“踉蹌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よろ30.8%
よろめ30.8%
よろけ15.4%
ろうそう15.4%
よろめく7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同僚吉田何某なにがしと共に近所へ酒を飲みに行つた帰途かえりみち、冬の日も暮れかゝる田甫路たんぼみちをぶら/\来ると、吉田は何故なぜか知らず、ややもすればの方へ踉蹌よろけて行く。
雨夜の怪談 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
われ眼を閉ぢ耳をおほひ、心に聖母を念じて、又まぶたを開けば、怖るべき夫人の身は踉蹌よろめきてしりへたふれんとす。そのさま火焔の羽衣を燒くかとぞ見えし。
心部しんぶまれつゝある木材もくざいあかひしばつたやうな無數むすうひゞけぶりとをいてた。勘次かんじほとんど惘然ばうぜんとして急激きふげき變化へんくわた。かれあしもとが踉蹌よろけほど疾風しつぷうかれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
嬉しやと貫一は、道無き道の木をぢ、がけを伝ひ、あるひは下りて水をえ、石をみ、巌をめぐり、心地死ぬべく踉蹌ろうそうとしてちかづき見れば、緑樹りよくじゆ蔭愁かげうれひ、潺湲せんかん声咽こゑむせびて、浅瀬にかかれる宮がむくろよ!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つきければウンと計りに倒れたり續て懸るを引外ひつぱづし空を打せて踉蹌よろめく所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)