“こゝろぐる”の漢字の書き方と例文
語句割合
心苦100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世に望みなき身ながらも、我れから好める斯かる身の上の君の思召おぼしめしの如何あらんと、折々をり/\思ひ出だされては流石さすが心苦こゝろぐるしく、只〻長き將來ゆくすゑ覺束おぼつかなき機會きくわいを頼みしのみ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
代助はちゝの様子、ちゝの言葉つかひ、父の主意、凡てが予期に反して、自分の決心をにぶらせる傾向にたのを心苦しく思つた。けれども彼は此心苦こゝろぐるしさにさへ打ち勝つべき決心をたくはへた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
取らんと云るゝこといと心苦こゝろぐるしけれど必ず母樣とともに父御をなだめ申べきにより時節を待ちたまへ我が身に於てはほかに男をもつこゝろなしと堅くちかひて別れければ腰元こしもとお竹は毎度いつもの通り吉三郎を送り開戸ひらきど
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)