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頼
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よ
ふりがな文庫
“
頼
(
よ
)” の例文
遂に望みを達し得ざるのみならず、舎弟は
四肢
(
しし
)
凍傷
(
とうしょう
)
に
罹
(
かか
)
り、
爪
(
つめ
)
皆
(
みな
)
剥落
(
はくらく
)
して久しくこれに悩み、
後
(
の
)
ち大学の通学に、車に
頼
(
よ
)
りたるほどなりしという。
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
元の天下を得る、もとより其の兵力に
頼
(
よ
)
ると雖も、成功の速疾なるもの、劉の
揮攉
(
きかく
)
の
宜
(
よろ
)
しきを得るに
因
(
よ
)
るもの
亦
(
また
)
鮮
(
すくな
)
からず。秉忠は実に
奇偉卓犖
(
きいたくらく
)
の僧なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
わが父はさびしきひと、富み富みて失ひしひと、傲りかに育ちふるまひ、五十路過ぎよ、
郷
(
くに
)
を離れて、年老ゆと、心弱ると、すべなみと子らに
頼
(
よ
)
らしぬ。
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
男を持たなければ女の身は立てないものなら、一生の苦楽他人に
頼
(
よ
)
るで、女の宝とするのはその夫ではないか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
故
(
かれ
)
、太素は
杳冥
(
えうめい
)
たれども、本つ教に因りて
土
(
くに
)
を
孕
(
はら
)
み島を産みたまひし時を
識
(
し
)
り、元始は
綿邈
(
めんばく
)
たれども、先の聖に
頼
(
よ
)
りて神を生み人を立てたまひし世を
察
(
あきらか
)
にす。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
▼ もっと見る
定義を付する能わざるものとして我らが始め恐怖せし霊の土台に
頼
(
よ
)
らざるを得ざらしむるものなり。
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
かくのごとく我々が苦しむのは、
己
(
おの
)
れの求めて
成
(
な
)
す事にあらざる以上は、何事か天意のある事ならん。
天父
(
てんぷ
)
の慈愛に
頼
(
よ
)
って、各自の任務に忠実なるより為すべき事はない
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
是は当時幕府の十人衆たりし河村伝右衛門の出力に
頼
(
よ
)
つたのだと云ふ。時に年二十五であつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
誠に三宝の威霊に
頼
(
よ
)
りて、
乾坤
(
あめつち
)
は
相泰
(
あひゆたか
)
に、万代の
福業
(
さきはひ
)
を修めて動植は
咸
(
ことごと
)
く栄えしめむと欲す。
君臣相念
(新字旧仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
これは「人生婦人の身と
為
(
な
)
る
勿
(
なか
)
れ、百年の苦楽他人に
頼
(
よ
)
る」とか、女は
氏
(
うじ
)
なくして玉の
輿
(
こし
)
とかいう如き、東洋流の運命観から出た、
弱竹
(
なよたけ
)
の弱々しい頼他的根性から来たのである。
夫婦共稼ぎと女子の学問
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
存生
(
ぞんじょう
)
時の罪業に責められ、鶏と生まれ変り苦しむところを、常羅漢悔謝の賜ものに
頼
(
よ
)
りて解脱したと言うと、これより郡人仏事をなすごとにこの僧が来れば冥助を得るとしたと。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
草樹を日の光に
頼
(
よ
)
りて発萌せしむるも、百花を
熟
(
みの
)
らして菓実とならしめ、以て山野を
富実
(
ふうじつ
)
ならしむるも、皆なこの精気の致すところなり、吾等人類を
相
(
あひ
)
協和せしめ、相擁護せしむるもまた。
トルストイ伯
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
その筋に向かいて詰問する所ありしかど
何故
(
なにゆえ
)
か答えなければ、妾の
姉婿
(
しせい
)
某が県会議員常置委員たりしに
頼
(
よ
)
りてその故を
尋
(
たず
)
ねしめけるに、理由は妾が自由党員と船遊びを共にしたりというにありて
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
然るに今や八十一歳にして既往を回顧する時は、数十回の天災人害は、思い
出
(
いだ
)
すに於ても
粟起
(
ぞっき
)
するを覚うる事あり。然れども
今日
(
こんにち
)
迄無事に生活し
居
(
お
)
るは、実に
冥々裡
(
めいめいり
)
に或る保護に
頼
(
よ
)
るを感謝するのみ。
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
ああ若くして
頼
(
よ
)
るべなき
寡婦
(
やもめ
)
よ
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
わが父はさびしきひと、富み富みて失ひしひと、傲りかに育ちふるまひ、五十路過ぎよ、
郷
(
くに
)
を離れて、年老ゆと、心弱ると、すべなみと子らに
頼
(
よ
)
らしぬ。
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
彼はこの色を売るの
一匹婦
(
いつひつぷ
)
も、知らず
誰
(
たれ
)
か
爾
(
なんぢ
)
に教へて、死に
抵
(
いた
)
るまで
尚
(
なほ
)
この
頼
(
よ
)
り
難
(
がた
)
き義に
頼
(
よ
)
り、守り
難
(
かた
)
き節を守りて、
終
(
つひ
)
に奪はれざる者あるに泣けるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
何処までも弱い者を
愛護
(
かば
)
ふて下さる
御仁慈
(
おなさけ
)
深い御分別にも
頼
(
よ
)
り縋らいで一概に厭ぢやとは、仮令ば真底から厭にせよ
記臆
(
ものおぼえ
)
のある
人間
(
ひと
)
の口から出せた言葉でござりまするか
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
あるいは
有能
(
ちからあるもの
)
、あるいは今ある者、あるいは
後
(
のち
)
あらん者、或は高き或いは深き、また他の受造者は
我
(
われ
)
らを我主イエスキリストに
頼
(
よ
)
れる神の愛より
絶
(
はな
)
らすこと能わざる者なるを我は信ぜり。
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
頼
(
よ
)
るべきものがない以上は、古い道徳に
頼
(
よ
)
らなくてはならない、
古
(
むかし
)
に
復
(
かえ
)
るが即ち
醒覚
(
せいかく
)
であると云っている人だから、容貌も道学先生らしく窮屈に出来ていて、それに幾分か世と
忤
(
さか
)
っている
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
どこまでも弱い者を
愛護
(
かぼ
)
うて下さるお
仁慈
(
なさけ
)
深い御分別にも
頼
(
よ
)
り
縋
(
すが
)
らいで一概に厭じゃとは、たとえば真底から厭にせよ
記臆
(
ものおぼえ
)
のある
人間
(
ひと
)
の口から出せた言葉でござりまするか
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
主
(
あるじ
)
夫婦を
併
(
あは
)
せて
焼亡
(
しようぼう
)
せし
鰐淵
(
わにぶち
)
が居宅は、さるほど貫一の手に
頼
(
よ
)
りてその跡に改築せられぬ、
有形
(
ありがた
)
よりは
小体
(
こてい
)
に、質素を旨としたれど
専
(
もつぱ
)
ら
旧
(
さき
)
の構造を
摸
(
うつ
)
して
差
(
たが
)
はざらんと
勉
(
つと
)
めしに似たり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
神辺にあつて江戸の消息を知るには、蘭軒に
頼
(
よ
)
る外に途が無かつたのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
社会改良事業は正義堂々主義一歩を譲らざるものの為し遂げべきものにあらず、必ず彼に
伏
(
ふく
)
し是を拝し、円滑完満の政略を取らざるを得ず、然り我は主義にのみ
頼
(
よ
)
り救世の事業を実行せんのみ
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
帝曰く、
渠
(
かれ
)
みずから
焚死
(
ふんし
)
すと。孝孺曰く、成王
即
(
もし
)
存せずんば、何ぞ成王の子を立てたまわざるやと。帝曰く、国は
長君
(
ちょうくん
)
に
頼
(
よ
)
る。孝孺曰く、何ぞ成王の弟を立てたまわざるや。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
大聖威怒王
(
だいしやうゐぬわう
)
が
折伏
(
しやくぶく
)
の御劒をも借り奉り、
迦楼羅
(
かるら
)
の烈炎の
御猛威
(
おんみやうゐ
)
にも
頼
(
よ
)
り奉りて、直に我が皇の御敵を粉にも灰にも
摧
(
くだ
)
き棄て申すべし、さりながら皇の御敵の
何処
(
いづく
)
の涯にもあらばこそ
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“頼”の解説
頼(らい)は、周代に存在した諸侯国。紀元前538年、楚によって滅ぼされた。
(出典:Wikipedia)
頼
常用漢字
中学
部首:⾴
16画
“頼”を含む語句
無頼漢
依頼
無頼
空頼
手頼
頼光
無頼者
源三位頼政
御頼申
御依頼
頼母敷
平判官康頼
心頼
蒲冠者範頼
頼母
頼山陽
信頼
放蕩無頼
御頼
頼家
...