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難
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むづ
ふりがな文庫
“
難
(
むづ
)” の例文
夫に死なれた
為
(
た
)
めに、険しいさびしい性格になつて常に家庭の悲劇を起した母も死んだ。
難
(
むづ
)
かしい母親の犠牲になつた兄も死んだ。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
生命や感覺があるやうに
半
(
なか
)
ば考へながら、私がこの小さな玩具を、どんな馬鹿げた眞實で、
溺愛
(
できあい
)
してゐたかを、今思ひ出すことは
難
(
むづ
)
かしい。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
彼等
(
かれら
)
の
顏
(
かほ
)
はにこ/\としたり
又
(
また
)
は
暫
(
しばら
)
くどつぺを
掴
(
つか
)
まぬものは
難
(
むづ
)
かしくなつた
目
(
め
)
を
蹙
(
しが
)
めたり
口
(
くち
)
をむぐ/\と
動
(
うご
)
かしたりして
自分
(
じぶん
)
は一
向
(
かう
)
それを
知
(
し
)
らないのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『
何
(
ど
)
う言つて拜んだの、……神樣に何を頼んだんだい。……何か
難
(
むづ
)
かしいことを持ち込んだのかい。……
何
(
ど
)
う言つて拜んだのか、モ一度大きな聲でやつて
御覽
(
ごらん
)
。……』
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
それが、少し
難
(
むづ
)
かしい問題であると、藤野さんは手を擧げながら、若くは手を擧げずに、屹度後ろを向いて私の方を見る。私は、其眼に
滿干
(
さしひき
)
する微かな波をも
見遁
(
みのが
)
す事はなかつた。
二筋の血
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
いくら
注意
(
ちうい
)
を
拂
(
はら
)
つても、
却々
(
なか/\
)
我々
(
われ/\
)
の
手
(
て
)
に——
其遺物
(
そのゐぶつ
)
の一
破片
(
はへん
)
でも——
觸
(
ふ
)
れる
事
(
こと
)
は
難
(
むづ
)
かしからうと
考
(
かんが
)
へて
居
(
ゐ
)
たのが、
斯
(
か
)
う、
容易
(
ようゐ
)
に
發見
(
はつけん
)
せられて
見
(
み
)
ると、
大
(
おほ
)
いに
趣味
(
しゆみ
)
を
感
(
かん
)
ぜずんばあらずである。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
些
(
ち
)
と
縁續
(
えんつゞ
)
きのものだけに、
益々
(
ます/\
)
以
(
も
)
つて
然
(
さ
)
う
捻
(
ね
)
ぢられては
難
(
むづ
)
かしい。……
何
(
なに
)
しろ
此處
(
こゝ
)
へ
通
(
とほ
)
しては
成
(
な
)
らぬで。
俺
(
わし
)
が
下室
(
した
)
へ
行
(
い
)
つて
逢
(
あ
)
つて
來
(
こ
)
よう。が、つむじ
曲
(
まが
)
りぢや、
強
(
た
)
つて
上
(
あが
)
つて
來
(
こ
)
ぬとも
限
(
かぎ
)
らぬ。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
塵の世のわづらひより
避
(
のが
)
れ、理路の
難
(
むづ
)
かしきを辿らで、
暢
(
のびや
)
かなるこころは
松浦あがた
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
若くはあらゆる
難
(
むづ
)
かしいものは皆僕へ來てほどけるやうになる
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
何
(
ど
)
うせ随筆である。そんなに
難
(
むづ
)
かしく考へない方が
好
(
よ
)
い。
解嘲
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「八、これからが
難
(
むづ
)
かしいぜ」
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これは
難
(
むづ
)
かしい
仕事
(
しごと
)
だなあ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
念佛衆
(
ねんぶつしう
)
の
内
(
うち
)
には
選
(
えら
)
ばれて
法願
(
ほふぐわん
)
と
喚
(
よ
)
ばれて
居
(
ゐ
)
る
二人
(
ふたり
)
ばかりの
爺
(
ぢい
)
さんが、
難
(
むづ
)
かしくもない
萬事
(
ばんじ
)
の
世話
(
せわ
)
をした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「太政官、あの年になつて
女子
(
をなご
)
知らんのやてなア。何んぼえらさうにしてもあかんわい。人間に生れて來た甲斐があろまい。」と、材木屋の二男常吉は
難
(
むづ
)
かしい顏をして言つた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「第一日目の仕事が、思つたよりも
難
(
むづ
)
かしいと思ひましたか?」と彼は訊ねた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
卯平
(
うへい
)
は
捲
(
ま
)
きつけた
紙
(
かみ
)
へ
煙脂
(
やに
)
の
浸
(
し
)
みた
煙管
(
きせる
)
をぢう/\と
鳴
(
な
)
らしながら
難
(
むづ
)
かしい
顏
(
かほ
)
が
暫
(
しばら
)
く
解
(
と
)
けなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
白衣
(
はくえ
)
に
袴
(
はかま
)
の
股立
(
もゝだち
)
を取つて、五
色
(
しき
)
の
襷
(
たすき
)
を掛け、白鉢卷に身を固めて、
薙刀
(
なぎなた
)
を打ち振りつゝ、
踊
(
をどり
)
の
露拂
(
つゆはら
)
ひを
勤
(
つと
)
めるのは、小池に取つて
難
(
むづ
)
かしい
業
(
わざ
)
でもなく、二三日の
稽古
(
けいこ
)
で十分であつた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
“難”の意味
《名詞》
(ナン)災難。
(ナン)欠点、難点。
(出典:Wiktionary)
難
常用漢字
小6
部首:⾫
18画
“難”を含む語句
難有
困難
有難
気難
災難
難波津
難波
非難
患難
難渋
難所
危難
為難
艱難
苦難
難波江
出難
事難
出来難
小難
...