“鰐淵”の読み方と例文
読み方割合
わにぶち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鰐淵わにぶちの名が同業間に聞えて、威権をさをさ四天王の随一たるべき勢あるは、この資本主の後楯うしろだてありて、運転神助の如きに由るのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
貫一もそれをこそ懸念けねんせしが、果して鰐淵わにぶちは彼と満枝との間を疑ひ初めき。彼は又鰐淵の疑へるに由りて、その人と満枝との間をもほぼすいし得たるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
鰐淵わにぶち焚死やけしに、宮は自殺した、俺はどうるのか。俺のこの感情の強いのでは、又向来これから宮のこの死顔が始終目に着いて、一生悲い思を為なければ成らんのだらう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)