“きてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旗亭56.3%
葵亭4.2%
歸邸4.2%
規定4.2%
汽艇4.2%
規程4.2%
亀亭2.1%
基柢2.1%
奇挺2.1%
季弟2.1%
帰程2.1%
帰邸2.1%
既定2.1%
期定2.1%
期程2.1%
覊亭2.1%
起程2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魚家の数人が度々ある旗亭きていから呼ばれた。客は宰相令狐綯れいことうの家の公子で令狐※れいこかくと云う人である。貴公子仲間の斐誠ひせいがいつも一しょに来る。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
葵亭翁は蒲原郡かんばらごほり加茂明神の修験しゆげん宮本院名は義方吐醋よしかたとさくがうし、又無方斎むはうさい別号べつがうす、隠居いんきよして葵亭きていといふ。和漢わかん博識はくしき北越の聞人なたかきひとなり。芭蕉がくだんの句ものに見えざればしるせり。
かくおもたせたまへとて、かみ迷惑氣めいわくげにもえずいざなふにぞ、それからんとてなつのさしりより、別室はなれざしき仮住かりずみ三月みつきばかりのしゝが、歸邸きてい今日けふいまなほのこ記臆きおくのもの二ツ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ないものははらへないからそこは宗教しうけうちからで、なんとか便宜べんぎはかつてはくれまいかと嘆願たんぐわんしてたんですが、彼奴あいつはどうして、規定きてい規定きていだから、證明書しようめいしよもなくかねもないなら
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
「あれッ、あすこへ先刻さっき汽艇きていが行きますよ」
地中魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのとききっと「当社ではそのような規程きていがありません。そういうことを要求される作家にはこっちからお断りします」などと、当初原稿料をねぎったことも忘れて、大変な権幕けんまくで返事をよこす。
蔵六から我々は四代目亀亭きていを訪れたが、ここでも極めて親切にむかえられ、彼の細工場を見るための、あらゆる便宜がはかられた
貯穀管理に力を入れたマヂンの方式がすでに普及し、かつ信仰を基柢きていとした古風の稲栽培が、次々と主要なる邑里ゆうりの周囲から消え去ったからである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
はだえ艶にことば潔く妙相奇挺きてい黒白短なく、肥痩所を得、才色双絶で志性金剛石ほど堅い上に、何でも夫の意の向うままになり、多く男子を産み、種姓劣らず、好んで善人を愛し
季弟きてい孝友こうゆうまたとらえられてまさりくせられんとす。孝孺之を目してなんだ下りければ、流石さすがは正学の弟なりけり
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
狐の袖無ちゃんちゃんを着て天下を行くものは、日記をふところにして百年のうれいいだくものと共に帰程きていのぼる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
予が辞去じきょの後、先生例の散歩さんぽこころみられ、黄昏こうこん帰邸きてい初夜しょやしんつかれんとする際発病はつびょうついたれず。哀哉かなしいかな
第六十七条 憲法上ノ大権たいけんもとツケル既定きていノ歳出及法律ノ結果ニリ又ハ法律上政府ノ義務ニ属スル歳出ハ政府ノ同意ナクシテ帝国議会これヲ廃除シ又ハ削減スルコトヲ得ス
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
到底とうてい一寸ちょっと吾々が想像のつかぬ程の四辺あたりの光景に、いたく異様の感を催して、やがてかの東北有数の嶮阪けんはんなる○○峠を越えて、その日の夕暮近く、かね期定きていされたる
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
卑劣と知って、人の手先にはならんでも、われに対する好意から、見損みそくなった母の意をけて、御互に面白からぬ結果を、必然の期程きてい以前に、家庭のなかにける事がないとも限らん。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
明くれば早暁覊亭きていを出で、馬車に投じて高雄山に向ふ、この時のわが口占くちずさみ
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
二十七日明クルヲ待ツテ客館ニ入ル。江都ノ訃来ル。始メテ母氏ぼし本月十九日ヲ以テ没シタルヲ知ル。コレヨリ先母氏かくヲ患ヒタリ。余児輩じはいト商量シマサニ起程きていヲ緩クセントス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)