上下じやうげ)” の例文
娘売らぬ親を馬鹿ばかだとは申しがたそろへども馬鹿ばか見たやうなものだとは申得まうしえられそろ婿むこを買ふ者あり娘を売る者あり上下じやうげ面白き成行なりゆきそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
このむが故に山口惣右衞門始め三人の頼みに因て藤五郎兄弟並びに伴建部の夫婦ども上下じやうげ六人を我が家に連歸つれかへり何くれとなく厚く周旋せわ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おもひながら、えず拍子ひやうしにかゝつて、伸縮のびちゞみ身體からだ調子てうしつて、はたらかす、のこぎり上下じやうげして、木屑きくづがまたこぼれてる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
議論ぎろん上下じやうげするも大きいが、おたがひはなし数年前すうねんまえよりは真面目まじめつた、さて話をして見ると、山田やまだは文章をつて立たうと精神せいしんわたし同断どうだんだ、わたしこのこゝろざしいだいたのは
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かすみ千鳥ちどりなどゝ奇麗事きれいごとではひませぬほどに、手短てみぢかにまうさうなら提燈てうちん釣鐘つりがね大分だいぶ其處そこへだてが御座ござりまするけれど、こひ上下じやうげものなれば、まあ出來できたとおぼしめしますか
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
強盜がうとう間違まちがへられた憤慨ふんがいまぎれに、二人ふたりはウン/\あせしぼりながら、一みちさかい停車場ていしやばで、其夜そのよ汽車きしやつて、品川しながはまでかへつたが、新宿しんじゆく乘替のりかへで、陸橋ブリツチ上下じやうげしたときくるしさ。
上下じやうげひとしく色を失ひ
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
幾度いくたび越前街道ゑちぜんかいだう往來ゆききれて、ちんさへあれば、くるまはひとりで驅出かけだすものと心得こゝろえたからである。しかし、上下じやうげには、また隨分ずゐぶん難儀なんぎもした。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
えうするに——くるまちるものと心得こゝろえるのである。しかして、惡道路みちわると、さか上下じやうげは、かならりて歩行あること——
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
丸岡まるをか建場たてばくるまやすんだとき立合たちあはせた上下じやうげ旅客りよかく口々くち/″\から、もうおよねさんの風説うはさきました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
心状しんじやうのほどはらず、中間ちうげん風情ふぜいには可惜あたら男振をとこぶりの、すくないものが、身綺麗みぎれいで、勞力ほねをしまずはたらくから、これはもありさうなことで、上下じやうげこぞつてとほりがよく、千助せんすけ千助せんすけたいした評判ひやうばん
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)