電信でんしん)” の例文
諭吉ゆきちは、電信でんしんや、めっき工場こうじょう、さとうの製造所せいぞうしょなどもみてまわりましたが、みなほんでよんでいることばかりなので、そのしくみにはさほどおどろきませんでした。
近頃ちかごろ現界げんかいでも、電信でんしんとか、電話でんわとかもうすものが出来できて、うした場合ばあいによく利用りようされるそうでございますが、こちらの世界せかいでする仕事しごと大体だいたいそれにたもので
なほ人智じんちがいよ/\發達はつたつ人口じんこうがどん/\すにつれて、最後さいごには奧山おくやままでもつて家屋かおく橋梁きようりよう器具きぐ機械きかい汽車きしや電車でんしや鐵道てつどう枕木まくらぎ電信でんしん電話でんわはしらといふように
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
なんともえずさびしい気がして、ぼんやりそっちを見ていましたら、こうの河岸かわぎしに二本の電信でんしんばしらが、ちょうど両方りょうほうからうでを組んだように赤い腕木うでぎをつらねて立っていました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
あがぐち電信でんしんはしらたてに、かたくねつて、洋傘かうもりはしらすがつて、うなじをしなやかに、やはらかなたぼおとして、……おび模樣もやうさつく……羽織はおりこしたわめながら、せはしさうに、ぢつのぞいたが
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのうら骨髓こつずいとほりてそれよりの目横めよこにかさかにか、女髮結をんなかみゆひとめらへて珍事ちんじ唯今たゞいま出來しゆつたいかほつきに、れい口車くちぐるまくる/\とやれば、この電信でんしん何處いづくまでかゝりて、一てうごと風説うはさふとりけん
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そしてわしっていた土地とちうえ鉄道てつどういたり汽船きせんはしらせたり、電信でんしんをかけたりしている。こうしてゆくと、いつかこの地球ちきゅううえは、一ぽんも一つのはなられなくなってしまうだろう。
眠い町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ついであらはれて水力電氣すいりよくでんきそのものはすべてこの都市とし村落そんらく燈火あかりや、いろ/\の動力どうりよくにも利用りようせられ、電車でんしや電信でんしん電話でんわ電燈でんとう工業用機械動力こうぎようようきかいどうりよくをはじめ、朝夕あさゆふ煑炊にたき、すとうぶや按摩あんま
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
園生そのふうゑてもかくれなきもの中村なかむらのおぢやうさんとあらぬひとにまでうはさゝるゝ美人びじんもうるさきものぞかしさても習慣しふくわんこそは可笑をかしけれ北風きたかぜそらにいかのぼりうならせて電信でんしんはしら邪魔じやまくさかりしむかしはわれむかしおもへど良之助りやうのすけ千代ちよむかふときは
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)