數多かずおほ)” の例文
新字:数多
あねいもと數多かずおほ同胞はらからをこしてかたぬひげのをさなだちより、いで若紫わかむらさきゆくすゑはとするこヽろ人々ひと/″\おほかりしが、むなしく二八のはるもすぎて今歳ことし廿はたちのいたづらぶし
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
となりはほんのりとそらをぼかした。となりにはには自分じぶん村落むらから村落むらから手桶てをけ飯臺はんだいれたにぎめし數多かずおほはこばれた。消防せうばうちからつくした群集ぐんしふしろ握飯にぎりめしむさぼつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
……つてゐるのは、あきまたふゆのはじめだが、二度にど三度さんどわたしとほつたかずよりも、さつとむらさめ數多かずおほく、くもひとよりもしげ往來ゆききした。尾花をばななゝめそよぎ、はかさなつてちた。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
打石斧だせきふ磨石斧ませきふ石鏃せきぞく把手とつて破片はへん土瓶どびんくち、そんなものは、どのくら數多かずおほ採集さいしふしたかれぬが、發掘はつくつをしてこといので、茶店ちやみせ息子むすこかいして、地主ぢぬし政右衞門まさうゑもんといふひと
數多かずおほ御馬おんうまのうちにも
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
今歳ことしきてお客樣きやくさま數多かずおほく、午後ごゞよりとの招待状せうたいじよう一つもむなしうりしはくて、ぐるほどのにぎはひは坐敷ざしきあふれて茶室ちやしつすみのがるゝもあり、二かい手摺てすりに洋服ようふくのお輕女郎かるじよろう
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さま/″\の手遊てあそび數多かずおほきほど見得みゑにして、七つ九つ十一つくるもあり、大鈴おほすゞ小鈴こすゞ背中せなかにがらつかせて、足袋たびはだしのいさましく可笑をかし、むれれをはなれて田中たなか正太しようた赤筋入あかすぢいりの印半天しるしばんてん
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)