)
へど
咎
(
とが
)
むる
心
(
こゝろ
)
に
詞
(
ことば
)
つまりて
應答
(
こたへ
)
何
(
なに
)
やらうろうろになりぬお
高
(
たか
)
さま
御
(
ご
)
ゆるりなされ
今
(
いま
)
兄
(
あに
)
も
戻
(
もど
)
りまする
先
(
まづ
)
それよりはお
目
(
め
)
に
懸
(
か
)
けたきもの
往日
(
いつぞや
)
お
話
(
はな
)
し
申
(
まを
)
せし
兄
(
あに
)
が
祕藏
(
ひざう
)
の
畫帖
(
ぐわでう
)
イエお
前
(
まへ
)
さまに
御覽
(
ごらん
)
に
入
(
い
)
るゝに
賞
(
ほ
)
められこそすれ
何
(
なに
)
として
小言
(
こごと
)
聞
(
き
)
くことでは
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
金
(
かね
)
の
力
(
ちから
)
と
權威
(
けんゐ
)
を
以
(
もつ
)
て、
見事
(
みごと
)
に
此
(
こ
)
の
女
(
もの
)
祕藏
(
ひざう
)
し
見
(
み
)
すべし、
再
(
ふたゝ
)
び
是
(
これ
)
を
阿母
(
おふくろ
)
の
胎内
(
たいない
)
に
戻
(
もど
)
すことこそ
叶
(
かな
)
はずとも、などか
其
(
そ
)
の
術
(
すべ
)
のなからんや、いで
立處
(
たちどころ
)
に
驗
(
しるし
)
を
見
(
み
)
せう。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると
一日
(
あるひ
)
一人
(
ひとり
)
の
老叟
(
らうそう
)
が
何所
(
どこ
)
からともなく
訪
(
たづ
)
ねて來て
祕藏
(
ひざう
)
の石を見せて
呉
(
く
)
れろといふ、イヤその石は
最早
(
もう
)
他人
(
たにん
)
に
奪
(
と
)
られて
了
(
しま
)
つて
久
(
ひさ
)
しい以前から無いと
謝絶
(
ことわ
)
つた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
受
殆
(
ほとん
)
ど
當惑
(
たうわく
)
なすと雖も
詮方
(
せんかた
)
なく年來
祕藏
(
ひざう
)
せし差替の大小僅かの金にて
他人手
(
ひとで
)
に渡んこと如何にも
殘念
(
ざんねん
)
に存じ貴殿は
豫々
(
かね/″\
)
御懇望
(
ごこんまう
)
もありし品ゆゑ御買取を願はんと持參なしたりと申に彼方も大橋の
困窮
(
こんきう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其後石は
安然
(
あんぜん
)
に雲飛の
内室
(
ないしつ
)
に
祕藏
(
ひざう
)
されて其
清秀
(
せいしう
)
の
態
(
たい
)
を
變
(
かへ
)
ず、
靈妙
(
れいめう
)
の
氣
(
き
)
を
失
(
うしな
)
はずして
幾年
(
いくねん
)
か
過
(
すぎ
)
た。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
拂底
(
ふつてい
)
な
蝋燭
(
らふそく
)
の、それも
細
(
ほそ
)
くて、
穴
(
あな
)
が
大
(
おほ
)
きく、
心
(
しん
)
は
暗
(
くら
)
し、
數
(
かず
)
でもあればだけれども、
祕藏
(
ひざう
)
の
箱
(
はこ
)
から……
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
た
覺
(
おぼ
)
えはないけれど、
寶石
(
はうせき
)
でも
取出
(
とりだ
)
すやうな
大切
(
たいせつ
)
な、その
蝋燭
(
らふそく
)
の
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
祕
部首:⽰
10画
藏
部首:⾋
17画
“祕藏”で始まる語句
祕藏兒
祕藏娘
祕藏子
祕藏息子