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笑聲
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わらひごゑ
ふりがな文庫
“
笑聲
(
わらひごゑ
)” の例文
新字:
笑声
「
御米
(
およね
)
、
近來
(
きんらい
)
の
近
(
きん
)
の
字
(
じ
)
はどう
書
(
か
)
いたつけね」と
尋
(
たづ
)
ねた。
細君
(
さいくん
)
は
別
(
べつ
)
に
呆
(
あき
)
れた
樣子
(
やうす
)
もなく、
若
(
わか
)
い
女
(
をんな
)
に
特有
(
とくいう
)
なけたゝましい
笑聲
(
わらひごゑ
)
も
立
(
た
)
てず
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それで内ぢゆう揃つて、奮鬪的生活をしてゐたのだ。その時は希望の光が家に滿ちてゐて、親子兄弟が顏を合せれば
笑聲
(
わらひごゑ
)
が起つたものだ。
半日
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其の人聲の中には少しの遠慮もない
甲高
(
かんだか
)
な女の
笑聲
(
わらひごゑ
)
も聞えて、いかにも自由に、樂しく、心置きなく見えながら、其れで居て些かの
喧
(
かしま
)
しい亂雜をも
來
(
きた
)
さない。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
踊子
(
をどりこ
)
は
其
(
そ
)
れを
手
(
て
)
にして
慌
(
あわたゞ
)
しく
木陰
(
こかげ
)
に
隱
(
かく
)
れる。
其處
(
そこ
)
には
必
(
かなら
)
ず
各
(
おの/\
)
の
口
(
くち
)
から
發
(
はつ
)
する
笑聲
(
わらひごゑ
)
が
聞
(
き
)
かれるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
朝
(
あさ
)
の
半日
(
はんにち
)
をアトリエに
籠
(
こも
)
つた
夫
(
をつと
)
は
庭
(
には
)
で
二人
(
ふたり
)
の
子供
(
こども
)
と
快活
(
くわいくわつ
)
な
笑聲
(
わらひごゑ
)
を
立
(
た
)
ててゐた
長女
(
ちやうぢよ
)
の
夏繪
(
なつゑ
)
と四つになる
長男
(
ちやうなん
)
の
敏樹
(
としき
)
と、
子供
(
こども
)
好
(
ず
)
きの
夫
(
をつと
)
は
氣持
(
きもち
)
よく
仕事
(
しごと
)
が
運
(
はこ
)
んだあとでひどく
上機嫌
(
じやうきげん
)
だつた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
此時も
背後
(
うしろ
)
に
笑聲
(
わらひごゑ
)
が聞えた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
坐
(
すわ
)
つて五
分
(
ふん
)
と
立
(
た
)
たないうちに、
先刻
(
さつき
)
の
笑聲
(
わらひごゑ
)
は、
此
(
この
)
變
(
へん
)
な
男
(
をとこ
)
と
坂井
(
さかゐ
)
の
家族
(
かぞく
)
との
間
(
あひだ
)
に
取
(
と
)
り
換
(
か
)
はされた
問答
(
もんだふ
)
から
出
(
で
)
る
事
(
こと
)
を
知
(
し
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二人
(
ふたり
)
は
同時
(
どうじ
)
に
閭
(
りよ
)
を
一目
(
ひとめ
)
見
(
み
)
た。それから
二人
(
ふたり
)
で
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて
腹
(
はら
)
の
底
(
そこ
)
から
籠
(
こ
)
み
上
(
あ
)
げて
來
(
く
)
るやうな
笑聲
(
わらひごゑ
)
を
出
(
だ
)
したかと
思
(
おも
)
ふと、一しよに
立
(
た
)
ち
上
(
あ
)
がつて、
厨
(
くりや
)
を
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
して
逃
(
に
)
げた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
と、
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
りざま、
夫
(
をつと
)
は
高
(
たか
)
い
笑聲
(
わらひごゑ
)
とともに
不意
(
ふい
)
に
無意識
(
むいしき
)
にそんな
事
(
こと
)
を
呟
(
つぶや
)
いた。そして、
兩方
(
りやうはう
)
の
手
(
て
)
で
夏繪
(
なつゑ
)
と
敏樹
(
としき
)
を
自分
(
じぶん
)
の
體
(
からだ
)
の
方
(
はう
)
へ
引
(
ひ
)
き
締
(
し
)
めるやうにしながら、
庭
(
には
)
の
樹
(
き
)
の
間
(
あひだ
)
をアトリエの
方
(
はう
)
へ
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
した。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
一同
(
みんな
)
どつと
笑聲
(
わらひごゑ
)
を
發
(
はつ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
けれども
二人
(
ふたり
)
の
生活
(
せいくわつ
)
の
裏側
(
うらがは
)
は、
此
(
この
)
記憶
(
きおく
)
のために
淋
(
さむ
)
しく
染
(
そ
)
め
付
(
つ
)
けられて、
容易
(
ようい
)
に
剥
(
は
)
げさうには
見
(
み
)
えなかつた。
時
(
とき
)
としては、
彼我
(
ひが
)
の
笑聲
(
わらひごゑ
)
を
通
(
とほ
)
してさへ、
御互
(
おたがひ
)
の
胸
(
むね
)
に、
此
(
この
)
裏側
(
うらがは
)
が
薄暗
(
うすぐら
)
く
映
(
うつ
)
る
事
(
こと
)
もあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
聲
部首:⽿
17画
“笑”で始まる語句
笑
笑顔
笑止
笑談
笑靨
笑声
笑顏
笑窪
笑止千万
笑味