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口先
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くちさき
ふりがな文庫
“
口先
(
くちさき
)” の例文
男
(
おとこ
)
は、
珍
(
めずら
)
しい
品
(
しな
)
が
見
(
み
)
つかると、
心
(
こころ
)
の
中
(
うち
)
では
飛
(
と
)
びたつほどにうれしがりましたが、けっしてそのことを
顔色
(
かおいろ
)
には
現
(
あらわ
)
しませんでした。かえって、
口先
(
くちさき
)
では
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
天
(
てん
)
の
恩惠
(
めぐみ
)
は
重
(
かさ
)
ね/″\
脊
(
せ
)
に
下
(
くだ
)
り、
幸福
(
かうふく
)
が
餘所行姿
(
よそゆきすがた
)
で
言寄
(
いひよ
)
りをる。それに
何
(
なん
)
ぢゃ、
意地
(
いぢ
)
くねの
曲
(
まが
)
った
少女
(
こめらう
)
のやうに、
口先
(
くちさき
)
を
尖
(
とが
)
らせて
運命
(
うんめい
)
を
呪
(
のろ
)
ひ、
戀
(
こひ
)
を
呪
(
のろ
)
ふ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
今
(
いま
)
も
今
(
いま
)
居
(
ゐ
)
なくなつたら
淋
(
さび
)
しかろうとお
言
(
い
)
ひなされたはほんの
口先
(
くちさき
)
の
世辭
(
せじ
)
で、あんな
者
(
もの
)
は
早
(
はや
)
く
出
(
で
)
てゆけと
箒
(
はうき
)
に
𪉩花
(
しほばな
)
が
落
(
お
)
ちならんも
知
(
し
)
らず、いゝ
氣
(
き
)
になつて
御邪魔
(
おじやま
)
になつて
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これはただ
口先
(
くちさき
)
だけでいうので釈迦堂を指して厳格にいうようなことは致しませんですから、商売上とかちょいとした話に「チョオー・リンボチェ」を感詞のごとくに話の切れ目に投げ入れても
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
村
(
むら
)
や、
町
(
まち
)
を
歩
(
ある
)
きまわって、たくさんお
金
(
かね
)
をもらってきたときは、
父親
(
ちちおや
)
は
機嫌
(
きげん
)
がようございましたけれど、もし、
少
(
すく
)
なかったときは、
口先
(
くちさき
)
をとがらして
けしの圃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
無敵
(
むてき
)
にわけのわからぬ
強情
(
がうじよう
)
の
加减
(
かげん
)
、
唯〻
(
たゞ/\
)
女房
(
にようぼう
)
にばかり
手
(
て
)
やはらかなる
可笑
(
をか
)
しさも
呑込
(
のみこ
)
めば、
伯母
(
おば
)
なる
人
(
ひと
)
が
口先
(
くちさき
)
ばかりの
利口
(
りこう
)
にて
誰
(
た
)
れにつきても
根
(
ね
)
からさつぱり
親切氣
(
しんせつげ
)
のなき
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
同
(
おな
)
じ
村
(
むら
)
に、
与助
(
よすけ
)
という
才走
(
さいばし
)
った
男
(
おとこ
)
が
住
(
す
)
んでいました。この
男
(
おとこ
)
は、きわめて
口先
(
くちさき
)
のうまい、
他人
(
たにん
)
の
気
(
き
)
をそらさぬので、みんなからりこう
者
(
もの
)
の
与助
(
よすけ
)
といわれていました。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
朱
(
しゆ
)
に
交
(
まじ
)
はればといふ
事
(
こと
)
を
花
(
はな
)
のお
師匠
(
ししよう
)
が
癖
(
くせ
)
にして
言
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
せども
本
(
ほん
)
にあれは
嘘
(
うそ
)
ならぬ
事
(
こと
)
、
昔
(
むか
)
しは
彼
(
あ
)
のやうに
口先
(
くちさき
)
の
方
(
かた
)
ならで、
今日
(
けふ
)
は
何處开處
(
どこそこ
)
で
藝者
(
げいしや
)
をあげて、
此樣
(
このやう
)
な
不思議
(
ふしぎ
)
な
踊
(
おどり
)
を
見
(
み
)
て
來
(
き
)
たのと
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
どこへいっても、その
男
(
おとこ
)
は、
口先
(
くちさき
)
が
上手
(
じょうず
)
でありました。そして、
珍
(
めずら
)
しい
石
(
いし
)
をたくさん
集
(
あつ
)
めました。
彼
(
かれ
)
は、それを
持
(
も
)
って
南
(
みなみ
)
の
国
(
くに
)
へいって
高
(
たか
)
く
売
(
う
)
ることを
考
(
かんが
)
えると
楽
(
たの
)
しみでなりませんでした。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
よし
有
(
あ
)
りたりとも
再縁
(
さいゑん
)
する
人
(
ひと
)
さへ
世
(
よ
)
には
多
(
おほ
)
し、
何處
(
どこ
)
へ
憚
(
はゞ
)
かりのある
事
(
こと
)
ならねばとて
説諭
(
せつゆ
)
せしに、お
園
(
その
)
にこやかに
笑
(
わら
)
ひて
口先
(
くちさき
)
の
約束
(
やくそく
)
は
解
(
と
)
くにとかれもせん、
眞
(
まこと
)
の
愛
(
あい
)
なき
契
(
ちぎ
)
りは
捨
(
す
)
てヽ
再縁
(
さいゑん
)
する
人
(
ひと
)
も
有
(
ある
)
べし
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
“口”で始まる語句
口惜
口
口吻
口説
口髭
口籠
口許
口上
口調
口々