トップ
>
滯
>
とゞこほ
ふりがな文庫
“
滯
(
とゞこほ
)” の例文
新字:
滞
箆棒
(
べらぼう
)
、
家賃
(
やちん
)
でも
滯
(
とゞこほ
)
つた
日
(
ひ
)
にや、
俺
(
お
)
れ
辨償
(
まよ
)
はなくつちや
成
(
な
)
りやすめえし、それこさあ
俺
(
お
)
らが
身上
(
しんしやう
)
なんざ
潰
(
つぶ
)
れても
間
(
ま
)
にやえやしねえ、
厭
(
や
)
だにもなんにも
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
よく知つて居るよ、なア、黒助兄哥、お前さんの
父
(
とつ
)
さんは御用金が
嵩
(
かさ
)
んだ上、上納が
滯
(
とゞこほ
)
つて水牢で死んだ筈だ。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
粧
(
よそほ
)
ひ道中
滯
(
とゞこほ
)
りなく十一日晝過に京都四條通りの旅館へぞ
着
(
ちやく
)
なせり則ち大坂の如くに入口玄關へは
紫
(
むらさ
)
き
縮緬
(
ちりめん
)
の
葵
(
あふひ
)
の
紋
(
もん
)
の幕を
張渡
(
はりわた
)
し門前へは大きなる
表札
(
へうさつ
)
を立置ける
錢屋
(
ぜにや
)
四郎右衞門は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
〔譯〕心を
靈
(
れい
)
と爲す。其の
條理
(
でうり
)
の
情識
(
じやうしき
)
に
動
(
うご
)
く、之を
欲
(
よく
)
と謂ふ。欲に
公私
(
こうし
)
有り、情識の條理に通ずるを公と爲す。條理の情識に
滯
(
とゞこほ
)
るを私と爲す。自ら其の
通
(
つう
)
と
滯
(
たい
)
とを
辨
(
べん
)
ずるは、即ち心の
靈
(
れい
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
先
(
ま
)
づは
滯
(
とゞこほ
)
りなく
大阪
(
おほさか
)
へ——それから
豐前
(
ぶぜん
)
へ
𢌞
(
まは
)
つて、
中津
(
なかつ
)
の
米
(
こめ
)
を
江戸
(
えど
)
へ
積
(
つ
)
んで、
江戸
(
えど
)
から
奧州
(
あうしう
)
へ
渡
(
わた
)
つて、
又
(
また
)
青森
(
あをもり
)
から
津輕藩
(
つがるはん
)
の
米
(
こめ
)
を
託
(
ことづか
)
つて、一
度
(
ど
)
品川
(
しながは
)
まで
戻
(
もど
)
つた
處
(
ところ
)
、
更
(
あらた
)
めて
津輕
(
つがる
)
の
材木
(
ざいもく
)
を
積
(
つ
)
むために
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
又
(
また
)
今更
(
いまさら
)
考
(
かんが
)
へれば
旅行
(
りよかう
)
に
由
(
よ
)
りて、
無慘々々
(
むざ/\
)
と
惜
(
あた
)
ら千
圓
(
ゑん
)
を
費
(
つか
)
ひ
棄
(
す
)
てたのは
奈何
(
いか
)
にも
殘念
(
ざんねん
)
。
酒店
(
さかや
)
には
麥酒
(
ビール
)
の
拂
(
はらひ
)
が三十二
圓
(
ゑん
)
も
滯
(
とゞこほ
)
る、
家賃
(
やちん
)
とても
其通
(
そのとほ
)
り、ダリユシカは
密
(
ひそか
)
に
古服
(
ふるふく
)
やら、
書物
(
しよもつ
)
などを
賣
(
う
)
つてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「あてはどないにもあらしまへん。今日云はうか明日云はうか思ふてゐた事を云ふた丈や。なあ、大貫さん、今迄
滯
(
とゞこほ
)
つた宿賃なんか一錢も貰はんかてよろしいさかい、今日限りいんで貰ひまつせ。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
依然
(
いぜん
)
として
苦
(
くる
)
しい
生活
(
せいくわつ
)
の
外
(
そと
)
に一
歩
(
ぽ
)
も
遁
(
のが
)
れ
去
(
さ
)
ることが
出來
(
でき
)
ないで
居
(
ゐ
)
る。お
品
(
しな
)
が
死
(
し
)
んだ
時
(
とき
)
理由
(
わけ
)
をいうて
借
(
か
)
りた
小作米
(
こさくまい
)
の
滯
(
とゞこほ
)
りもまだ一
粒
(
つぶ
)
も
返
(
かへ
)
してない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
檢屍も
滯
(
とゞこほ
)
りなくすみましたが、
下手人
(
げしゆにん
)
は何んとしても擧がりません。その時家の中に居たのは、殺された市太郎の外には、女主人の浪乃と、小さい娘の
早苗
(
さなえ
)
と二人きり。
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼
(
かれ
)
はまだお
品
(
しな
)
が
死
(
し
)
んだ
年
(
とし
)
の
小作米
(
こさくまい
)
の
滯
(
とゞこほ
)
りも
拂
(
はら
)
つてはないし、
加之
(
それのみでなく
)
卯平
(
うへい
)
から
譲
(
ゆづ
)
られた
借財
(
しやくざい
)
の
残
(
のこ
)
りもちつとも
極
(
きま
)
りがついて
無
(
な
)
いのに
又
(
また
)
今度
(
こんど
)
の
間違
(
まちがひ
)
から
僅
(
わづか
)
ながら
新
(
あらた
)
な
負擔
(
ふたん
)
が
加
(
くは
)
はつたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
跡目は何んの
滯
(
とゞこほ
)
りもなく、養子園江金次郎に相續仰せ付けられるにきまつて居りますが、うつかり詮索立てをして、八十郎の死が殺しであつたとなると、次第によつては名目養子も叶はず
銭形平次捕物控:216 邪恋の償ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
掃溜
(
はきだめ
)
に鶴の降りたやうな清純な感じのするのが、幾日か
滯
(
とゞこほ
)
つた日濟しの金——と言つても、
緡
(
さし
)
に差した鳥目を二本、
袂
(
たもと
)
で隱してそつと裏口から覗くと、開けつ放したまゝの見通しの次の間に
銭形平次捕物控:120 六軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
家賃は申す迄もなく、酒屋米屋の拂ひも
滯
(
とゞこほ
)
らず、
身裝
(
みなり
)
まで小綺麗になつたのを見て世間の人は、千兩の持參が、日向の
雪達磨
(
ゆきだるま
)
のやうに、見る/\減つて行くだらうと、人事乍ら氣が氣ぢや無い
銭形平次捕物控:279 持参千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お六は併し何んの
滯
(
とゞこほ
)
りもなく應へました。
銭形平次捕物控:319 真珠太夫
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
滯
部首:⽔
14画
“滯”を含む語句
滯留
食滯
御滯在
滯在
沈滯
澁滯
停滯
大食滯
御滯留
滯溜
滯留中
無滯
阪地滯在中