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下室
些と
縁續きのものだけに、
益々以つて
然う
捻ぢられては
難かしい。……
何しろ
此處へ
通しては
成らぬで。
俺が
下室へ
行つて
逢つて
來よう。が、つむじ
曲りぢや、
強つて
上つて
來ぬとも
限らぬ。
戸外が
近いから、
二階に
殘つた
手代の
耳にもよく
聞える。
一つ
二つ
下室で、
言葉を
交した、と
思ふと、
怒鳴る、
喚く、
果は、どた/\の
取組合。
何處へなだれ
懸つたやら、がらん、がらゝんと
云ふ
響。