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心苦
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こゝろぐる
ふりがな文庫
“
心苦
(
こゝろぐる
)” の例文
(
嬢様
(
ぢやうさま
)
、
何
(
なに
)
か
存
(
ぞん
)
じませんが、おつしやる
通
(
とほ
)
りになすつたが
可
(
い
)
いではござりませんか。
私
(
わたくし
)
にお
気扱
(
きあつかひ
)
は
却
(
かへ
)
つて
心苦
(
こゝろぐる
)
しうござります。)と
慇懃
(
いんぎん
)
にいふた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それを
但馬守
(
たじまのかみ
)
に
見
(
み
)
られるのが
心苦
(
こゝろぐる
)
しさに
地方
(
ぢかた
)
の
與力
(
よりき
)
何某
(
なにがし
)
は、
猫
(
ねこ
)
に
紙袋
(
かんぶくろ
)
を
被
(
かぶ
)
せた
如
(
ごと
)
く
後退
(
あとずさ
)
りして、
脇差
(
わきざ
)
しの
目貫
(
めぬき
)
の
上
(
のぼ
)
り
龍
(
りう
)
下
(
くだ
)
り
龍
(
りう
)
の
野金
(
やきん
)
は、
扇子
(
せんす
)
を
翳
(
かざ
)
して
掩
(
おほ
)
ひ
隱
(
かく
)
した。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
けれども未だ居間に着いたときには、彼女が見たものを
假
(
かり
)
にも誤解しはしないかと思つて
心苦
(
こゝろぐる
)
しく感じた。しかし直ぐに喜びはあらゆる他の感情を消してしまつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
世に望みなき身ながらも、我れから好める斯かる身の上の君の
思召
(
おぼしめし
)
の如何あらんと、
折々
(
をり/\
)
思ひ出だされては
流石
(
さすが
)
に
心苦
(
こゝろぐる
)
しく、只〻長き
將來
(
ゆくすゑ
)
に
覺束
(
おぼつか
)
なき
機會
(
きくわい
)
を頼みしのみ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
代助は
父
(
ちゝ
)
の様子、
父
(
ちゝ
)
の言葉
遣
(
つかひ
)
、父の主意、凡てが予期に反して、自分の決心を
鈍
(
にぶ
)
らせる傾向に
出
(
で
)
たのを心苦しく思つた。けれども彼は此
心苦
(
こゝろぐる
)
しさにさへ打ち勝つべき決心を
蓄
(
たくは
)
へた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
取らんと云るゝこと
最
(
いと
)
心苦
(
こゝろぐる
)
しけれど必ず母樣と
倶
(
とも
)
に父御を
宥
(
なだ
)
め申べきにより時節を待ちたまへ我が身に於ては
外
(
ほか
)
に男を
持
(
もつ
)
心
(
こゝろ
)
なしと堅く
誓
(
ちか
)
ひて別れければ
腰元
(
こしもと
)
お竹は
毎度
(
いつも
)
の通り吉三郎を送り
開戸
(
ひらきど
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と
問
(
と
)
はるゝに
答
(
こた
)
へんとすれば
暁
(
あかつき
)
の
鐘
(
かね
)
枕
(
まくら
)
にひびきて
覚
(
さ
)
むる
外
(
ほか
)
なき
思
(
おも
)
ひ
寐
(
ね
)
の
夢
(
ゆめ
)
鳥
(
とり
)
がねつらきはきぬ/″\の
空
(
そら
)
のみかは
惜
(
を
)
しかりし
名残
(
なごり
)
に
心地
(
こゝち
)
常
(
つね
)
ならず
今朝
(
けさ
)
は
何
(
なん
)
とせしぞ
顔色
(
かほいろ
)
わろしと
尋
(
たづ
)
ぬる
母
(
はゝ
)
はその
事
(
こと
)
さらに
知
(
し
)
るべきならねど
面
(
かほ
)
赤
(
あから
)
むも
心苦
(
こゝろぐる
)
し
昼
(
ひる
)
は
手
(
て
)
ずさびの
針仕事
(
はりしごと
)
にみだれその
乱
(
みだ
)
るゝ
心
(
こゝろ
)
縫
(
ぬ
)
ひとゞめて
今
(
いま
)
は
何事
(
なにごと
)
も
思
(
おも
)
は
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あゝ
然
(
さ
)
なり、
然
(
さ
)
なりと
點頭
(
うなづ
)
きしが、然るにても痛はしきは維盛卿、斯かる由ありとも知り給はで、情なの者よ、變りし世に心までがと、一
圖
(
づ
)
に我を恨み給はん事の
心苦
(
こゝろぐる
)
しさよ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
眼
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢながら、
明
(
あき
)
らかに
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
の
時計
(
とけい
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
かなければならない
今
(
いま
)
の
自分
(
じぶん
)
を
更
(
さら
)
に
心苦
(
こゝろぐる
)
しく
感
(
かん
)
じた。
其
(
その
)
時計
(
とけい
)
は
最初
(
さいしよ
)
は
幾
(
いく
)
つも
續
(
つゞ
)
けざまに
打
(
う
)
つた。それが
過
(
す
)
ぎると、びんと
只
(
たゞ
)
一
(
ひと
)
つ
鳴
(
な
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
父の非道を子として救ひ得ず、民の怨みを
眼
(
ま
)
のあたり見る重盛が
心苦
(
こゝろぐる
)
しさ。思ひ
遣
(
や
)
れ少將
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“心”で始まる語句
心
心配
心地
心持
心算
心細
心得
心底
心臓
心許