“端金”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はしたがね81.3%
はした18.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
揃っていれば、勿論こんな店にあるべきものではないはずだが、それにしても何程いくらというだろうと、あたいを聞くと、ほんの端金はしたがねだった。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
こんどは「そんな端金はしたがねではどないも仕様がない」と乗気にならず、ある日、そのうち五十円の金を飛田のくるわで瞬く間に使ってしまった。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
これだけは端金はしたで出して置くと仰しゃったのを側で聞いておりまして、不図ふと悪い了簡を出して、お包を持ってげましたが、中にお書付でもってはお気の毒でございますから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
端金はしたは、いらないから。」と、あきれるばかりの気前のよさで、ほくほく紙幣を受け取るのであった。その端金はしたがあれば、午後取りに来るはずの電燈代が払えるのにと思うと、新子は
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)