受合うけあ)” の例文
來年らいねんになれば、やすさんのはううか都合つがふしてあげるつて受合うけあつてくだすつたんぢやなくつて」といた。小六ころく其時そのとき不慥ふたしか表情へうじやうをして
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「命だけは受合うけあいます。しかし……否、ずその珈琲コーヒーを一杯頂きましょうか。それから少し皆さんにお話があります」
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
よろしう御座ござんすたしかに受合うけあひました、むづかしくはお給金きうきん前借まへがりにしてなりねがひましよ、家内うちとはちがひて何處いづこにも金錢きんせんらちきにくけれど
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ぞんじのとほり、品行方正ひんかうはうせいてんは、ともだちが受合うけあふが、按摩あんまいたつては、しかだんじて處女しよぢよである。錢湯せんたうでながしをつても、ばんとうにかたさはらせたことさへない。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そんならばわたしみんなの総代そうだいとして京都きやうときませうと受合うけあひました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「大丈夫だとお医師いしゃ受合うけあった。何しろ、早くあがって来い。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ただし、全科目、級で一番っていうのは受合うけあえないよ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
『まだ大丈夫だ、すぐ手当をすれば受合うけあう……』
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
元来慾心ふかき者なれば、心安く受合うけあひける。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「さうですな、拜見はいけんてもうがす」とかる受合うけあつたが、べつつた樣子やうすもないので、御米およねはらなかすこ失望しつばうした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
晝前ひるまへのうちにかならずかならず支度したくはしておきまするとて、首尾しゆびよく受合うけあひておみなかへりぬ。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しな受合うけあうぞの、山媽々が、今朝しらしらあけに、背戸せどの大釜でうで上げたの、山媽々が、たった今、お前さんたちのような、東京ものだろう、旅の男に、土産にするで三ぴき売ったなどと
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お杉は極めて無雑作むぞうさ受合うけあった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しか此方こつちからつてけば、叔母をばさんだつて、やすさんだつて、それでもいやだとははれないわ。屹度きつと出來できるから安心あんしんしてらつしやい。わたし受合うけあふわ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
便たよりまつ一日ひとひ二日ふたひうれしきやうなづかひな八重やへ遠慮ゑんりよらぬものゝまたすかとおもはるゝもはづかしくじつとこらゆる返事へんじ安否あんぴもしやとおもへば萬一もしやになるなり八重やへ大丈夫だいじやうぶ受合うけあへどそれやすめのことばなるべしふみとても御受取おうけとりになりしやならずや其塲そのばそのま〻御突おつもどしになりたるを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)