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怪物
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かいぶつ
ふりがな文庫
“
怪物
(
かいぶつ
)” の例文
試合
(
しあい
)
にばかり気をうばわれていた人々は、それよりほんの少しまえに、
御岳
(
みたけ
)
の西方、
御前山
(
おんまえさん
)
の森から
舞
(
ま
)
いあがったこの
怪物
(
かいぶつ
)
のかげが
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「……貴公の
如
(
ごと
)
き前世紀の
怪物
(
かいぶつ
)
が花岡伯爵家の子弟教育に従事するは身の
程
(
ほど
)
知らず、ふとどき
千万
(
せんばん
)
なり。時勢を見よ。時勢を見よ……」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
女
(
め
)
ちょうは、びっくりしました。そこにいて、さっきから
獲物
(
えもの
)
をねらっていた、
恐
(
おそ
)
ろしい
怪物
(
かいぶつ
)
に
気
(
き
)
がつかなかったのでした。
冬のちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
黒馬旅館
(
くろうまりょかん
)
のおかみさんは、なんとも気もちのわるい
客
(
きゃく
)
をとめたもんだと、考えこんでいたが、この男がまさか
怪物
(
かいぶつ
)
であろうとは気がつかない。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
そこで、ニールスは、「さっき海の
怪物
(
かいぶつ
)
のように見えたのも、そんなにまちがっちゃいなかったんだな。」と、思いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
「
危
(
あぶ
)
なぃ。
誰
(
だれ
)
だ、刀抜いだのは。まだ町さも来なぃに早ぁじゃ。」
怪物
(
かいぶつ
)
の
青仮面
(
あおかめん
)
をかぶった
清介
(
せいすけ
)
が
威張
(
いば
)
って
叫
(
さけ
)
んでいます。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そこで、弟はこの
怪物
(
かいぶつ
)
を
肩
(
かた
)
にかついで、こいつを王さまのところへもっていこうと思いながら、かえり道につきました。
歌をうたう骨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
これは
雪達磨
(
ゆきだるま
)
を十個合わせたぐらいの丸い大きな目をもった恐ろしい
怪物
(
かいぶつ
)
です。そいつは空からフワリフワリと下りて来て、私を
睨
(
にら
)
みつけたのです。
○○獣
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ところでわたしのびっくりしたことには、その
怪物
(
かいぶつ
)
は、この近所には人家はないが、ひつじ小屋は一けんあるから、そこへ
連
(
つ
)
れて行ってやろうと言った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
この人若いに
似合
(
にあわ
)
ず
沈着
(
おちつい
)
た
質
(
たち
)
ゆえ気を
鎮
(
しず
)
めて、見詰めおりしが
眼元
(
めもと
)
口元
(
くちもと
)
は
勿論
(
もちろん
)
、頭の
櫛
(
くし
)
から衣類までが
同様
(
ひとつ
)
ゆえ、始めて
怪物
(
かいぶつ
)
なりと思い、
叫喚
(
あっ
)
と云って
立上
(
たちあが
)
る
胖響
(
ものおと
)
に
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
「でも、星の世界の人間って、いったい、どんなかたちをしているでしょうね。火星人はタコみたいなグニャグニャした足が、たくさんある、おそろしい
怪物
(
かいぶつ
)
ですね。」
宇宙怪人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
力
千鈞
(
せんきん
)
の
鼎
(
かなえ
)
を挙げる勇者を
彼
(
かれ
)
は見たことがある。
明
(
めい
)
千里の外を察する
智者
(
ちしゃ
)
の話も聞いたことがある。しかし、孔子に在るものは、決してそんな
怪物
(
かいぶつ
)
めいた異常さではない。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
その文に
曰
(
いわ
)
く(中略)貴嬢の朝鮮事件に
与
(
くみ
)
して一死を
擲
(
なげう
)
たんとせるの心意を察するに、葉石との交情旧の如くならず、他に婚を求むるも
容貌
(
ようぼう
)
醜矮
(
しゅうわい
)
突額
(
とつがく
)
短鼻
(
たんび
)
一目
(
いちもく
)
鬼女
(
きじょ
)
怪物
(
かいぶつ
)
と
異
(
こと
)
ならねば
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
荒田老の
怪物
(
かいぶつ
)
のような顔とならんで、まだ一度も見たことのない小関という人の顔がうかんで来たが、それは血色のわるい、
頬
(
ほお
)
のこけた胃病
患者
(
かんじゃ
)
のような顔で、眼だけがいやに光っていた。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
すべて
怪物
(
かいぶつ
)
は、昼のうちはどこかに
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
していて、夜になって
現
(
あらわ
)
れて来るものだということを知っていたので、勘太郎はまず明るいうちに寺へ着いて、どこかに自分の身を隠しておこうと考えた。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
おかみさんは、ぶっ
倒
(
たお
)
れるかと思うほどおどろいてしまった。ひょいと見た男の顔が、なんと
怪物
(
かいぶつ
)
そのままの
不気味
(
ぶきみ
)
な顔をしているではないか!
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
しかし、おばあさんも、その
空
(
そら
)
の
怪物
(
かいぶつ
)
を
見
(
み
)
たいものと、
毎日
(
まいにち
)
、
毎日
(
まいにち
)
、みんなからうわさを
聞
(
き
)
きながら
待
(
ま
)
っていました。
おばあさんとツェッペリン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「しずかに!」白いきれを頭からすっぽりかぶり、すその方まで長くひいた
怪物
(
かいぶつ
)
が、子供の声をだした。その白いきれがとれ、中から少年の顔がでた。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その恐ろしいものは、なんだかクジラやサメやそのほか大きな海の
怪物
(
かいぶつ
)
のように見えました。けれども、ニールスはそれを海の神さまだと思いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
戸のまえには、ひとりの男が立っていて、
小刀
(
こがたな
)
をあっしの足につきさしゃがる。庭にはまた黒い
怪物
(
かいぶつ
)
がねこんでいて、こん
棒
(
ぼう
)
であっしをぶんなぐりますのさ。
ブレーメンの音楽師
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
だれもいない
南蛮寺
(
なんばんじ
)
、
緑青
(
ろくしょう
)
のふいた
銅瓦
(
どうがわら
)
の上へ、あけぼのの空から、サッ——と
舞
(
ま
)
いおりてきた
怪物
(
かいぶつ
)
がある。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
怪物
(
かいぶつ
)
はいよいよ近くにせまっていた。もういまにも頭の上にとびかかりそうになっていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
大きさは約四尺も
有
(
あろ
)
う、真黒で頭の大きい何とも分らぬ
怪物
(
かいぶつ
)
だ、
流石
(
さすが
)
の悪僧も目前にこんな
奇
(
あや
)
しみを見て深く身の非を知りその夜住職を
起
(
おこ
)
してこの事を
懺悔
(
ざんげ
)
し、その後は
打
(
うっ
)
て変って品行を謹しみ
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
「こころえています。さっそく召集して、道という道に見はりを立てて、あの
怪物
(
かいぶつ
)
がにげられないようにしましょう」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
たいへんな
怪物
(
かいぶつ
)
がとびこんで来た、そうとよりしか考えません。もうすっかりおびえきって、てんでに、あたまをかかえて、そとの森の中へ、にげだして行きました。
ブレーメンの町楽隊
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
それがために、ツェッペリンの
姿
(
すがた
)
は、
建物
(
たてもの
)
の
蔭
(
かげ
)
にさえぎられて、
目
(
め
)
の
中
(
なか
)
にはいらず、みんなの
焦
(
あせ
)
るうちに
知
(
し
)
らぬ
顔
(
かお
)
で、この
怪物
(
かいぶつ
)
は、
永久
(
えいきゅう
)
に、あちらへ
去
(
さ
)
ってしまったのでした。
おばあさんとツェッペリン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あれほどわたしをおどかした
怪物
(
かいぶつ
)
はもう動かなくなって、じつと
往来
(
おうらい
)
に立ち止まっていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
島の一ばん上に立って、両腕を高くあげていた
巨人
(
きょじん
)
は、二つの
塔
(
とう
)
のある教会でした。海の神さまや海の
怪物
(
かいぶつ
)
に見えたのは、島のまわりにとまっているボートや大きな船でした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
なんに
吸
(
す
)
いつけられているのかと見れば、じっさい、おどろくべき
怪物
(
かいぶつ
)
——といってもよい大うわばみが、
鞍馬山
(
くらまやま
)
にはめずらしい
大鷲
(
おおわし
)
を、
翼
(
つばさ
)
の上から
十重二十重
(
とえはたえ
)
にグルグル
巻
(
ま
)
きしめ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
怪物
(
かいぶつ
)
の
行方
(
ゆくえ
)
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、まだ
鉄砲
(
てっぽう
)
の
手入
(
てい
)
れをしておかなかったのを、
迂濶
(
うかつ
)
であったと
気
(
き
)
づいたのです。その
翌日
(
よくじつ
)
、
昼
(
ひる
)
すぎごろのこと、
入
(
い
)
り
口
(
ぐち
)
へなにかきたけはいがしたので、
見
(
み
)
ると
怪物
(
かいぶつ
)
が
顔
(
かお
)
を
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
していました。
深山の秋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、その
怪物
(
かいぶつ
)
がいいました。
こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
怪物
(
かいぶつ
)
の
怪力
(
かいりき
)
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“怪物”の意味
《名詞》
得体の知れないまた怖い生き物。化け物。
(比喩的)能力が飛びぬけて優れている人。
(出典:Wiktionary)
怪
常用漢字
中学
部首:⼼
8画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“怪物”で始まる語句
怪物共
怪物輿論
怪物件
怪物狩
怪物談