“陶物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すえもの75.0%
やきもの16.7%
せともの8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近づいて、抱きおこそうとするが、その手つきは、まるで、砕けやすい陶物すえものか、散りかけた花をでも取り上げようとするかのように、あぶなげだ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
洗い清められた溺器しびんの肌には、古い陶物やきものの厚ぼったい不器用な味がよく出ていた。愛撫に充ちた貞昌の眼は労わるようにその上を滑った。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
座敷のまんなかに陶物せとものの大きな火鉢を置いて、そばに汚れぬ座蒲団ざぶとんを並べ、私の来るのを待っていたようである。私は、つくづく感心しながら
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)