端金はした)” の例文
これだけは端金はしたで出して置くと仰しゃったのを側で聞いておりまして、不図ふと悪い了簡を出して、お包を持ってげましたが、中にお書付でもってはお気の毒でございますから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
端金はしたは、いらないから。」と、あきれるばかりの気前のよさで、ほくほく紙幣を受け取るのであった。その端金はしたがあれば、午後取りに来るはずの電燈代が払えるのにと思うと、新子は
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
端金はしたにはあらざりけんを、六三ろくさ此金これとヾめず、重々ぢゆう/\大罪だいざいくびおふせらるヽともらみはきを、なさけのおことばてつしぬとて男一匹をとこいつぴき美事みごとなきしが、さても下賤げせんてば、こひかねゆゑするとやおぼ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)