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此金
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これ
ふりがな文庫
“
此金
(
これ
)” の例文
破落戸
(
ごろつき
)
仲間に遣る物を遣らねば此納まりむづかしく、我れは詮方なけれどお名前に申わけなしなどゝ、つまりは
此金
(
これ
)
の欲しと聞えぬ。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と手を合せて伏拝み
何所
(
どこ
)
の人だか知りませんから心の
中
(
うち
)
で
頻
(
しき
)
りと礼を云い、
翌日
(
あした
)
に成りますると
先
(
ま
)
ず
此金
(
これ
)
でお米を買うんだと云う
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「今度は、どうもお目出たかった。ともども名誉のことであった。ついては宮内省より百円お下げになったから、
此金
(
これ
)
を君へ持参した。まあ、赤飯でもたいて祝って下さい」
幕末維新懐古談:61 叡覧後の矮鶏のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「どうぞ、
此金
(
これ
)
で、
苦界
(
くがい
)
が抜けられますように。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其文
(
そのふみ
)
開
(
びら
)
けば
唯
(
たゞ
)
一ト
言
(
こと
)
、
美尾
(
みを
)
は
死
(
し
)
にたる
物
(
もの
)
に
御座候
(
ござさふらふ
)
、
行衞
(
ゆくゑ
)
をお
求
(
もと
)
め
下
(
くだ
)
さるまじく、
此金
(
これ
)
は
町
(
まち
)
に
乳
(
ちゝ
)
の
粉
(
こ
)
をとの
願
(
ねが
)
ひに
御座候
(
ござさふらふ
)
。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
今日は
些
(
ちっ
)
と遅いから
明日
(
あした
)
屹度帰す、是は誠に心ばかりだが……娘は明日屹度取戻してお前の
家
(
うち
)
へ帰るようにして上げるが、
此金
(
これ
)
は
真
(
ほん
)
の心ばかりだ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それから、
此金
(
これ
)
は、木の代というつもりで差し上げて置いたのですから、私へお返しになることはいけません。それに今夜は大晦日ですよ。お入用のことがあったら、後をお持ちになって下さい。
幕末維新懐古談:58 矮鶏の製作に取り掛かったこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
車夫
(
くるまや
)
の足が何時より遲いやうに思はれて、御好物の飴屋が軒も見はぐりました、
此金
(
これ
)
は少々なれど私が小遣の殘り、麹町の御親類よりお客の有し時
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
馬「妙々梅と桜で六百出しゃ気儘か、宜しい…
皆様
(
みなさん
)
先へ入らっしゃい…じゃア婆さん
此金
(
これ
)
で」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それは、毎々御志有難うございます。しかし、私は、前既に充分頂いております。
此金
(
これ
)
はお返しします。もしお祝い下さるお心があったら、私はそういう事は不得手で分りません。あなたが
此金
(
これ
)
で
宣
(
よろ
)
しいようになすって下さい」
幕末維新懐古談:61 叡覧後の矮鶏のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
車夫
(
くるまや
)
の足が何時より遅いやうに思はれて、御好物の
飴屋
(
あめや
)
が軒も見はぐりました、
此金
(
これ
)
は少々なれど私が小遣の残り、
麹町
(
かうぢまち
)
の御親類よりお客の有し時
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其の時お内儀さんが
此金
(
これ
)
をと云って下すったから、ソックリお前の
許
(
とこ
)
へ
持
(
もっ
)
て来てやったら、お前が気の毒がって、以来はモウ横山町の横と云う字にも足は踏かけめえと云って
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
車夫
(
くるまや
)
の
足
(
あし
)
が
何時
(
いつ
)
より
遲
(
おそ
)
いやうに
思
(
おも
)
はれて、
御好物
(
ごかうぶつ
)
の
飴屋
(
あめや
)
が
軒
(
のき
)
も
見
(
み
)
はぐりました、
此金
(
これ
)
は
少〻
(
せう/\
)
なれど
私
(
わたし
)
が
小遣
(
こづかひ
)
の
殘
(
のこ
)
り、
麹町
(
かうじまち
)
の
御親類
(
ごしんるい
)
よりお
客
(
きやく
)
の
有
(
あり
)
し
時
(
とき
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お世話
効
(
がい
)
があったと思って居ました、処がアヽ云う訳になったもんですから、お内儀さんが、
此金
(
これ
)
で堺屋の
閾
(
しきい
)
を
跨
(
また
)
がせない様にして呉れと仰しゃって、
金子
(
かね
)
をお出しなすったから
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お歳暮には何ほど下さりますかと、朝より寝込みて父の帰りを待ちしは
此金
(
これ
)
なり、子は三界の
首械
(
くびかせ
)
といへど、まこと
放蕩
(
のら
)
を子に持つ親ばかり不幸なるは無し
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
山「誠に少ないがお
母
(
っか
)
さんに
此金
(
これ
)
で何ぞ
温
(
あった
)
かい物でも買って上げて」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
歳暮
(
せいぼ
)
には
何
(
なに
)
ほど
下
(
くだ
)
さりますかと、
朝
(
あさ
)
より
寢込
(
ねこ
)
みて
父
(
ちゝ
)
の
歸
(
かへ
)
りを
待
(
ま
)
ちしは
此金
(
これ
)
なり、
子
(
こ
)
は三
界
(
がい
)
の
首械
(
くびかせ
)
といへど、まこと
放蕩
(
のら
)
を
子
(
こ
)
に
持
(
も
)
つ
親
(
おや
)
ばかり
不幸
(
ふかう
)
なるは
無
(
な
)
し
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
直
(
すぐ
)
手前に仕舞って置けと云うて渡した其の金子を手前が
盗出
(
ぬすみだ
)
して
此所
(
こゝ
)
へ持って来るとは何ういう了簡じゃ、
此金
(
これ
)
がなければ片時も己はあの寺に
居
(
お
)
られぬという事も、手前
能
(
よ
)
う知って
居
(
お
)
るじゃないか
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
我れは
詮方
(
せんかた
)
なけれどお名前に申わけなしなどと、つまりは
此金
(
これ
)
の欲しと聞えぬ。
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我
(
わ
)
れは
詮方
(
せんかた
)
なけれどお
名前
(
なまへ
)
に申わけなしなどゝ、つまりは
此金
(
これ
)
の
欲
(
ほ
)
しと
聞
(
きこ
)
えぬ。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
端金
(
はした
)
にはあらざりけんを、
六三
(
ろくさ
)
此金
(
これ
)
に
眼
(
め
)
も
止
(
とヾ
)
めず、
重々
(
ぢゆう/\
)
の
大罪
(
だいざい
)
頸
(
くび
)
と
仰
(
おふ
)
せらるヽとも
恨
(
う
)
らみは
無
(
な
)
きを、
情
(
なさけ
)
のお
詞
(
ことば
)
身
(
み
)
に
徹
(
てつ
)
しぬとて
男一匹
(
をとこいつぴき
)
美事
(
みごと
)
なきしが、さても
下賤
(
げせん
)
に
根
(
ね
)
を
持
(
も
)
てば、
戀
(
こひ
)
を
金
(
かね
)
ゆゑするとや
思
(
おぼ
)
す
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
是
(
これ
)
より
以後
(
いご
)
の
一生
(
いつしやう
)
五十
年
(
ねん
)
姫樣
(
ひめさま
)
には
指
(
ゆび
)
もさすまじく、
况
(
まし
)
て
口外
(
こうぐわい
)
夢
(
ゆめ
)
さら
致
(
いた
)
すまじけれど、
金
(
かね
)
ゆゑ
閉
(
と
)
ぢる
口
(
くち
)
には
非
(
あら
)
ず、
此金
(
これ
)
ばかりはと
恐
(
おそ
)
れげもなく、
突
(
つき
)
もどして
扨
(
さて
)
つくづくと
詫
(
わ
)
びけるが、
歸邸
(
きてい
)
その
儘
(
まヽ
)
の
暇乞
(
いとまごひ
)
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その頃には皆々うち寄つて笑ひたきもの、とて
此金
(
これ
)
を受合ける。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
“此金”で始まる語句
此金子
此金剛石