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近々
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ちか/″\
ふりがな文庫
“
近々
(
ちか/″\
)” の例文
其の間は仕方がないから、水街道へ参って宿屋へ泊り、大生郷の宇治の里へ参って泊りなどして、惣右衞門が留守だと
近々
(
ちか/″\
)
しけ込みます。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
今朝は
近々
(
ちか/″\
)
と指點し得るだけ空氣が明るいので、眼を男體山から左方へ移すと、連山が肩をつらね手を接して爭ひ立ち並び圍んでゐる中に
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
忽
(
たちま
)
ち
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
を
近々
(
ちか/″\
)
と
横
(
よこ
)
ぎつて、
左右
(
さいう
)
に
雪
(
ゆき
)
の
白泡
(
しらあわ
)
を、ざつと
蹴立
(
けた
)
てて、
恰
(
あたか
)
も
水雷艇
(
すゐらいてい
)
の
荒浪
(
あらなみ
)
を
切
(
き
)
るが
如
(
ごと
)
く
猛然
(
まうぜん
)
として
進
(
すゝ
)
みます。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
前
(
まへ
)
知
(
し
)
らずか
己
(
お
)
れも
唯今
(
たつたいま
)
うちの
父
(
とつ
)
さんが
龍華寺
(
りうげじ
)
の
御新造
(
ごしんぞ
)
と
話
(
はな
)
して
居
(
ゐ
)
たを
聞
(
き
)
いたのだが、
信
(
のぶ
)
さんは
最
(
も
)
う
近々
(
ちか/″\
)
何處
(
どこ
)
かの
坊
(
ぼう
)
さん
學校
(
がくがう
)
へ
這入
(
はい
)
るのだとさ、
衣
(
こゝも
)
を
着
(
き
)
て
仕舞
(
しま
)
へば
手
(
て
)
が
出
(
で
)
ねへや
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
処が此間大坂の
我家
(
わがや
)
から、もー学校の始まるのも
近々
(
ちか/″\
)
になつたのだから早く帰れと云ふて手紙が来たので仕方がなく帰る事にした で、
今朝
(
けさ
)
立つと云ふ処であつたのが、
馴染
(
なぢみ
)
になつた
姪
(
めい
)
や
夜汽車
(新字旧仮名)
/
尾崎放哉
(著)
▼ もっと見る
願ひて見るべしと夫より平兵衞は
宅
(
たく
)
へ歸り吉之助初瀬留に
對
(
むか
)
ひ
偖々
(
さて/\
)
喜八は
憫然
(
あはれ
)
にも是々の事により
最早
(
もはや
)
近々
(
ちか/″\
)
御所刑
(
おしおき
)
に
成
(
なる
)
べし偖々是非もなき事なりと語りしかば吉之助大いに驚き扨は喜八事我が爲の出來心にて
盜
(
ぬす
)
に入り既に御所刑にならんとか
然
(
さ
)
すれば我が手で殺すも同じ事なり同人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
工學士
(
こうがくし
)
は、
井桁
(
ゐげた
)
に
組
(
く
)
んだ
材木
(
ざいもく
)
の
下
(
した
)
なる
端
(
はし
)
へ、
窮屈
(
きうくつ
)
に
腰
(
こし
)
を
懸
(
か
)
けたが、
口元
(
くちもと
)
に
近々
(
ちか/″\
)
と
吸
(
す
)
つた
卷煙草
(
まきたばこ
)
が
燃
(
も
)
えて、
其
(
その
)
若々
(
わか/\
)
しい
横顏
(
よこがほ
)
と
帽子
(
ばうし
)
の
鍔廣
(
つばびろ
)
な
裏
(
うら
)
とを
照
(
て
)
らした。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
金「おやお
出
(
いで
)
なさい
斯
(
こ
)
うなって
近々
(
ちか/″\
)
お出でになるに、
然
(
そ
)
うお前さんの様に窮屈で
悪固
(
わるがた
)
くっては困る」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
成程
(
なるほど
)
、
近々
(
ちか/″\
)
と
見
(
み
)
ると、
白
(
しろ
)
い
小
(
ちひ
)
さな
花
(
はな
)
の、
薄
(
うつす
)
りと
色着
(
いろづ
)
いたのが
一
(
ひと
)
ツ
一
(
ひと
)
ツ、
美
(
うつくし
)
い
乳首
(
ちゝくび
)
のやうな
形
(
かたち
)
に
見
(
み
)
えた。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
惣次郎も
近々
(
ちか/″\
)
来る
中
(
うち
)
に、不図した縁で此のお隅と深くなりました事で、今迄堅い人が急に
浮
(
うか
)
れ出すと是は又格別でございまして、此の頃は家を
外
(
そと
)
に致す様な事が度々でございますから
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わたし
)
は
海
(
うみ
)
の
空
(
そら
)
を
見
(
み
)
た。
輝
(
かゞや
)
く
如
(
ごと
)
きは
日本海
(
につぽんかい
)
の
波
(
なみ
)
であらう。
鞍掛山
(
くらかけやま
)
、
太白山
(
たいはくざん
)
は、
黛
(
いれずみ
)
を
左右
(
さいう
)
に
描
(
ゑが
)
いて、
來日
(
くるひ
)
ヶ峰
(
みね
)
は
翠
(
みどり
)
なす
額髮
(
ひたひがみ
)
を
近々
(
ちか/″\
)
と、
面
(
おも
)
ほてりのするまで、じり/\と
情熱
(
じやうねつ
)
の
呼吸
(
いき
)
を
通
(
かよ
)
はす。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
譬
(
たと
)
えの通り人情で、好きなものは一遍顔を見た者には、知らぬ人でも勝たせたいと思うのが人間の
情
(
じょう
)
でげしょう、
況
(
ま
)
して旦那とは兄弟分でこうやって
近々
(
ちか/″\
)
拝顔を得ますから、場所中は
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
手
(
て
)
を
當
(
あ
)
てたが、
近々
(
ちか/″\
)
と
見合
(
みあは
)
せた、
麗
(
うらゝか
)
な
瞳
(
ひとみ
)
の
楯
(
たて
)
にも
成
(
な
)
れとか。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
近
常用漢字
小2
部首:⾡
7画
々
3画
“近”で始まる語句
近
近所
近江
近頃
近寄
近習
近衛
近傍
近郷
近眼