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埴輪
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はにわ
ふりがな文庫
“
埴輪
(
はにわ
)” の例文
這
(
こ
)
んな
事
(
こと
)
で一
向
(
かう
)
に
要領
(
えうりやう
)
を
得
(
え
)
ず、
山頂
(
さんてう
)
の
方
(
はう
)
では、
僅
(
わづ
)
かに
埴輪
(
はにわ
)
の
破片
(
はへん
)
(
雲珠
(
うず
)
、
鞆等
(
ともなど
)
)を
見出
(
みいだ
)
したのみ、それで
大發掘
(
だいはつくつ
)
の
第
(
だい
)
一
回
(
くわい
)
を
終
(
をは
)
つた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
この
埴輪
(
はにわ
)
といふ
言葉
(
ことば
)
の
埴
(
はに
)
といふのは
粘土
(
ねんど
)
といふことで、
輪
(
わ
)
といふのは
輪
(
わ
)
の
形
(
かたち
)
に
竝
(
なら
)
べることから
出
(
で
)
た
名前
(
なまへ
)
だといふことであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
埴輪
(
はにわ
)
で見た清らかさの美が又此処にも在る。ここには又節度の美がある。高さの美がある。肉体を超えた精神至上の美がある。
美の日本的源泉
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
そこに
埴輪
(
はにわ
)
とも
玩具
(
おもちゃ
)
の人形とも判らない七寸ぐらいの古い古い土の人形があって、その傍に一
疋
(
ぴき
)
の小さな黒蛇が死んでいた。
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
埴輪
(
はにわ
)
をいじったり、万葉の歌を拾い読みしたりしては一種の雰囲気を自分のまわりに漂わせて、ひとりでいい気になっているぐらいのものだ。
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
しかし、
君長
(
ひとこのかみ
)
の葬礼は
宮人
(
みやびと
)
たちの手によって、小山の頂きで行われた。二人の
宿禰
(
すくね
)
と九人の
大夫
(
だいぶ
)
に代った十一の
埴輪
(
はにわ
)
が、王の
柩
(
ひつぎ
)
と一緒に埋められた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
信吉
(
しんきち
)
は、
埴輪
(
はにわ
)
ときいて、いつか
雑誌
(
ざっし
)
に
載
(
の
)
っていた、
白
(
しろ
)
い
馬
(
うま
)
に
乗
(
の
)
った
紅
(
あか
)
い
人形
(
にんぎょう
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しました。それは、
思
(
おも
)
ってもなつかしい、
胸
(
むね
)
のおどるものでした。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
生きた
埴輪
(
はにわ
)
のように血の中に座らされている右衛門の顔は、真蒼になりながら泣き続けている。しかし緊張した神経には刑部の言葉はわかったのであろう。
三浦右衛門の最後
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そこに居るはずもない人間が居たのはとにかく、生ける
埴輪
(
はにわ
)
とされた土中のおりんをなぜ助けてやらないのか。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
埴輪
(
はにわ
)
というのは、元来はその言葉の示している通り、埴土で作った素焼き円筒のことである。それはたぶん八百度ぐらいの火熱を加えたものらしく、赤褐色を呈している。
人物埴輪の眼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
埴輪
(
はにわ
)
などを
見附
(
みつ
)
けて
一時間
(
いちじかん
)
とたたない
中
(
うち
)
に
千円
(
せんえん
)
か
千五百円分
(
せんごひゃくえんぶん
)
を
買
(
か
)
ったことがあるそうです。
夏目先生と滝田さん
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しいていえば、国史でおそわった日本の
埴輪
(
はにわ
)
に、どことなく似ています。
新宝島
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
埴輪
(
はにわ
)
もここより出づ。また石斧石刀の類も出づ。蓮台野には
蝦夷銭
(
えぞせん
)
とて土にて銭の形をしたる径二寸ほどの物多く出づ。これには単純なる
渦紋
(
うずもん
)
などの模様あり。字ホウリョウには丸玉・
管玉
(
くだたま
)
も出づ。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
これは、我が国では、
埴輪
(
はにわ
)
人形の昔より、人間や、人間が愛していた動物などの形をつくって、それが
生埋
(
いきう
)
めになることからのがれさせて呉れたのであるが、その後、愛玩物としての人形が発達した。
人造物語
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
鋳られてはひとつ形のひと色の
埴輪
(
はにわ
)
のさまに
竈
(
かまど
)
出でむか
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
また
埴輪
(
はにわ
)
の
人形
(
にんぎよう
)
や
馬
(
うま
)
と
同
(
おな
)
じ
形
(
かたち
)
のものを、
石
(
いし
)
で
作
(
つく
)
つてお
墓
(
はか
)
に
立
(
た
)
てたこともありました。これを
石人
(
せきじん
)
、
石馬
(
せきば
)
などゝ
申
(
まを
)
してをります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
埴輪
(
はにわ
)
というのは上代古墳の周辺に輪のように並べ立てた素焼の人物鳥獣其の他の造型物であって、今日はかなり多数に遺品が発掘されている。
美の日本的源泉
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
それでは、
野見宿禰
(
のみのすくね
)
が
獻言
(
けんげん
)
して
造
(
つく
)
り
出
(
だ
)
した
埴輪
(
はにわ
)
土偶
(
どぐう
)
とは
別
(
べつ
)
に、
既
(
すで
)
に三千
年
(
ねん
)
前
(
ぜん
)
の
太古
(
たいこ
)
に
於
(
おい
)
て、
土偶
(
どぐう
)
が
作
(
つく
)
られて
有
(
あ
)
つたのですね
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「
君
(
きみ
)
には、
埴輪
(
はにわ
)
がいいだろう。
東京
(
とうきょう
)
へ
帰
(
かえ
)
ったら、一ついい
模型
(
もけい
)
をさがしてあげましょう。」といいました。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼女の体は、鶏血草を掘り返した
坑
(
あな
)
の中へ突き落とされて、忽ち土をもって
埋
(
う
)
められようとする。生ける
埴輪
(
はにわ
)
は生きながら埋められてゆく身をもがくのみです。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ちょうど古代の人々がふいとした思いつきで
埴輪
(
はにわ
)
をつくりあげたような気もちで、書いてやろうとおもって、古代の研究がてら、大和にやってきて、毎日寺々を見て歩いているうちに
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
埴輪
(
はにわ
)
もここより出づ。また石斧・石刀の類も出づ。蓮台野には蝦夷銭とて土にて銭の形をしたる径二寸ほどの物多く出づ。これには単純なる
渦紋
(
うづもん
)
などの模様あり。字ホウリヤウには丸玉・管玉も出づ。
遠野物語
(新字旧仮名)
/
柳田国男
(著)
たゞ
埴輪
(
はにわ
)
といつて、
人
(
ひと
)
の
像
(
ぞう
)
や
動物
(
どうぶつ
)
の
形
(
かたち
)
や
壺
(
つぼ
)
の
形
(
かたち
)
を
土
(
つち
)
で
造
(
つく
)
つたものが
竝
(
なら
)
べてあつたことは、その
殘
(
のこ
)
り
物
(
もの
)
があるのでわかります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
活東子
(
くわつとうし
)
は
鼻
(
はな
)
を
蠢
(
うご
)
めかして『いや、
之
(
これ
)
は、
埴輪
(
はにわ
)
よりずツと
古
(
ふる
)
い
時代
(
じだい
)
の
遺物
(
ゐぶつ
)
です。
石器時代
(
せききじだい
)
の
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
です』と
説明
(
せつめい
)
した。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
というと安蔵が、手に持っていた
埴輪
(
はにわ
)
を、力まかせに彼方の樹の幹へ向ってなげつけました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
僕は万葉集をひらいたり
埴輪
(
はにわ
)
の写真を並べたりしながら、十二時近くまで起きていて、五つか六つぐらい物語の筋を熱心に立ててみたが、どれもこれも、いざ手にとって
仔細
(
しさい
)
に見ていると
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
まさか
余
(
よ
)
は、
摺鉢
(
すりばち
)
の
破片
(
かけ
)
かとも
問
(
と
)
はなかつた。が、それは
埴輪
(
はにわ
)
の
破片
(
はへん
)
だらうと
言
(
い
)
うて
問
(
と
)
うて
見
(
み
)
た。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
信長が
本曲輪
(
ほんぐるわ
)
の広庭を、大玄関のほうへ
迂回
(
うかい
)
して来ると、中門あたりからその辺まで、
埴輪
(
はにわ
)
土器のような泥にまみれた武将とその部下が、暁天の下に、白い息を
髯
(
ひげ
)
に凍らせて、
粛然
(
しゅくぜん
)
と整列していた。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もとより
埴輪
(
はにわ
)
や土器などには目もくれない。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“埴輪”の解説
埴輪(はにわ)は、古墳時代の日本の特有の器物。一般的には土師器に分類される素焼き土器であるただし、木製の埴輪も多数発掘されている。。祭祀や魔除けなどのため、古墳の墳丘や造出の上に並べ立てられた。日本各地の古墳に分布している。
(出典:Wikipedia)
埴
漢検準1級
部首:⼟
11画
輪
常用漢字
小4
部首:⾞
15画
“埴輪”で始まる語句
埴輪人形
埴輪圓筒
埴輪土偶
埴輪土馬