“溺愛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
できあい97.2%
できあひ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、乳人は蔭で云い暮らしていたが、そう云う父が、それほど溺愛できあいしていた酒を、或る時からふっつり止めてしまったのであった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
しかし葉子に対しては倉地は前にもまさって溺愛できあいの度を加え、あらゆる愛情の証拠をつかむまでは執拗しつように葉子をしいたげるようになった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
後で店の者や近所の人の噂を集めると、總兵衞はこの美しいお道の方を溺愛できあひして、同じやうな關係のめひでありながら、これに聟を取つて、相模屋の跡取にするつもりであつたやうです。