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其塲
逃げもせず
隱られもせず、
欲かしらねど
盜みましたと
白状はしましよ、
伯父樣同腹で
無きだけを
何處までも
陳べて、
聞かれずば
甲斐なし
其塲で
舌かみ
切つて
死んだなら
其時村の
内に
一人の
老人がありまして、
其塲に
驅け
付けて
參り、
錢を
呑んだと
云ふ
話を
聞たが
就ては、
私が
實驗があるから、
其れをば
何卒行ツて
見て
呉れ、
其法と
申すは
さて
夫よりは、
紀元節の
祝賀と、
此大なる
成功の
祝とで
沸くが
如き
騷ぎ、
夜になると、
兼て
設けられたる
海岸の
陣屋で
大祝賀會が
始まつた。
其塲の
盛况は
筆にも
言葉にも
盡されない。