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異樣
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いやう
ふりがな文庫
“
異樣
(
いやう
)” の例文
新字:
異様
私の幼稚な理解力と、不十分な感情では判らないながらも、そこには、ぐん/\興味を吸ひ寄せる
異樣
(
いやう
)
な力が
潜
(
ひそ
)
んでゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
老衰
(
らうすゐ
)
してから
餘計
(
よけい
)
にのつそりした
卯平
(
うへい
)
の
身體
(
からだ
)
は、それでも
以前
(
いぜん
)
のがつしりした
骨格
(
ほねぐみ
)
が
聳
(
そび
)
えて
側
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
る
勘次
(
かんじ
)
を
異樣
(
いやう
)
に
壓
(
あつ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ひい、と
泣
(
な
)
いて
雲
(
くも
)
に
透
(
とほ
)
る、……あはれに、
悲
(
かな
)
しげな、
何
(
なん
)
とも
異樣
(
いやう
)
な
聲
(
こゑ
)
が、
人々
(
ひと/″\
)
の
耳
(
みゝ
)
をも
胸
(
むね
)
をも
突貫
(
つきつらぬ
)
いて
響
(
ひゞ
)
いたのである。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
凡
(
およ
)
そ
眞
(
しん
)
の
化物
(
ばけもの
)
といふものは、
何處
(
どこ
)
の
部分
(
ぶぶん
)
を
切
(
き
)
り
離
(
はな
)
しても、一
種
(
しゆ
)
異樣
(
いやう
)
な
形相
(
げうさう
)
で、
全體
(
ぜんたい
)
としては
渾然
(
こんぜん
)
一
種
(
しゆ
)
の
纏
(
まと
)
まつた
形
(
かたち
)
を
成
(
な
)
したものでなければならない。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
初
(
はじ
)
め
彼
(
かれ
)
は
寒氣
(
さむけ
)
を
身
(
み
)
に
覺
(
おぼ
)
え、
吐氣
(
はきけ
)
を
催
(
もよほ
)
して、
異樣
(
いやう
)
な
心地惡
(
こゝちあ
)
しさが
指先
(
ゆびさき
)
に
迄
(
まで
)
染渡
(
しみわた
)
ると、
何
(
なに
)
か
胃
(
ゐ
)
から
頭
(
あたま
)
に
突上
(
つきあ
)
げて
來
(
く
)
る、
而
(
さう
)
して
眼
(
め
)
や
耳
(
みゝ
)
に
掩
(
おほ
)
ひ
被
(
かぶ
)
さるやうな
氣
(
き
)
がする。
青
(
あを
)
い
光
(
ひかり
)
が
眼
(
め
)
に
閃付
(
ちらつ
)
く。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
そりや
高
(
たか
)
いよ
幾何々々
(
いくら/\
)
に
御負
(
おま
)
けなどゝ
云
(
い
)
はれると、「
値
(
ね
)
ぢやねえね」とか、「
拜
(
をが
)
むからそれで
買
(
か
)
つて
御呉
(
おく
)
れ」とか、「まあ
目方
(
めかた
)
を
見
(
み
)
て
御呉
(
おく
)
れ」とか
凡
(
すべ
)
て
異樣
(
いやう
)
な
田舍
(
ゐなか
)
びた
答
(
こたへ
)
をした。その
度
(
たび
)
に
皆
(
みんな
)
が
笑
(
わら
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「勿論!」と彼は聲を鼻にかけて、
異樣
(
いやう
)
に滑稽に顏を
歪
(
ゆが
)
めて叫んだ。そして暫く私を眺めてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それで
神々
(
かみ/\
)
の
内
(
うち
)
で
別段
(
べつだん
)
異樣
(
いやう
)
な
相
(
さう
)
をしたものはない。
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
が
鼻
(
はな
)
が
高
(
たか
)
いとか、
天鈿目命
(
あまのうづめのみこと
)
が
顏
(
かほ
)
がをかしかつたといふ
位
(
くらゐ
)
のものである。
又
(
また
)
化物思想
(
ばけものしさう
)
を
具體的
(
ぐたいてき
)
に
現
(
あら
)
はした
繪
(
ゑ
)
も
餘
(
あま
)
り
多
(
おほ
)
くはない。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
されば
爰
(
こゝ
)
に
忌
(
い
)
むべく
恐
(
おそ
)
るべきを(おう)に
譬
(
たと
)
へて、
假
(
かり
)
に(
應
(
おう
)
)といへる
一種
(
いつしゆ
)
異樣
(
いやう
)
の
乞食
(
こつじき
)
ありて、
郷
(
がう
)
屋敷田畝
(
やしきたんぼ
)
を
徘徊
(
はいくわい
)
す。
驚破
(
すは
)
「
應
(
おう
)
」
來
(
きた
)
れりと
叫
(
さけ
)
ぶ
時
(
とき
)
は、
幼童
(
えうどう
)
婦女子
(
ふぢよし
)
は
遁隱
(
にげかく
)
れ、
孩兒
(
がいじ
)
も
怖
(
おそ
)
れて
夜泣
(
よなき
)
を
止
(
とゞ
)
む。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
異
常用漢字
小6
部首:⽥
11画
樣
部首:⽊
15画
“異”で始まる語句
異
異形
異様
異名
異体
異口同音
異議
異存
異状
異見