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二足
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ふたあし
ふりがな文庫
“
二足
(
ふたあし
)” の例文
最初の
一足
(
ひとあし
)
で十マイル、それで
脛
(
すね
)
の半分どころの深さでした。
二足
(
ふたあし
)
目も十マイル、その時には、水がちょうど彼の膝の上まで来ました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
子供
(
こども
)
は、
二足
(
ふたあし
)
、
三足
(
みあし
)
歩
(
ある
)
くと
足
(
あし
)
もとの
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って、それを
珍
(
めずら
)
しそうに、ながめていました。
鶏
(
とり
)
が
餌
(
え
)
を
探
(
さが
)
していると
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まって
幾年もたった後
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
が、たちまち今怒鳴りつけた事を思い出して、両腕を大きく開くや否や、猛然と
悪戯
(
いたずら
)
な女たちの方へ、
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
突進した。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その
隙
(
ひま
)
に
随
(
したが
)
ひたりし翁は、これも傘投捨てて追ひすがり、老いても力や衰へざりけむ、水を
蹴
(
けり
)
て
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、王の
領首
(
えりくび
)
むづと握りて引戻さむとす。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
母と私とは
二足
(
ふたあし
)
歩いては立ち止まり、三足歩いては立ち止まって、後を振りかえって見た。雪さんはいつまでも元の道の廻りかどにじっと立っていた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
▼ もっと見る
ズルスケはカワウソのほうへ近づいていきましたが、そのえものをとるつもりはないということを見せるために、
二足
(
ふたあし
)
ばかりはなれて立ちどまりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
と踏み掛けて、
二足
(
ふたあし
)
ばかり、板の
半
(
なか
)
ばで、
立
(
た
)
ち
停
(
どま
)
ったが、
何
(
なん
)
にも聞こえぬ。
固
(
もと
)
より聞こうとしたほどでもなしに、何となく夕暮の静かな水の音が身に染みる。
海の使者
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
きょうは
午頃
(
ひるごろ
)
から細かい雨が降っていたので、お鶴は傘をかたむけて灯ともし頃の暗い町をたどって行くと、もう
二足
(
ふたあし
)
ばかりで湯屋の
暖簾
(
のれん
)
をくぐろうとする所で
平造とお鶴
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
馬吉
(
うまきち
)
は
思
(
おも
)
わず
耳
(
みみ
)
をおさえて、目をつぶって、だまって
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
行きかけますと、こんどは
耳
(
みみ
)
のはたで
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と玄蕃は外された木剣に引き込まれてタタタタと
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、斜めに大地へのめり込んだが一刀流錬磨の機智——その木剣を流れ身のまま重蔵の足許臨んで地摺りに払った。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廊下を
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
行
(
ゆ
)
きにかゝりましたが、
是
(
こ
)
れがもう主人の顔の見納めかと思えば、足も先に進まず、又振返って主人の顔を見てポロリと涙を流し、
悄々
(
しお/\
)
として
行
(
ゆ
)
きますから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
証拠
(
しようこ
)
には、
頭
(
あたま
)
も
耳
(
みゝ
)
も
眼
(
め
)
もみんなそつちへ
向
(
む
)
いて、おまけにたびたび、いかにも
引
(
ひ
)
つぱられるやうに、よろよろと
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
、
環
(
わ
)
からはなれてそつちへ
寄
(
よ
)
つて
行
(
ゆ
)
きさうにするのでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
いよいよ陰士とすれば早く
尊顔
(
そんがん
)
を拝したいものだ。陰士は今や勝手の上に大いなる泥足を上げて
二足
(
ふたあし
)
ばかり進んだ模様である。三足目と思う頃
揚板
(
あげいた
)
に
蹶
(
つまず
)
いてか、ガタリと
夜
(
よる
)
に響くような音を立てた。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
行くと、わたしはふり向いた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「はあ」と
言
(
い
)
つて、
閭
(
りよ
)
は
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
歩
(
ある
)
いてから
問
(
と
)
うた。「それから
唯今
(
たゞいま
)
寒山
(
かんざん
)
と
仰
(
おつ
)
しやつたが、それはどう
云
(
い
)
ふ
方
(
かた
)
ですか。」
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
もう一どからだを
起
(
お
)
こしたとき、ニールスは、どんなに
驚
(
おどろ
)
いたことでしょう! それもそのはず、
二足
(
ふたあし
)
とは
離
(
はな
)
れない目のまえに、高い黒ぐろとした
壁
(
かべ
)
と
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
千曳
(
ちびき
)
の大岩を
担
(
かつ
)
いだ彼は、
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
蹌踉
(
そうろう
)
と流れの
汀
(
なぎさ
)
から歩みを運ぶと、必死と食いしばった歯の間から、ほとんど呻吟する様な声で、「
好
(
い
)
いか渡すぞ。」と相手を呼んだ。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一足
(
ひとあし
)
二足
(
ふたあし
)
歩いて見ると、これはまたどうでしょう! 彼はクイックシルヴァやニンフ達の頭よりも高く、ぽんと跳び上ってしまって、再び下りて来るのに大変骨が折れました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
一足
(
ひとあし
)
二足
(
ふたあし
)
後へ下ると
傍
(
そば
)
の
粘土
(
ねばつち
)
に片足踏みかけたから危ういかな
仰向
(
あおむけ
)
にお繼が粘土の上へ倒れる所を、得たりと又市が
振冠
(
ふりかぶ
)
って
一打
(
ひとうち
)
に切ろうとする時大勢の見物の
顔色
(
がんしょく
)
が変って
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
茶屋の軒から、
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
立ちかけた鐘巻自斎が、ワッと近づく人声に、何事かと
解
(
げ
)
せぬ顔で見ていたのは、殺気立って来る由良の伝吉の禍いを待っているのと同じことになった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
巡査はいよいよ
悶
(
じ
)
れて、力一ぱいに強く
曳
(
ひ
)
くと、
彼女
(
かれ
)
も
流石
(
さすが
)
に
二足
(
ふたあし
)
ばかり
踉蹌
(
よろめ
)
いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
二足
(
ふたあし
)
が
三足
(
みあし
)
、
五足
(
いつあし
)
が
十足
(
とあし
)
になって段々深く入るほど——
此処
(
ここ
)
まで来たのに見ないで帰るも
残惜
(
のこりおし
)
い気もする上に、何んだか、
旧
(
もと
)
へ帰るより、前へ出る方が
路
(
みち
)
も
明
(
あかる
)
いかと思われて、
些
(
ち
)
と
急足
(
いそぎあし
)
になると
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二足
(
ふたあし
)
ばかり立ちのいて、美禰子と絵をしきりに見比べている。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
附きてゆけば、「かしこなる
陶物
(
すえもの
)
の
間
(
ま
)
見たまひしや、東洋産の
花瓶
(
はながめ
)
に知らぬ草木鳥獣など染めつけたるを、われに
釈
(
と
)
きあかさむ人おん身の
外
(
ほか
)
になし、いざ、」
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そして
二足
(
ふたあし
)
三足、静かに揺れ出した時である。
閉
(
と
)
じこめてある青い
塗扉
(
ぬりど
)
のうちから、初めて、泣くのを許されたかのように、彼女の
咽
(
むせ
)
ぶ声が、春の闇夜を、よよと
洩
(
も
)
れて行った。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども、テンのえものをとるつもりはないというしるしに、
二足
(
ふたあし
)
ばかりあいだをおいて立ちどまりました。そして、いかにもしたしそうにテンにおじぎをして、みごとな
腕
(
うで
)
まえをほめました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
後退
(
あとじさり
)
して
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“二足”で始まる語句
二足三足
二足三文
二足許